久しぶりに中華Androidタブレットのレビューになります。
レビューするタブレットはAlldocube iPlay 50で、海外通販Banggoodから提供していただきました。
Banggoodで購入してみたい方は下記を参照してみてください。
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Alldocubeとは
Alldocubeは中国・深圳をベースとするガジェットメーカーです。
公式サイトは下記になります(日本語サイトもあります)。
創業は2004年ということなので、新陳代謝が激しい中華メーカーの中では老舗と言えるかもしれません。
以前までは「Cube」というブランドで製品を展開していましたが、ここのところは「Alldocube」というブランド名を主に使うようになってきています。
私はこれまでAlldocubeの製品は3つレビューしたことがあります。
Alldocubeは以前はWindowsスマホを作ったりしていましたが、最近ではタブレット・ノートPCに注力しています。今回は3台目のAndroidタブレットのレビューとなります。
以前のデータと比較しつつレビューしていきたいと思います。
Alldocube iPlay 50
今回レビュー用に提供していただいたのはAlldocubeの「iPlay 50」というモデルになります。このiPlay 50にはRAM/ROMのサイズで3つのバリエーションがあり、今回のレビュー対象は一番安い「4GB RAM / 64GB RAM」となります。
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このタブレットの公式サイトは下記になります。
URL的には日本向けのようなのですが、残念ながら英語オンリーとなっています。
製品 | Alldocube iPlay 50 | |
---|---|---|
写真 | ||
OS | Android 12 | |
CPU | Unisoc T618 | |
RAM | 4GB / 6GB | |
ストレージ | 内部 | 64GB / 128GB |
microSD | 最大2TB | |
ディスプレイ | 10.4インチ 2000×1200 | |
カメラ | メイン 800万画素 + フロント 500万画素 | |
音声出力 | 2スピーカー + 3.5mm | |
指紋認証 | なし | |
ネットワーク | 2G | GSM: B2/3/5/8 |
3G | WCDMA: B1/2/5/8 | |
LTE | LTE: B1/2/3/5/7/8/20/28AB/38/39/40/41 | |
Wi-Fi | 802.11 ac/a/b/g/n 2.4GHz/5GHz | |
Bluetooh | 5.0 | |
NFC | なし | |
ボディ | サイズ | 246.7×156.5×8.2mm |
重さ | 475g | |
バッテリ | 6000mAh | |
価格 | 115.99ドル (約15,767円) 4+64GBモデルの価格、2023年4月時点 |
以前レビューしたAlldocubeのiPlay 40Hと同様にSIMは2枚装着可能です。ただし、2枚目のSIMカードはmicroSDカードとの排他利用となります。
実はiPlay 40HとiPlay 50は非常にスペックが似通っています。
一番の違いはiPlay 50になってAndroidのバージョンが12となっている点(iPlay 40HはAndroid 11)です。そのほかの違いはサイズやバッテリ容量などです。
実は約10インチディスプレイ(2000×1200)とUNISOC T618を組み合わせたAndroidタブレットは中華タブレット各社からリリースされています。
2022~2023年の中華Androidタブレットとしてはスタンダードなスペックと言って良いでしょう。
配送状況
今回はBanggoodからのレビュー用サンプルですが、どうやらBanggoodで購入した時に利用できる「日本ダイレクトメール」で発送されたようです。
そのため配送状況は実際に購入した時の参考になると思います。
出荷連絡 | 2023/3/24 |
---|---|
集荷完了 | 2023/3/27 |
日本到着 | 2023/4/1 |
配送完了 | 2023/4/8 |
