前回は中華WindowsノートPCのChuwi LapBook 12.3をセットアップしたことを紹介しました。
今回はベンチマークソフトを実行して性能を確認してみたいと思います。
結果については中華2-in-1のTeclast Tbook 10Sや中華WindowsノートPCのJumper Ezbook Airなどと比較してみます。Tbook 10SとEzbook Airについては下記を参照してください。
ベンチマークソフトを実行する際には、CPU性能が最大まで出るように付属のACアダプタで給電している状態で行いました。
今回使用しているChuwi Lapbook 12.3は通販サイトのGearBestから提供していただきました。
GearBestではChuwi LapBook 12.3は2017/07/20時点で31706円で販売していますので、購入にトライしようと思う方は下記サイトを参照してみてください。
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Windowsエクスペリエンスインデックス
Windows7まではWindowsエクスペリエンスインデックスというスコアを表示する機能がありました。
実はこのスコアはWindows10でも表示させることができます。
これは「Windows PowerShell (管理者)」を開いて「winsat formal -restart clean」というコマンドを実行するとテストが実行されます。
「Windows PowerShell (管理者)」はスタートメニューを右クリックして表示されるメニューから出てきます。
「winsat formal -restart clean」はバッテリー駆動状態では実行できないので付属のUSB-ACアダプタで給電しておきましょう。
結果は「c:\Windows\Performance\WinSAT\DataStore」に格納されます。ファイルはいくつか生成されますが重要なのは「実行日時 Formal.Assessment (Recent).WinSAT.xml」です。
このファイルを取り出してWinSAT Viewerにドロップすると結果が表示されます。
以下がLapBook 12.3での実行結果です。
ゲーム用グラフィックスのスコアはWindows10では表示されないとのことです。
私が所有している中華ノートPC・中華タブレットと比較すると次のようになります。
機種 | Chuwi LapBook 12.3 |
Teclast Tbook10 S |
Jumper Ezbook Air |
Teclast X98 Plus II |
Chuwi Hi8 Pro |
|
---|---|---|---|---|---|---|
スペック | CPU | Celeron N3450 |
Atom x5 Z8350 |
Atom x5 Z8350 |
Atom x5 Z8300 |
Atom x5 Z8300 |
RAM | 6GB | 4GB | 4GB | 4GB | 2GB | |
ストレージ | 64GB | 64GB | 128GB | 64GB | 32GB | |
測定結果 | プロセッサ | 7.1 | 6.0 | 5.2 | 5.8 | 6.1 |
メモリ (RAM) |
7.4 | 5.9 | 5.9 | 5.9 | 5.5 | |
グラフィクス | 3.6 | 3.4 | 4.1 | 3.9 | 4 | |
ゲーム用 グラフィクス |
– | – | – | – | 9.9 | |
プライマリ ハードディスク |
6.7 | 5.9 | 6.8 | 6 | 5.75 |
CPUスコアについては大幅に向上しました。はやりCPUの世代がCherrTrailからApolloLakeに更新されたのが大きいと思います。
実際に使っていてもJumper Ezbook Airの時に感じられた遅さはかなり改善されたように感じられます。
一方、グラフィクスについてはスコアが下がってしまいました。
おそらくLapBook 12.3の2736×1824という解像度のディスプレイが足を引っ張ってしまっているのだと思います。
実際にディスプレイの表示サイズを200%にしたところ、グラフィクスのスコアは「4.5」に改善しました。
CrystalMark
けっこう古いフリーソフトとなりますが、CrystalMarkでもベンチマークを取ってみました。
LapBook 12.3での実行結果は次の通りです。
ここでも私が所有している中華ノートPC・中華タブレットと比較してみます。
LapBook 12.3とTeclast Tbook 10 S以外は古いCrystalMarkによるスコアです。
CrystalMarkの作者によると「ベンチマークスコアは 2004/R2/R3 とほぼ同じですが微妙に異なります」とのことです。
ベンチマークソフト | CrystalMark 2004R7 |
CrystalMark 2004R3 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|
機種 | Chuwi LapBook 12.3 |
Teclast Tbook 10 S |
Jumper Ezbook Air |
Teclast X98 Plus II |
Chuwi Hi8 Pro |
|
スペック | CPU | Celeron N3450 |
Atom x5 Z8350 |
Atom x5 Z8350 |
Atom x5 Z8300 |
Atom x5 Z8300 |
RAM | 6GB | 4GB | 4GB | 4GB | 2GB | |
