前回はRedmi Note 3 Proの設定を変更してFOMAプラスエリアに対応させてみました。
今回はこのFOMAプラスエリア化が正しく機能しているかどうかを検証してみます。
なお、検証は関東地方のある都市で行いました。ドコモの電波状況を見るとFOMAエリアに入っていますので、端末が対応していればバンド1とバンド6の両方で通信できると状況と思います。
通信ができなくなったり、最悪の場合Redmi Note 3 Proが起動しなくなる可能性もあります。
同様のことをする場合はくれぐれも自己責任で実施してください。
今回使用しているRedmi Note 3 Proは海外通販サイトEverBuying(閉鎖)から提供していただきました。
2019/03/02時点のRedmi Noteシリーズの最新機種は、Redmi Note 7となります。Redmi Note 7のGloval Versionは海外通販サイトGeekBuyingで239.99ドルで販売しています。
GeekBuyingでの注文方法については、下記ページを参照してみてください。
準備
前回のFOMAプラスエリア化をした場合は新たな準備は必要ありません。
トラブルが発生したときのためにリカバリ(TWRP)のRestoreで「EFS」をバックアップするだけは忘れないでください。
また、通信している周波数を確認するにはQXDM Professionalというツールがあると便利です。
下記リンクのページにダウンロードするためのリンクがります。
このページにGoogle Driveへのリンクがあるのでダウンロードできます。
ダウンロードできるZipファイルにはいくつかソフトが入っていますが、インストールするのはQXDMだけでOKです。
バンド1(2100MHz)の確認
まずRedmi Note 3 Proが正式に対応している2100MHzで動作していることを確認にしてみましょう。
ネットワークの設定で使用するネットワークを「3G」あるいは「3G Only」にします。ネットワークの設定への入り方はROMによって異なりますが、「モバイルネットワークの設定」や「SIMの設定」などにあると思います。
これでLTEではなく3Gで接続するようになり、FOMAエリアにいれば3Gで接続できるはずです。アンテナアイコンには「H」が表示されます。
ここで使用している周波数を確認してみます。
Windows PCにDiagモードをONにしたRedmi Note 3 ProをUSBで接続します。Diagモードについては前回を参照してください。
インストールしたQXDMを起動して、ツールバーから「WCDMA Layer 1」を選択します(あるいは「View」→「New」→「WCDMA」→「WCDMA Layer 1」を選択します)
これでウィンドウが開きますが最初は何も表示されないので、数分放置してみてください。次のようにNeighbor setに情報が表示されると思います。
これはRedmi Note 3 Proが接続している基地局ではなく、検索している周囲の基地局の情報のようですが、Redmi Note 3 Proがこの周波数「10736」で通信していると考えてよいと思います。
次にこの「10736」を次のサイトを使って実際の周波数に変換します。
このサイトの「Uarfcn」の欄に上記の数値「10736」を入力して「Frequency」ボタンを押します。
これで次のような情報が表示され、「10736」=「Band 1(2100MHz)」であることがわかります。
これで3G(WCDMA)のバンド1で通信していることがわかりました。
FOMAプラスエリア化の検証
それではFOMAプラスエリア化の確認に入ります。
確認手段は簡単で次のようなものです。
- Redmi Note 3 Proを3Gのみで通信するようにする
- FOMAプラスエリア化と同じ手順で、DFS CDMA Toolを使ってバンド1(2100MHz)を無効にする
- 再起動してRedmi Note 3 Proが3GをつかめばFOMAプラスエリア用のバンド6で通信できていると判定(=FOMAプラスエリア化成功)
それでは進めてみます。
3Gのみの設定にする
これはすでに記載した通りです。設定メニューの「モバイルネットワークの設定」や「SIMの設定」から使用するネットワークを「3G」あるいは「3G Only」にしてください。
バンド1(2100MHz)を無効にする
DFS CDMA Toolを使用します。DFS CDMA Toolの使用方法は前回を参照してください。
FOMAプラスエリア化と同様に「Programminタブ」→「Bandタブ」→「RF BC Configを選択」とした後に「Read」ボタンを押して現在の設定を読み込みます。
そして「WCDMA I (IMT2000/IMT2100) EUR JPN CHN」のチェックを外します。また、FOMAプラスエリア化でオンにした「WCDMA VI (800MHz) JPN」
にチェックが入っていることを確認します。
設定を変更したら「Write」ボタンを押して変更した内容を書き込みます。
これでしばらく(30秒ほど)待ってから、DFS CDMA Toolを閉じて、Redmi Note 3 Proを再起動させます。
これでバンド1(2100MHz)が無効になったはずです。
FOMAプラスかが成功していればドコモのバンド6でしか通信できない状態となります。
バンド6で通信できることを確認する
Redmi Note 3 Proを再起動して通信できるかどうかを確認します。
電源入ってしばらく待っても・・・電波をつかみません。待てども待てども「通信サービスなし」という状況です。
モバイルネットワークの設定で通信事業者を検索してみると表示されたのは「Softbank」のみとなりました。ドコモとは全く通信できていないことがわかります。
なおこの状況でQXDMを使って電波状態を確認してみると次のようになりました。
この「3038」を調べてみるとバンド8で通信しようとしていることがわかります。
バンド8はソフトバンクが使用している3Gの周波数です。ドコモの周波数ではありません。
私が試した限りではRedmi Note 3 ProではFOMAプラスエリア化したとしても、実際にバンド6で通信することは確認できませんでした。
通信ができなくなった場合
