前回はタイのDTACのプリペイドSIMカードの登録が解除され、再登録したことを紹介しました。
今回はタイのプリペイドSIMカードを使うにあたり、気になる「指紋登録義務化」のニュースを紹介したいと思います。
指紋登録の義務化
このサイトでのコメントでも情報をもらったのですが、タイから飛び込んできたニュースが「指紋登録の義務化」です。
英語サイトでは下記で報道されています。
要約すると次の通りです。
- National Broadcasting and Telecommunications Commission (NBTC…日本でいえば総務省)が指紋登録の義務化を8月に提案し、9月に証明された
- 新規にプリペイドSIMカード・ポストペイドSIMカードを購入するユーザは、2017年2月から指紋の登録が必要になる
- 「指紋登録を義務化」の目的は、ユーザの安全を守るため
- 登録された指紋データはNBTCのデータベースに保存される
2015年にSIMカードの購入時にID登録を義務化したのは「国家安全のため」ということでしたが、今回はユーザの安全を守るためということです。
「ユーザの安全のため」というのはどういうことかというと、タイではスマートフォンを使ったモバイルバンキングが広く用いられており、SIMカードを不正に入手して詐欺に使われることがあるようです。
実際、Trueのユーザで、不正に入手されたプリペイドSIMカードを使っ、不正にてお金が引き出されたことがあったようです。
このため、プリペイドSIMカードの購入時に指紋登録を義務化すれば、同じ人の名義で複数のSIMカードを入手することができなくなり、この手の犯罪を防ぐことができるということだそうです。
新規のプリペイドSIMカード購入は?
気になるのはこれを受けて日本人旅行者はどうなるかの、ということです。
まずは新規のプリペイドSIMカードの購入は、どうやら指紋の登録が必要になるようです。
指紋を登録するための装置はタイの大学で開発され、プリペイドSIMカードの登録作業に指紋登録が必要な形に改修されます。
ただ、おそらくすべての販売店に指紋登録装置が設置されるわけではないと思います。
コンビニやMBKなどの店舗(携帯電話会社のお店以外)でもプリペイドSIMカードを購入することができますが、このようなお店で買った場合は携帯電話会社の店舗に赴いて指紋を登録する必要があるのではないかと思います。
この場合、指紋を登録しなくてもしばらくプリペイドSIMカードが使えることになります。
短期旅行なら指紋登録は不要かもしれません。
もしかしたらコンビニなどでのプリペイドSIMカードの販売が停止される可能性もありますが、既存の商売を阻害することになるので、おそらくこれはないと思います。
既存のプリペイドSIMユーザは?
もう一方で気になるのは、既存のプリペイドSIMカードユーザ(プリペイドSIMカードを維持しているユーザ)はどうなるのか、ということです。
英語サイトの報道をまとめると
- 既存のユーザには指紋登録は義務付けられない。
- NBTCとしては自発的な登録が行われることを期待している
というところのようです。
目的はユーザの保護なので、自発的に登録してくれることを期待する、ということのようです。
日本人旅行者の場合、タイの銀行等のモバイルバンキングを行うこともないでしょうし、安全性について気にすることはないでしょう。
いつルールが変わるかわかりませんが、日本人旅行者でプリペイドSIMカードを維持している人の場合は、当面は影響はないと考えてよさそうです。
まとめ
今回はタイのSIMカード利用に指紋登録が義務化されるという話を紹介しました。
2017年2月からは新規にプリペイドSIMカードを購入する際に指紋を登録する必要がありますが、既存のユーザについてはとりあえずは影響はなさそうです。
次回は中華スマホのRedmi Note 4の話題です。
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