前回まではプリペイドSIMカードシリーズを続けてきましたが、そろそろ仕込んでいたネタが尽きてきたので、しばらくいろんなネタを織り交ぜていこうと思います。
今回は海外(中国)の通販サイトであるAliExpressとその注文方法について紹介します。
なお、今回の記事は以前のAliExpressでの購入経験を踏まえたものです。
目次
AliExpressについて
AliExpressというのは中国のAlibabaグループが運営する通販サイトです。
しかし、販売業者(Seller)はAlibabaではなくて、別の会社です。さまざまな会社がAliExpressを介していろんな商品を販売している形になります。日本でいえば楽天市場のような状況だと思えばよいと思います。
基本的には販売業者は中国あるいは香港の会社となります。特にスマホ・タブレットのようなガジェット類は製造業の多い中国の広東省の会社が多いようです。
私が考えるAliExpressのメリットデメリットは下記の通りです。
- メリット
- いろいろな販売業者主がいるので取り扱っている商品の種類が非常に多い
- 中古(再生品)も扱っている。このためNexusやiPhoneのようなグローバル製品の再生品が割安で入手できる可能性がある
- 決済はAlibabaのシステムをで行うため、カード情報がわたるのはAlibabaまでで販売業者まで行かない(はず)
- デメリット
- 販売業者が多すぎる。
ある製品を検索すると同じものがたくさんリストアップされてどれを選べばよいかわからない(これは楽天と一緒です)。 - 実際の取引は販売業者と直接行うことになる。何かあったら直接販売業者とやり取りする必要がある(英語になります)。
ただし、AliExpressへの通報制度があり、悪質な場合やどうしようもない場合はAliExpressが間に入ってくれます。
- 販売業者が多すぎる。
メリットに上げた「NexusやiPhone等のグローバル製品の再生品が割安で入手できる」というのが一番の魅力です。実際、私はここで購入したSIMフリーのNexus5を愛用しています。
なお、これまで私はAliExpressで次のようなトラブルを経験しています。
- Nexus5の液晶フィルムを買ったらLG G4用だった。
→ 販売業者にクレームを入れたらお前が悪いと言われた。
→ AliExpressが私の主張を認めて返金 - Nexus5の32GBを注文したら届いたのは16GB版だった
→ 販売業者にクレームを入れたら間違えを認めた。16GB版と32GB版の差額を返金することで話がまとまった. - Nexus5を注文したら届いたのがLG G4だった
→ 販売業者にクレームを入れたら間違えを認めて平謝り。中国に返送(!)して正しいものを送ってもらった。 - やたらに安い中華スマホを注文したら販売業者が逃亡した
→ Alibabaが詐欺業者と認定して返金。
けっこうトラブっているように見えますが、これ以上にトラブルなしの注文をこなしています。
4の詐欺業者はあえてつられてみたようなものです。経緯は下記に記載しています。AliExpressがどのような対応をするのかの参考になると思います。
アカウントの用意
AliExpressで注文をする場合は、FacebookかTwitterのアカウントでログインするか、新たにAliExpressのアカウントを作らなければいけません。
ここではグローバルサイトの画面で説明します。
アカウントの作成
アカウントの作成はAliExpressの画面右上の方の「Join」を選択して行います。
最初の画面ではメールアドレスを入力して「Velification」のバーを右にスライドさせます。すると4文字の画像が出るのでその文字を入力してから「Next」ボタンを選択します。
すると「確認のメールを送った」という画面になります。
以降の手続きはAliExpressから送られてくるメール内のリンクから行います。
次のようなメールが来ているはずですので「Continue」をクリックします。HTMLメールが見れない場合は、メールの後半にリンクがあります。届かなかった場合は迷惑メールを確認してください。英語のメールで迷惑メールと判定されている可能性があります。
「Continue」をクリックするとブラウザが開きますので、パスワードと姓名を入力して「Confirm」を選択すれば完了です。姓・名はアルファベットで入力してください。
アカウントを作成したらAliExpressにアクセスしてログインしましょう。
住所の登録
住所を登録しておいた方が購入手続きが楽なので最初に住所を登録しておきましょう。
AliExpressにログインして、右上の人型アイコンにマウスを合わせるとメニューが出るので「My AliExpress」を選びましょう。
今度が画面の左側に「Shortcuts」というメニューが出てい来るので「My Shipping Address」を選択します。