Banggoodから発送のメール連絡があってから入手までは15日間でした。これはBanggoodの「日本ダイレクトメール」としては遅い方です。
トラッキング情報を見ると日本到着から国内配達を開始するまで6日間かかっており、ここで時間のロスがあった模様です。
Banggoodの「日本ダイレクトメール」だとその名前の通り第三国は経由せず、直接日本に送られて来ます。また、今回は日本での配送はクロネコヤマトが対応してくれました(これは場合によって違うかもしれません)。
海外通販の不安の一つは無事に着くかどうかということだと思いますが、この日本ダイレクトメールは配送が安定しており、Banggoodで購入するときは日本ダイレクトメールを利用することをお勧めします
配送時はこのようなビニール袋による梱包です。
これだと輸送中の破損が心配になりますが、ビニール袋を開けてみるとタブレットのパッケージはちゃんと緩衝材で保護されていました。
Banggoodからこれまで受領したタブレットも動揺の梱包なので、これがBanggoodでタブレットを購入したときのスタンダードな梱包方法なのだと思います。
この梱包のおかげでパッケージに目立つダメージはありませんでした。
一昔前は、中華通販で買うと、パッケージが凹んで届くことはよくありました。しかし、ここ数年はかなり状況が改善しているようです。
緩衝材から中身を取り出してみるとタブレットのパッケージの他に、コンセントの変換アダプタが同梱されていました。
このアダプタはヨーロッパ向けの電源プラグを日本のコンセントにささるように変換するもので、Banggood独自のサービスです。
これもBanggoodでタブレットを購入したときには標準的な対応だと思います。
Alldocube iPlay 50の紹介
それではAlldocube iPlay 50の紹介をしていきます。
パッケージ
まずはパッケージです。
パッケージの右上にAlldocubeのロゴが、右上には機能を表すものと思われるアイコンが並んでいます。ただ「iPlay 50」というモデル名を示すものはありません。
背面はメーカー情報などが印刷され、またでラベルがいくつか貼られているだけです。
この写真をチェックしてパッケージに破損(右下)があることに気づきました。
梱包状態から見ると配送期間中ではなく、それ以前に破損していたのだと思います。
左下の印刷部分を拡大したのが下の写真です。
製造元のAlldocubeの会社説明などの他に各種ロゴが印刷されています。
注目すべきは右端にある技適マークとPSEマークです。
技適マークは、Wi-Fiやモバイル通信などの無線通信が日本の規制に適合していることを示す物です。
PSEマークは、電気用品が日本の安全規格・法規制を見体していることを示す物です。
この二つのロゴが本物(本当に検査をして取得した物)であれば、本タブレットを日本国内で合法的に利用することができます。
ただ、技適マークを取得して得られる番号(技術基準適合証明番号など)が印刷されていません。技適マークはディスプレイでの表示(Androidの設定メニューでの表示など)も許されているので、後ほどチェックしてみたいと思います。
ロゴの右隣に「株式会社未来」という表記が見えます。
以前レビューしたiPlay 40Hの時も「株式会社未来」という文字があったのですが、結局この会社の正体はよくわかりませんでした。
底面の右側にはラベルが二つ貼られています。ラベルの一つはBanggoodでの販売管理用なの紹介してもであまり意味がないのでもう一つのラベルだけ拡大しておきます。
ぼかしている部分はIMEIとシリアルナンバーと思われる部分です。
このラベルで中身が「iPlay 50の64GBモデル」であることががわかります。
つまりこのパッケージ自体は複数の製品で共用されていて、製品毎にパッケージに貼り付けるシールでだけを変えていることになります
パッケージを開けるとすぐにiPlay 50本体が出てきます。
袋に入っているiPlay 50を取り出すとその下に取扱説明書が入っています。付属品は右側の箱に入っています。
すべての内容物を取り出したのが下の写真です。
内容物は
- iPlay 50本体
- USBチャージャー
- USBケーブル
- 取扱説明書
- SIMトレイをイジェクトするためのピン
となります。
本体
本体を最初に持ったとき、金属質なボディでチープさを全く感じませんでした。
中華企業のクォリティがどんどん上がっていることに驚きます。
