前回はグローバルROMのMi5sで日本語を使えるようにしました。
そろそろカスタムROMの導入などマニアックなところに進みたいところです。そこで第一歩としてブートローダをアンロックしたいと思います。
最近のXiaomiのデバイスはアンロック手順が統一化されており、Redmi Note 4と同じ手順で行けるようです。
したがって今回の記事はRedmi Note 4のアンロックの記事とほぼ同じになります。Redmi Note 4の場合は下記を参照してください。
今回使用しているMi5s(64GBモデル・ゴールド)は海外通販サイトGearBestから提供していただきました。
このXiaomi Mi5sは既に販売終了となっています。
Xiaomi Miシリーズの最新機種はXiaomi Mi9となります。今から購入する場合はMi9をお勧めします。
GearBestの購入にトライしようと思う方は下記ページを参照してみてください。
Xiaomi Mi9はクーポン対象となることが多いので購入する前にクーポン情報の確認を忘れないようにしましょう!
ご注意
はじめに注意事項です。
ブートローダのアンロックは比較的安全な作業ですが、アンロックした場合はそれ以降は保証が一切受けられなくなります。
購入元の海外通販もサポートしてくれません。
アンロック作業はくれぐれも自己責任で実施してください。
また英語となりますが、下記のサイトを参照するとよいと思います。
http://en.miui.com/thread-202290-1-1.html (リンク切れ)
手順
Mi5sのブートローダをアンロックするためには手順があります。
- Miアカウントの作成とログイン
- アンロックの申請
- USBドライバの変更
- アンロックツールを使ったアンロック作業
以降で順々に紹介していきます。
Miアカウントの作成
MiアカウントとはXiaomiのサービスで共通に使うアカウントのようです。
アンロックをするためにはXiaomiに申請が必要で、申請にはMiアカウントが必要なのです。
Miアカウントを作るにはいくつか方法があるのですが、ここではMi5sを使って作成する方法を紹介します。
まず、Wi-FiなどMi5sがインターネットに接続している状態で「Mi Account」アプリを起動します。
最初は「Terms and Conditions」が表示されるので「Agree」を選択します。
初回起動時には「サインイン」か「アカウントを作成する」かが選択できます。アカウントを作る場合は「Create an account」を選択します。
私はすでにMiアカウントを作っていたので、ここから先はRedmi Note 3 Proのときの画面を流用します。
もしかしたら少し違うかもしれませんが、基本的な手順は一緒だと思います。
アカウントは「電話番号」か「メールアドレス」で作成できます。今回はメールアドレスで作成してみます。その場合は次の画面で「Use email address」を選択します。
これでメールアドレスを入力する欄が表示されるので、「メールアドレス」と「パスワード」を入力します。パスワードは8~16文字で数字とアルファベットの両方を含む必要があります。
「メールアドレス」と「パスワード」を入力したら「Create an account」を選択します。
私はすでにMiアカウントを作っていたので、ここから先はRedmi Note 3 Proのときの画面を流用します。
もしかしたら少し違うかもしれませんが、基本的な手順は一緒だと思います。
次の画面では確認コードの入力が必要になります。画面に書かれているコードを入力したら「OK」を選択します。
次のような画面になればMi5sでの設定はひとまず終了です。
次は入力したメールアドレスの受信箱を確認します。受信箱にはこのようなメールが入っているはずです。
このメールの「Activate account」を選択するとブラウザが開き、次に様な画面になればMiアカウントの作成完了です。
なお、ここまで来たら先ほどのMi5sの画面で「Account verified」を選択するとログインできます。
Miアカウントの作成が完了していれば 次に様な画面になります。
ここからはRedmi Note 3 Proのときの流用ではなく、Mi5sの画面を利用します。
「Finish」を選択するとMi関係サービスがアクセス権を要求してきます。迷うところですがとりあえずすべて許可しておきました。
アクセス権の設定が終わるとMiアカウントで使用できるサービス(Sync, Find device, Mi Message)の設定ができます。私はとりあえず三つともOFFにして「Continue」を選択しました。
これで必要な設定はすべて完了して、Mi アカウントの画面になります。ここで一番上の領域をタップすると個人情報の入力ができます。
顔アイコンや名前・電話番号などが登録できるので、登録しておいてもよいでしょう。
取りあえずMiアカウントの作成はこれで終わりです。
アンロック申請
アンロック申請はデバイスごとではなく、アカウントごとのようです。
かつてアンロック申請が通ったMiアカウントを利用していれば、再度アンロック申請を行う必要はありません。
XiaomiのスマートフォンはXiaomiに申請して許可をもらわないとアンロックができません。この辺は自由にアンロックできるNexusデバイスとは大きく違います。
アンロック申請は下記のページから行います。
アンロック申請のページには「Unlock Now」というボタンがあるのでこれを選択します。
すると画面がなぜか中国語になってしまいます。MIUIのフォーラムに入らなければいけないようなので、「Miアカウントのメールアドレス」「パスワード」を入力してオレンジのボタン(立即登録)を選択します。
次の画面はMIUIフォーラムのニックネームを設定する画面です。これはスキップしたいところですが入力しないと先に進めません。ニックネームはアルファベットで3~15文字です。ニックネームを入力しても先に取得されているとこの画面に戻ってきます。