「My Shipping Address」の画面が表示されたら「Add a new address」というボタンがあると思うのでそれを選択します。
あとは英語で名前や住所などを入力していきます。電話番号のところの国番号は「81」を、市外局番・携帯番号の最初の「0」は除外して入力します。
下記は名前が「山田太郎」で、住所が「〒2310017 神奈川県横浜市中区港町1-1」の場合の例です(横浜市役所の住所です)。
販売業者はこの情報を印刷して宛先に張り付けるだけなので宛先が日本ということさえ伝われば十分です。日本についてしまえばあとは日本人が処理をしてくれます。
すべてを入力したら「Save」を選択して保存しておきましょう。
注文の仕方
注文はWebとモバイルアプリから行うことができます。
AliExpressはモバイルアプリを推しているようで、モバイルアプリの方が割引されていたりするので、モバイルアプリがお勧めです。
ここではモバイルアプリの注文方法を紹介します。注文するものは「Nexus5の北米版(D820)」です。
まず、AliExpressのモバイルアプリを立ち上げ、画面上部の虫眼鏡アイコンをタップして「nexus 5 d820」と入力します。
これで検索結果が出ますが、これだとケースや液晶フィルムも検索結果に含まれるので、スマートフォン本体だけに絞り込みます。画面右下の「Attribute」とタップすると絞り込みのオプションが表示されます。
ここで「Categories」をタップして、表示される一覧から「cellphone」を選んだあと「APPLY」を選択します。
これで北米版のNexus5(D820)を売っているショップに絞り込まれます。ちなみに「Free Shipping」と書かれているのは送料無料のお店です(ただし送料無料の場合は配送に2~3週間かかる)。
あとは一つ一つショップを確認していきます。Nexus5の場合はメモリサイズが16GBと32GBがあります。値段が安いものは16GBのことが多いので注意します。また、販売実績(○○ Ordersと書いてある)やフィードバックがよいお店を選ぶとよいでしょう。
今回はこのお店を見てみます。
スクロールをすると「Item Description」という欄があるのでそこにある「・・・」のボタンをタップして商品の詳細情報を確認します。
ここで必ず確認した方がよいのは「Item Condition」の欄です。この商品が新品なのか中古なのかが記載されています。このお店は「Refurbished」となっています。
「Refurbished」は日本語でいえば「再生品」です。中古品の外装等を交換して新品同様にしたものです。AliExpressに生産終了のはずのNexus5の在庫がおいのはほとんどが再生品だからです。もちろん探せば新品もあるのですが値段がずっと高くなります。
商品に納得したら購入手続きに入ります。値段に幅がありますが、これは購入するモデル(ROMサイズ)や色を決めると確定します。とりあえず「BUY NOW」をタップします。
するとモデル・色・個数を選ぶ欄が出ますので選択します。今回は32GBの黒を1個注文してみます。
なお、この画面をスクロールして表示される「Free Shipping」というところをタップすると配送方法が選べます。送料無料の方法だと15~60日かかりますが、有料のEMSかDHLを使うと1週間以内に到着します。急ぎの場合は有料の配送方法を使う手もあるでしょう。
「APPLY」を選ぶと注文の確認画面になるので、モデルや価格を確認します。この時点では219.99ドル、およそ25000円でした。
AliExpressのアカウントを作っていて、モバイルアプリでログイン済みだとこの時点で配送先の住所なども表示されます。
問題なければ「CONTINUE」です。
最後にクレジットカードの情報を入力して「Pay Now」とすれば注文完了です。
配送について
海外通販なのでどのように配送するも重要なポイントです。
ここでは配送方法の選択についてと、出荷後のトラッキング(追跡)方法について説明します。
配送方法
AliExpressでは多くの場合、複数の配送方法を用意しています。下記の例では配送方法が4つの中から選択できます。
基本的にはお金を払えば早く届く、ということになります。
ガジェット類の場合、日本はほとんど関税率が0%だと思うので、このブログで紹介するようなものを輸入する場合に輸入関税が課税されることはないと思います。
一方、消費税に関しては課税対象(商品代金の60%に対して8%の課税)になります。ただし課税額が10,000円以下は免税措置が適用されるので、逆算すると商品代金が16,666円までは消費税もゼロになります。
しかし実際に課税されるかどうかは、商品が日本に到着したとき(通関手続き)に税関で判断されます(判断基準はよくわかりません)。課税された場合は、日本国内の配送業者が立て替え払いをしてくれるので、荷物を引き取るときに支払うことになります(業者によっては後日請求もあるようです)。