入手したiPlay 50のディスプレイには保護シートが貼られていました。とりあえず保護シートありの状態で紹介していきます。
タブレットなのでディスプレイ面にはデザイン的な特徴もなく、記載することと言えば中央上部にカメラがあることとその右側に照度センサー(この写真では確認できないと思います)があることぐらいです。
またこの写真ではわかりにくいですが、ベゼル部分は上下左右ともに8~9mmぐらいになります。スマートフォンと比較すると太いですが、10インチクラスのディスプレイであることを考えるとまずまずの太さと思います。
かつての中華タブレットはベゼルが太く野暮ったいデザインだったのに比べると、かなりスマートな印象を与えます。
ちなみにこの保護フィルムを剥がすと、スクリーンプロテクターとなるフィルムはなくダイレクトにディスプレイとなります。
以前レビューしたiPlay 40HやX Gameではスクリーンプロテクターのフィルムが貼ってあったので、これはちょっと残念です。しかし、スクリーンプロテクターを邪魔と考える人も居るので、必要と思う人が貼れば良いので合理的と言えば合理的です。
私はスクリーンプロテクターをつける派なので、別途購入することにしました。
続いてiPlay 50の背面を確認していきます。
カラーは上端付近とそれ以外の部分で異なる色合いのグレーを用いています。上端部分はおそらく電波を通過させるためにプラスチック素材となっており、それ以外の部分は金属素材です。手で触るとひんやりしていて、高級感を感じます。
右上にはカメラがあり、中央下部には「ALLDOCUBE iPlay 50」と印刷され、その下に各種ロゴの印刷されたラベルが貼られています。
iPlay 40Hではカメラの横に照明用のLEDがありましたが、iPlay 50ではなくなっています。
タブレットで写真を撮ることもあまりないと思いますので、照明用LEDがなくても実用上は問題ないと思います。
この中央下部の部分を拡大したのが下の写真です。
ALLDOCUBE iPlay 50の下に印刷されている「T1030A64GB・・・・」というのはおそらく型番とシリアル番号です。
パッケージの背面ラベルに印刷されていたものと同じです。
「T1030」の部分がiPlay 50を示す部分で、そのあとの「A64GB」がRAMとROM容量を指しているようです。iPlay 50には「RAM 4GB/ROM 64GB」「RAM 6GB/ROM 64GB」「RAM 6GB/ROM 128B」の3つのバリエーションがあるので、型番はそれぞれ「T1030A64GB」「T1030B64GB」「T1030B128GB」となる気がします。
その下には各種ロゴが印刷されたシールが貼られています。気になるのはこのシールの「Model: T1020」の部分です。AlldocubeのT1020というと、iPlay 50ではなくiPlay 40シリーズのはずです。シールの型番と本体に印刷されている型番が合わないという奇妙な状況になっています。
どうやらシールの部分は過去機種のものをそのまま流用しているようです。このような使い回しはあまり感心できません。
こんなところで中華タブレットらしさを見つけてしまいました・・・
本体背面で目立つのはメインカメラ(背面カメラ)です。
メインカメラ部分は少し出っ張っています。このためiPlay 50を置くとカメラ部分がぶつかってしまいます。人によってはこの出っ張りが気になるかもしれません。
カバーをつけるとカメラの突起は気にならなくなります。
続いて側面を確認していきます。まずは上面です。
本体上部には中央にマイクの穴があり、その左側にSIM・microSDカードスロットが用意されています。
SIM・microSDカードスロットは穴にイジェクトピンを差し込むとトレイが出てくるタイプです。
そのトレイは2枚のカードが挿入できますが、下の写真で上側はnanoSIMカードとmicroSDカード兼用、下側はnanoSIMカード専用となります。
従って、nanoSIMカード2枚か、nanoSIMカード+microSDカード各1枚の運用となります。
本体の下側の側面には何もありません。
ボリュームボタンや電源ボタンは左側の側面にあります。
上端側の小さいボタンが電源ボタン、長いボタンがボリュームボタンです。さらに下端側にはスピーカーががあります。
反対側の側面にはUSB Type-Cポートがあります。
また下端側にはスピーカー、そして上面側(というか角)には3.5mmのオーディオジャックがあります。
