前回まではドイツのプリペイドSIMカードについて紹介しました。今回からは久しぶりにタイのプリペイドSIMカードについてです。タイのプリペイドSIMカードネタは実に1年10ヶ月ぶりです。
私が初めて海外のプリペイドSIMカードを使ったのはタイだったのですが、それから3年以上の時間もたち、状況が変わってきたのでアップデートしておきます。
なお、前回のタイ編は下記になります。
DTACのプリペイドSIMカードの詳細情報をまとめました。かなり詳細に記載しましたのでぜひご覧ください。
DTACのLTE
久しぶりにDTACのWebページを見てみると、LTE(4G)のサービスを開始しているのに気付きました。
調べてみると2100MHzの周波数でLTEを開始して、愛称(ブランド名?)としてTriNetという名前を付けてサービスを展開しているようです。
TriNetの「Tri」は数字の「3」という意味で、
- 1800MHzのGSM/EDGE(2G)
- 850MHzのWCDMA(3G)
- 2100MHzのLTE(4G)
の3つの周波数を使えることをアピールする狙いがあるようです。
DTACでLTEを使うための準備
さて、DTACでLTEを使うためにはいくつか準備(条件)が必要です。
- 2100MHzのLTE対応のスマートフォンを使用すること
- TriNet対応のSIMカードを使用すること
- LTE(4G)対応のインターネットパッケージ加入すること
- LTE(4G)のサービスエリアにて使用すること
それぞれについて紹介していきます。
2100MHzのLTE対応のスマートフォン
DTACが利用している2100MHz(LTEバンド1)は、LTEとしてもっとも一般的な周波数です。
日本ではドコモ・ソフトバンク・KDDIの3社がこの周波数をLTEで利用しています(EMobile/YMobileは異なる周波数を利用しています)。
このため、多くのスマートフォンがこの周波数のLTEに対応しています。日本国内で流通しているスマートフォンで使用できる可能性は高いです。ただし、SIMロックが解除されていること(これは当然です)とLTEローミングに対応していることが重要です。
なお、DTACのWebページでは次のような端末が対応していると記載されています(一部抜粋)。
- Apple: iPhone 5, iPhone 5s, iPhone 5c, Pad Air, iPad with Retina display, iPad mini, iPad mini with Retina display
- LG: Nexus 5
- Samsung: Galaxy Note 3 LTE, Galaxy S5
- Sony: Xperia V, Xperia Z1 Compact, Xperia T2 Ultra, Xperia Z2 Tablet LTE, Xperia Z2, Xperia M2
なおこのモデル名はタイで発売されているモデル名です。日本で発売しているものと同じモデル名でも、内部使用が若干異なる場合があるので注意してください。
TriNet対応のSIMカード
古いSIMカードだとLTEに対応していないので、SIMカードを交換する必要があります。
自分のSIMカードがLTEに対応しているかどうかは「*364*9#」に発信することによって行います。この番号に発信すると、画面に「Please wait for SMS confirmation. Thank you.」と表示されます。
しばらくするとSMSが送られてきて、SIMカードがLTE非対応なら
と表示され、LTE対応なら
と表示されます。
LTE非対応のSIMカードの場合は交換する必要がありますが、この交換については次回紹介したいと思います。
LTE(4G)対応のインターネットパッケージ
DTACのインターネットパッケージはHappy Internet Packageとして下記のURLで紹介されています。
各パッケージの紹介でよく見ると「4G Ready」と書いてあるパッケージと書いてないパッケージがあります。この「4G Ready」というパッケージに加入していないと、LTE(4G)でのデータ通信ができません。
上記ページは見にくいので一覧にしてまとめておきます(タイムベースのプランは省略)。
名称 | 通信量 | 価格 | 期間 | LTE | 申し込み方法 | 超過時 |
---|---|---|---|---|---|---|
Double Net Packages 79 baht / week |
200MB | 79B | 1週間 | NO | *104*322*9#に発信 | 128Kbps |
Double Net Package 199 baht / month |
1GB | 199B | 30日 | NO | *104*26*9#に発信 | 通信不可 |
Double Net Package 399 baht / month |
3GB | 399B | 30日 | YES | *104*21*9#に発信 | 128Kbps |
Double Net Package 650 baht/month |
6GB | 650B | 30日 | YES | *104*23*9#に発信 | 384Kbps |
Double Net Package 799 baht / month |
12GB | 799B | 30日 | YES | *104*343*9#に発信 | 384Kbps |
Unlimited Happy Internet 14 baht |
無制限 (384Kbps) |
14B | 1日 | NO | *104*314*9#に発信 | |
Unlimited Happy Internet 49 baht |
150MB | 49B | 1日 | NO | *104*29*9#に発信 | 384Kbps |
Unlimited Happy Internet 69 baht |
無制限 (384Kbps) |
69B | 1週間 | NO | *104*315*9#に発信 | |
Unlimited Happy Internet 199 baht |
1GB | 199B | 1週間 | NO | *104*28*9#に発信 | 384Kbps |
Unlimited Happy Internet 299 baht |
750MB | 299B | 30日 | NO | *104*353*9#に発信 | 128Kbps |
Unlimited Happy Internet 890 baht/month |
5GB | 890B | 30日 | NO | *104*22*9#に発信 | 384Kbps |
Volume-based Happy Internet Package 9 baht |
15MB | 9B | 1日 | NO | *104*251*9#に発信 | 通信不可 |
Volume-based Happy Internet Package 49 baht |
75MB | 49B | 1週間 | NO | *104*252*9#に発信 | 通信不可 |
Volume-based Happy Internet Package 79 baht |
200MB | 79B | 1週間 | NO | *104*253*9#に発信 | 通信不可 |
Volume-based Add-on Internet Package 99 baht |
100MB (384Kbps) |
99B | 30日 | NO | *104*25*9#に発信 | 通信不可 |
Volume-base Happy Internet Package 349 baht |
1.5GB | 349B | 30日 | NO | *104*254*9#に発信 | 通信不可 |
Volume-base Happy Internet Package 549 baht |
2GB | 549B | 30日 | NO | *104*255*9#に発信 | 通信不可 |
かなりたくさんプランがありますが、とりあえずは「Double Net Package」をの中から選択すればよいと思います。そして、その中でもLTE(4G)対応なのは、399B・650B・799Bの3つです。
LTEを使いたい場合はこの3つのどれかに申し込まなければいけません。1バーツが3円程度ですから、1ヶ月3GBの通信ができて1200円程度です。かなり割安と考えてよいと思います。
LTE(4G)のサービスエリア
DTACのLTE(4G)が利用できるのは2014年9月現在ではバンコクの中心部だけです。さらに、BTS・MRT・エアポートリンクのルートも優先的に設置されているようです。
また、MBK・Terminal 21・サイアムスクウェア等のショッピングモールも優先的に展開されているようです。
まだサービスエリアがかなり限られている点に注意が必要です。
まとめ
今回はタイDTACが開始したLTEサービスについて調べた情報を紹介しました。
まだサービスを開始したばかりで使えるエリアは狭いですが、日本と同じ2100MHzを使っているということで、日本人にも使いやすい可能性があり、期待が高まります。
次回は現地でDTACのLTEに挑戦したいと思います。
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