なお、20万円以上のものはまたいろいろ条件が違うようなのですが、ここでは省略します。
国際郵便の場合 (「なんとかPost」の場合)
配送が無料の場合は多く場合、配送業者は「何とかPOST」です。これは郵便局を意味しています。「Singapore Post」ならばシンガポールの郵便局、「Sweden Post」ならばスウェーデンの郵便局です。いわゆる「国際郵便」ということになります。
これらを選択した場合、荷物は中国から郵便局の本国に行って、それから日本に送られてくるので近い国の郵便局を選んだ方がよいでしょう。
ちなみに日本に入ってからは日本の郵便局が配送を担当してくれます。
郵便局を使う場合、輸入時に消費税がとられる可能性が低いように思います。聞いた話では、輸入される郵便物は大変量が多いため全部チェックしているわけではない、という噂もあります。
なお、国際郵便を中国の休暇シーズン(春節・国慶節)に使うのはお勧めしません。中国国内が全く動かなくなるので大変時間がかかります。そもそも春節・国慶節に買い物はしてはいけないと考えていた方がよいでしょう。
DHL・Fedex・USPの場合
これらの会社は、自社の貨物用の飛行機を持っているプロの配送業者です。
国際郵便より明らかに早く配送されます。アメリカからの輸入をUSPで行った時は、アメリカで発送してから自宅に届くまでわずか2日でした。
また配送状況のトラッキングもかなり詳細にできます。下記がUPSの配送状況の例です。
とにかく早く入手したい方、配送が心配な方はこれらの業者を利用するとよいでしょう。ただし、送料が高くなってしまいます。
また、これらの業者の場合、通関処理を一品一品にやってくれます。その分、確実に消費税を取られると思った方がよいです。
私がNexus7を輸入したときは、商品価格が2万円程度だったため、消費税が課税されました。
日本国内での配送は各業者と提携している国内業者(クロネコヤマトなど)が行ってくれます。
EMSの場合
これは「国際スピード郵便」を意味します。したがって配送は各国の郵便局が担当します。
スピード郵便というだけあって、普通の国際郵便よりはかなり早く届くことが期待できます。DHL・Fedex・USPより安く利用できる場合が多いので、どちらかというとEMSの方がお勧めです。
私はEMSを使ったことがないので確実なことは言えませんが、輸入時の税金については国際郵便の場合と同じではないかと思います。
トラッキング方法
いずれの配送方法を選んだ場合でも配送状況のトラッキングが確認可能です。
まずAliExpressにログインして「My Orders」を選択します。
するとこれまでの注文が一覧で表示されますので、確認したい注文の「View Detail」を選択します。
次のページでは「Logistics Information」という項目があるのここに着目します。
「View Delivery Detail」というボタンを選択すると、AliExpressのサイト内で配送状況が確認できます(うまくいかないこともある気がする)。
さらに「Tracking Number」というところにあるのが追跡用の番号を使うと、各配送業者のサイトでも確認可能です。配送業者は右側のところにリンクがあるの(上記の画面ではSingapore Postの文字)で、配送業者のサイトにアクセスしてTracking Numberを打ち込みます。
配送業者によって違いますがたいていはトップページに「Tracking」というメニュー等があるのでそれを選びます。
Singapore Postだと次のように追跡結果が表示されます。
Singapore Postのような国際郵便の場合、日本国内に入ると日本の郵便局のサイト(https://trackings.post.japanpost.jp/services/srv/search/input)で追跡することができます。お問い合わせ番号はSigapore PostのTracking Numberをそのまま使います。
下記が同じ荷物の郵便局での追跡状況です。海外からの荷物なので税関を通っていることがわかります。
DHL・Fedex・USPのような業者を選択した場合にも、同様に各社のサイトから追跡番号を使って配送状況を確認することができます。
まとめ
今回は中国の通販サイトであるAliExpressの使い方について紹介しました。
海外からものを買うのは難しそうな気がしますが、少しの英単語を覚えれば結構簡単に行うことができます。最近は中国のメーカが魅力的な(怪しい!?)商品を出しているので興味がある方はチャレンジしてみましょう。
次回は海外通販会社GearBestを紹介します。
alibaba.comから購入したことありますか?あったら、aliexpress.comと同じようにメリットとデメリット、how to buy を教えてください。