ちょっとピンボケになりましたがオーディオジャック部分を拡大したのが下の写真です。
おそらくバッテリーなどを避けた場所としてこの場所にオーディオジャックが設置されたのだと思います。最近はオーディオジャックが省略されている製品が多いのですが、あると何かと便利ですので、これはうれしいポイントかと思います。
本体の重量はスペックによると475gで、前モデルのiPlay 40シリーズよりは若干重くなっています。
そのせいかどうかわかりませんが、コンパクトなボディから想像するよりも、重く感じます。ただ、ボディの剛性もあるおかげで、むしろ高級感を感じます。
メーカーも「Slim flat-edged metal design」「Never-out-dated minimalist, elegant style」とうたっていて、デザインには自身があるようです。
確かに「中華メーカー = 安っぽいという先入観」にはあってはまらない品質と感じます。
付属品
主な付属品はUSBチャージャーとUSBケーブルです。
USBケーブルは何の変哲もないUSB Type-Cケーブルなので、ここではUSBチャージャーを紹介していきます。
付属のUSBチャージャーのプラグは丸形で残念ながら日本のコンセントにはささらないタイプでした。
側面にはスペックが書かれています。
入力は「100-240V-50/60Hz」となっているので、アダプタで変換すれば日本のコンセントでも使うことはできそうです。
ただ、出力も「5V=2A」という一般的なものですので、変換アダプタを介してこのUSBチャージャーを使うよりは、適当に日本でUSBチャージャーを調達した方が良いかもしれません。
取扱説明書
取扱説明書も紹介しておきます。
表紙を見ると複数の言語に対応していることがわかります。
中身を確認してみると日本語のページもありました。
日本語のページは2ページだけです。
多言語のページも同様です
非常にシンプルな内容ですが、ボタンやコネクタの説明があるため、初めてAndroidタブレットを使う人には助かるのではないかと思います。
技適マークについて
以前もiPlay 40Hについて調べたこともあるのですが、今回のiPlay 50についても技適マークの状況を調べてみたいと思います。
使用するるのは総務省の検索サイトです。
ここから「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」を開き、iPlay 50の型番である「T1030」を「型式又は名称」に入力して検索して見ます。
私が検索したときには「210-201668」が、「第2条第19号に規定する特定無線設備」と「第2条第19号の3に規定する特定無線設備」として表示されました。
総務省によると
- 第2条第19号に規定する特定無線設備 = 2.4GHz帯高度化小電力データ通信システム
- 第2条第19号の3に規定する特定無線設備 = 5GHz帯小電力データ通信システム
とのことです。
おそらく
- 2.4GHz帯高度化小電力データ通信システム = 2.4GHz帯のWi-FiとBluetooth
- 5GHz帯小電力データ通信システム = 5GHz帯のWi-Fi
ということだと思います。
従って、Wi-FiとBluetoothについては総務省の認可がとれているので、日本国内で利用しても電波法に違反にはならないということになります。
一方、LTE機器として取得すべき認証(おそらく「証明規則第2条第11号の19に規定する特定無線設備」)については確認できません。
このため、iPlay 50に日本国内のSIMカードを装着して運用するのは電波法に違反する形になる恐れがあるのではないかと思います。
著作権保護のWidevine L1に対応した「iPlay 50 2023」も登場しました! いまから購入するならこちらがオススメです!
まとめ
今回は海外通販BanggoodからLTE対応のAndroidタブレットAlldocube iPlay 50を入手したことを紹介しました。
剛性の高い金属質のボディで、価格の割にはなかなかの良い質感と感じます。コンパクトなボディにも好感が持てます。
ただ、技適マークがあるもののLTEについては取得をしていない可能性が高いことが気になります。
次回はこのタブレットを実際に使ってみます。
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