もともとの設定がわからなくなったなどで通信ができなくなった場合は、カスタムリカバリ(TWRP)を起動して、「Restore」メニューで「EFSパーティション」を元に戻してください。
まとめ
今回はFOMAプラスエリア化したRedmi Note 3 Proで本当にFOMAバンド6で通信できるのかを調べてみました。
私が試した限りではバンド6での通信は確認できませんでした。Redmi Note 3 ProのFOMAプラスエリア化は都市伝説なのでしょうか・・・
次回は、Redmi Note 3 Proをしばらく使った感想を紹介したいと思います。
FOMAプラスエリアでの本当の状況を確認したかったため、FOMAプラスエリアのある地方にRedmi Note 3 Proを持っていき、試してみました。
頼りになるのがアンテナピクト表示のみのため、定量的なデータは取れず、私の主観となってしまいますが、結果は以下の通りです。
- 確かにFOMAプラスエリアで3Gの通信をすることはできた
- しかし、安定的に通信ができたのは、展望台などの見通しの良いところがほとんどで、FOMAプラスエリア内にもかかわらず不感地帯はけっこうあったように感じた
- ドコモのSIMを差したiPhone SEが電波(アンテナピクトの●が3個以上だったと思う)をつかんでいるにもかかわらず、Redmi Note 3 Proが圏外のこともあった
このことから私は、プラスエリア化したRedmi Note 3 Proはバンド6の3Gをつかむものの、感度はあまり(かなり?)よくないのではないか、というように感じています。
コメント
Band6は基本的に山間部等での電波の届きにくい箇所での利用となる為、
テストされた環境ではBand6をつかまない(というか発信されていない)
可能性があるのではないのでしょうか。あり得る可能性として
①電波は基本的に強いのを掴もうとするためBand6よりBand8を掴もうとした。
②そのエリアではBand6が発信されていない。
等が考えられます。
ですので、簡単に都市伝説などと言いくるめないでいただきたい。というより、
都市伝説ならそもそもネット上で【プラスエリア使える】と騒がれないと思う
のですが?
コメントありがとうございます
気分を害されたのでしたら、申し訳ありません。
バンド6はビル間や建物がある地域でも有効なため、山間部だけでなく都市部でも利用できると思います。
しかし、この後の「名無しの通りすがりさん」のコメントにある通り、私が実験したエリアでは3Gのバンド6は停止している可能性はあると思います。
ただ実際に停止しているかどうかは確認できていません。
自分としても、FOMAプラスエリアでほんとにつながるかどうかを確認したかったため、先日、地方にRedmi Note 3 Proを持っていき、ドコモのエリアマップでFOMAプラスエリアとなっている部分で試してみました。
私の主観となりますが結果は以下の通りです。
このことから私は、プラスエリア化したRedmi Note 3 Proはバンド6の3Gをつかむものの、感度はあまり(かなり?)よくないのではないか、というように感じています。
ただし、頼りになるのがスマホのアンテナピクトだけのため、どうしても定量的なデータとなりません。
そういう意味でも、プラスエリア化の効果を信じるも信じないのもあなた次第、というところではないでしょうか。
今回、QXDMを使って、つかんでいる周波数を調べる手段を示した(これも試行錯誤だったので正解かどうか自信がありませんが・・・)ので、どなたか確実にBand6が飛んでいるエリアの方が、QXDMで確認してくれるとうれしいですね。
この検証方法は少々お粗末です。せめてエリアマップを見てFOMAプラスエリアオンリーの地域に行って検証するほうが良いのでは。
ちなみに、ドコモでは都市部においてWCDMA Band6の巻き取り(LTEへの転用)を始めています。これに該当する可能性があります。
なお、当方においては書き換え前後に電子レンジに入れてみたところ、書き換え後はレンジ内で通信が出来ています。
コメントありがとうございます。
お粗末で申し訳ありません。
私としてもFOMAプラスエリアで実験できればよいと思いましたが、さすがに自分の環境(タワーPCとディスプレイ)を持ち出す気にもなりませんでした。
ご指摘の通り、私の実験した環境ではバンド6のFOMAは停止されてしまっているのかもしれません。
確かに電子レンジは2.4GHz付近をシールドするでしょうから、バンド1を遮断する効果があるということですね。電子レンジを使う方法は思いつきませんでした。教えていただきありがとうございます。
私の環境では、ネットワークモードを3Gに固定して、電子レンジに入れたところ、圏外になりましたのでBand6は飛んでない可能性があります(あるいは、そもそもRedmi Note 3がBand6をつかまないか)
実際にBand6を使ってみて状況はどうでしょうか? 上の「ななしぃ」さんのコメントにも書きましたが、私は感度が悪いように感じました。
note3proを買おうかどうか悩みながら参考にさせていただいています。
他の方のブログにはDFS CDMA Toolでバンド8のチェックを外さないとsoftbankに引っ張られると書かれてましたが、外してみたらどうなるでしょうか?
突然のコメント失礼します。
楽しく拝見しています。
一つお聞きしたいのですが、
機種が違う為、お門違いでしたら、申し訳ございません
実は私はMI5を最近購入し、ROMをMIUI8までは実施してみて
残るはプラチナBANDをの対応を実施したいのですが
どのサイトを拝見しても、win10(64bit)のpcが必要となっており
私はwin7しか手元になく、こちらではスマホの機種こそ違いますが
win7でbandの設定を行っており、大変興味があります。
mi5、win7でのband設定が可能かご存知ありましたら
教えていただけますか?よろしくお願いします
コメントありがとうございます。
返信が遅くなって申し訳ありません。
「プラチナバンド対応」というのは本サイトで紹介しているFOMAプラスエリア化のことでしょうか?
もしそうであれば機種は違ってもWindows7でもできると思います。
(DFS CDMA ToolがバージョンアップされていてWindows7で動かなくなっていた場合はこの限りではありません)
FOMAプラスエリア化をする場合は、万が一のためにEFSのバックアップを忘れないようにしてください。