ストレージ | 64GB | 64GB | 128GB | 64GB | 32GB | |
測定結果 | 総合 | 101121 | 72966 | 81525 | 80304 | 76585 |
ALU | 29670 | 20811 | 18468 | 21377 | 21303 | |
FPU | 15343 | 12534 | 15323 | 18019 | 18025 | |
MEM | 29462 | 14987 | 17238 | 16702 | 17342 | |
HDD | 15618 | 15780 | 22291 | 16010 | 11111 | |
GDI | 5918 | 3232 | 2850 | 3723 | 3884 | |
D2D | 1402 | 2754 | 2583 | 1474 | 2075 | |
OGL | 3808 | 2668 | 2772 | 2999 | 2845 |
過去のCherryTrail採用の機種に対してALU・MEMのスコアが大幅に伸びています。
これらの項目はCPUの性能が直接出るところですので、CPUがApolloLakeに更新された効果が現れていると考えてよいでしょう。
一方、ストレージ(HDD)に関しては、Ezbook Airに大きく負けています。Windowsのアプリはどうしてもディスクの読み書きが多くなるため、このストレージの遅さについてはちょっと心配です。ストレージについてはCrystalDiskMarkで見てみたいと思います。
とはいえ、全体のスコアの伸びは20%ほどあるので、CherryTrail世代の格安ノートPCからは使い勝手が向上していることは間違いないと思います。
CrystalDiskMark
システム全体のベンチマークではありませんが、ストレージのベンチマークとしてCryistalDiskMarkを使用してみました。.
LapBook 12.3の内蔵ストレージに対して実行すると次のような結果になりました。
ここでも私が所有している中華ノートPC・中華タブレットと比較してみます。
機種 | Chuwi LapBook 12.3 |
Teclast Tbook 10 S |
Jumper Ezbook Air |
Teclast X98 Plus II |
Chuwi Hi8 Pro |
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---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
スペック | CPU | Celeron N3450 |
Atom x5 Z8350 |
Atom x5 Z8350 |
Atom x5 Z8300 |
Atom x5 Z8300 |
|||||
RAM | 6GB | 4GB | 4GB | 4GB | 2GB | ||||||
ストレージ | 64GB | 64GB | 128GB | 64GB | 32GB | ||||||
測定結果 | 方向 | Read | Write | Read | Write | Read | Write | Read | Write | Read | Write |
Seq Q32TI |
109.3 | 22.24 | 102.2 | 47.85 | 142.8 | 70.98 | 99.34 | 47.42 | 76.61 | 36.05 | |
4K Q32TI |
18.56 | 3.776 | 12.34 | 3.584 | 24.59 | 27.53 | 10.18 | 3.423 | 13.68 | 2.005 | |
Seq | 151.9 | 49.29 | 124.6 | 47.80 | 164.2 | 76.55 | 107.2 | 55.78 | 68.78 | 36.7 | |
4K | 5.634 | 3.268 | 10.21 | 3.264 | 17.22 | 26.71 | 10.96 | 3.215 | 7.212 | 1.975 |
ストレージ性能についてはEzbook Airが頭一つ抜けており、LapBook 12.3はTbook 10Sとそれほど変わりません。
細かく見ると、LapBook 12.3では「Seq Q32TI」のWriteでスコアがかなり低くなっています。読み書きが発生するような使用状況ではパフォーマンスの低下があるかもしれません。
RAMが6GBあるので1GBをRAMディスクにして、一時ファイル置き場などに使った方がパフォーマンスが出る可能性があります。
AnTuTu Benchmark
Androidでは定番のAnTuTuベンチマークがWindowsにも登場したので試してみました。
このアプリはWindowsストアから入手します。
結果は次の通りです。
スコアは112858です。
スマホではこのスコアは結構よい方ですが、Windowsとしてこれが早いのかどうかはわかりません。
今後Windowsマシンを手に入れたら比較してみたいと思います。
まとめ
今回はChuwi LapBook 12.3でいくつかのベンチマークソフトを実行してみました。
CPUがApolloLake世代となっていることで、CPU周りのスコアは確実にCherryTrailの中華タブレット・中華ノートPCからは向上が見られます。一方で高解像度のディスプレイを採用したことにより、グラフィクス処理が重くなってしまっているようです。
また、ストレージの遅さも少し心配です。
次回はLapBook 12.3のディスプレイを紹介します。
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