ニックネームに登録成功するとMIUIのフォーラムが表示されます。
本当にMIUIフォーラムのアカウントの登録が必要なのかどうかわかりませんが、私の場合は登録しないと先に進めませんでした。
ここまで来たらもう一度アンロック申請の画面に戻ります。
これでようやくアンロック申請の画面になります。
この画面ではいくつか入力しなければいけません。上から
- 名前(アルファベットで入力)
- 電話の国番号(日本は「+81」)
- SMSを受信可能な電話番号 (先頭の「0」は除く)
- アンロックしたい理由
を入力します。
問題は「アンロックしたい理由」です。私は下記のサイトを参照して「我的手机是砖砌在启动循环模式。请批准我的请求开锁。」をコピペしました。これは「スマホが文鎮化してしまったので、アンロックの許可をお願いします」という意味らしいです。
ただ英語で理由を入力してもOKという情報もありました。
ここまで入力したらチェックボックスのチェックを入れて「Apply Now」を選択します。
これでアンロック申請の確認画面になります。ここで入力した電話番号へSMSが来ているはずですので、そのSMSに書かれている認証番号を入力して「Next」を選択します。
正しい認証番号を入力すればアンロック申請完了です。
ここには
- アンロックの許可が出たらSMSを送る
- アンロック申請をしてから許可が下りるまで最大10日営業日程度
- 10日過ぎても連絡がなければMIUIフォーラムでクレームをしてくれ
と記載されています。
10営業日ということはおよそ2週間です。かなり長く感じますが待つしかありません。
USBドライバのインストール
この作業はWindowsのドライバ署名を無効にした状態で行ってください。
ドライバ署名の無効化方法は下記の「Windowsのドライバ署名を無効にする」を参照してください。
ブートローダのアンロックはFast Bootモードで行うのでFast Bootモード用のUSBドライバが必要です。
このドライバはXiaomiが配布しているMIUI ROM Flashing Toolに含まれています。
http://en.miui.com/a-234.html (リンク切れ)
ファイルの場所は下記です。
ダウンロードしたファイルMiFlashSetup.msiをダブルクリックしてMIUI ROM Flash Toolをインストールします。
途中で次のようなダイアログボックスが表示されますので「このドライバーソフトウェアをインストールします」を選択してください。
インストールが完了したら今度はデバイスマネージャを開きます。
デバイスマネージャのメニューの「操作」から「レガシハードウェアの追加」を選択します。このメニュー項目が表示されない場合は、デバイスマネージャの画面で何かデバイスを一つ選択した状態で「操作」を選んでみてください。
次のような警告が表示されたら「次へ」を選択します。
インストール方法では「一覧から選択したハードウェアをインストールする」を選択して「次へ」で進みます。
ハードウェアの種類は「すべてのデバイスを表示」を選んだ状態で「次へ」で進みます。
ドライバを選択するように言われるので「ディスクを使用」を選択します。
すると「フロッピーディスクからインストール」という懐かしい画面になるので「参照」を選択します。
ここでMIUI ROM Flashing Toolをインストールしたフォルダ(標準ではC:\xiaomi\XiaoMiFlash」)から「Source」→「ThirdParty」→「Google」→「Driver」と進み、表示されている「android_winusb.inf」を選択します。
「フロッピーディスクからインストール」に戻ったら「OK」を選択します。
これでドライバー一覧が表示されたら「Android Bootloader Interface」を選択します。
次のような画面になったら「次へ」を選択することでドライバーのインストールを開始します。
インストール処理を開始すると次のような警告が表示されるので「このドライバーソフトウェアをインストールします」を選択します。
これでインストール完了です。「デバイスを開始できません」というエラーが出ていますが気にすることはありません。「完了」を選択してこの画面を閉じます。
デバイスマネージャの画面に戻ると「Android Phone」の下に「Android Bootloader Interface」というのが増えていて「!」がついていると思います。
これでUSBドライバの変更処理は完了です。
これでWindowsが「Android Bootloader Interface」を覚えているので、この「!」がついている「Android Bootloader Interface」は右クリックして削除をしてしまってもよいと思います。
アンロック作業
アンロック申請の許可が来たらアンロック作業を始めます。
Redmi Note 3 Proのときにアンロック申請をした際は、10日待ってもSMSが送られてきませんでした。
しかし、試したところアンロックができましたので、SMSが来ない場合は取り合えずアンロック作業を試してみてください。
まず、アンロックしたいMi5sでMiアカウントにログインしておきます。初期化などをしてしまった場合は「Settings」→「Mi Account」でログインしておきます。
次に下記のURLにWindows PCでアクセスします。
ここで右側にある「Download Mi Unlock」を選択してアンロックツールをダウンロードします。
私がダウンロードしたときには「MiFlashUnlock_1.1.0317.1_en.zip」というファイル名でした。
ダウンロードに成功したらこのzipファイルを展開して、中身を適当なフォルダにコピーします。私の場合は「c:\xiaomi\MiFlashUnlock」にコピーしました。
次にコピーした「MiFlashUnlock.exe」をダブルクリックして実行します。最初の画面は「Agree」を選択します。
次にMiアカウントのログイン画面になりますので、メールアドレス(電話番号)とパスワードを入力して「Sign in」を選択します。
Miアカウントにログインして次に様な画面になったらWindowsでの作業はいったん停止して、次はRedmi Note 3 Proでの操作です。
まず、Mi5sの電源をいったんオフにします。そしてボリュームマイナスボタンを押しながら電源ボタンを押します。ボタンは下記の画面になるまで押しっぱなしにした方がよいでしょう。
この画面がFastbootモードです。
この画面が表示されている状態でMi5sとWindowsをUSBケーブルで接続します。10~20秒ほど待つとアンロックツールの画面が変わり「Phone connected」になるはずです。ここまで来たら画面下の「Unlock」を選択します。
Phone connected」にならないば場合は「トラブルシューティング」の項を参照してみてください。
「Unlock」ボタンを選択すると、進捗を示すパーセントの表示が出て100%になれば成功です。
成功すると次のような画面になるので「Reboot phone」を選択しましょう。
Mi5sが再起動します。
パーセント表示が50%で止まってしまってエラーになる場合は「トラブルシューティング」の項を参照してみてください。
アンロックの確認
アンロックツールで「Unlocked successfully」となっていればアンロックに成功しているはずですが、心配な方は次の手順で確認できます。
まず下記のファイルをダウンロードしてわかりやすいところに展開しておきます。
今回は「c:\xiaomi\adb」に展開したとします。
次にFastbootモードでMi5sを起動します(ボリュームマイナスボタンを押しながら電源ボタンを押す)。
ここでコマンドプロンプトを起動して次のコマンドを入力します。
cd c:\xiaomi\adb fastboot devices
これで「fastboot」が含まれている行が表示されていればMi5sと正しく通信ができています。
ここまで確認できたら次のコマンドを入力しましょう。
fastboot oem device-info
このコマンドで表示される「Device unlocked:」のところが「true」なっていればアンロックに成功しています。
fastbootコマンドを使わない確認方法としてはMi Unlokツールを使ってもう一度アンロック処理をするという手もあります。すでにアンロック済みだと次のように「No need to unlock this device (このデバイスはアンロックする必要がない)」と表示されて終了します。
「アンロックする必要がない」=「アンロック済み」ということです。
トラブルシューティング
これまでのXiaomiのスマホのアンロック経験から、はまりそうな点を紹介しておきます。
「Not connected to Mi Phone」で止まる
Unlock処理を始めたところ下記のような画面で止まる場合があります。
この場合はデバイスマネージャを確認してみてください。FastbootモードのMi5sが認識されていないかもしれません。
この場合は下記のページから「MIUI ROM Flashing Tool」をダウンロードしてインストールする必要があります。
http://en.miui.com/a-234.html (リンク切れ)
ダウンロードのリンクは下記です。
MIUI ROM Flashing Toolをインストールしたら、デバイスマネージャから「Android」を右クリックしてドライバを更新してください。
必要なドライバは「C:\Program Files (x86)\Xiaomi\MiPhone\Google\Driver」に入っています。
うまく認識できると下記のようになるはずです。
「Current account is different …」で止まる
Unlock処理をしたところ次のような画面で止まることがありました。
この状態になるにはMi5sでログインしたMiアカウントと、アンロックツールでログインしたMiアカウントが違う可能性があります。
もし一致している場合は使用しているMi5sのROMがアンロックに対応していない可能性が高いです。
私の場合は公式グローバルStable ROM (V8.0.3.0.MAGMIDI)でアンロックに成功しましたが、うまくいかない場合はチャイナDeveloper ROMを試してみてください。
「Unkown error(501)」で止まる
Unlock処理をしたところ次のよう画面で止まることがありました。
これはおそらくXiaomiのサーバが混雑しているのだと思います。
「Try again」を選択して何度かトライしてみてください。私の場合は3回目ぐらいで成功しました。
その他
FastbootモードのMi5sがKedacom USB Deviceとして認識されているとうまくいかないという情報もあります。
FastbootモードのMi5sをUSBケーブルで接続した状態でデバイスマネージャを開いて見ましょう。
「Android Bootloader Interface」が「Kedacom USB Device」の下にある場合はうまくいかないかもしれません。
この場合は「ドライバーソフトウェアの更新」を選択してドライバをMiFlashToolに付属のものに変更してみてください。
残念ながらXiaomi Mi5sは販売となっています。
Miシリーズの最新モデルはXiaomi Mi9となりますので、今から買う場合はXiaomi Mi9をお勧めします。
まとめ
今回はルート化を目指してMi5sのブートローダをアンロックしました。
公式グローバルROMではアンロックできないかと思いましたがあっさりとアンロックすることができました。一番面倒なのはXiaomiにアンロックの申請をするところかもしれません。
次回はMi5sをルート化します。
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