前回はnginxを最新に更新しました。
今度はWordPressを3.3.xから3.5.xに更新したいと思います。
実は以前にWordPress 3.0.xを強引に3.3.xに更新したことがあります(その1, その2, その3)。結果的にセキュリティーアップデートが出て簡単に3.3.xに更新できるようになったのですが、今回は前回の強引な手法(?)を踏襲します。
DebianのWordPressパッケージの状況
下記のURIにアクセスしてDebianのWordPressパッケージの状況を見てみます。
squeeze(すでにoldstable)は3.3.2で、squeezeの次の安定版wheezyだと3.5.1が使えることがわかります。
Debian 7.0(wheezy)のパッケージを流用
今回はこのwheezy(= Debian 7.0)のパッケージを流用にチャレンジしてみます。
必要なパッケージ情報の収集
まずは、Debian 7.0(wheezy)用のwordpressパッケージの情報を入手します。情報はhttp://packages.debian.org/wheezy/wordpressで表示されます。
重要なのは赤丸+”dep”で示されたパッケージです。これらのパッケージがインストールされていないと、WordPressパッケージも動きません。私が調べた状態ではWordPressの依存関係は次の通りでした。
- dpkg (>= 1.15.7.2)
- apache2 or httpd
- libapache2-mod-php5 or php
- libjs-cropper (>= 1.2.2)
- libphp-phpmailer (>= 5.1)
- libphp-snoopy (>= 1.2.4)
- mysql-client
- php5-gd
- php5-mysql
- tinymce (<< 3.4.8+dfsg0.0~)
バージョンが指定されているパッケージに関してはインストールしているバージョンを確認していきます。確認は
# dpkg –l | grep パッケージ名
で行います。
調査の結果、私の環境では次のようになりました。
- dpkg : 1.15.8.13 ⇒ OK
- libjs-cropper : 1.2.2-1 ⇒ OK
- libphp-phpmailer : 5.1-1 ⇒ OK
- libphp-snoopy : 1.2.4-2 ⇒ OK
- tinymce : 私の環境にはインストールされておらず
tinymceについては「apt-get install tinymce」を実行すると「 3.3.8+dfsg0-0.1」というバージョンがインストールされたのでこれで問題ないようです。
Debian 7.0(wheezy)用パッケージ入手の準備
運よくパッケージの依存関係には問題がなさそうなので、あとはwheezyのパッケージが入手できる除隊とすればよいことになります。
このためにはまず次の内容のファイルを/etc/apt/sources.list.d/ディレクトリに「wheezy.list」というファイル名で作ります。
deb http://ftp.jp.debian.org/debian wheezy main contrib non-free deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian wheezy main contrib non-free
次に/etc/apt/preferences.d/ディレクトリにファイル名「00wheezy」で次の内容のファイルを作ります。
Package: * Pin: release a=wheezy Pin-Priority: 110 Package: * Pin: release a=squeeze Pin-Priority: 990
ここまで準備できたらAPTITUDEコマンドでパッケージ情報を更新します。
aptitude update
パッケージ情報の更新を完了したらWordPressパッケージの情報を確認します。下記のようになっているはずです。
aptitude versions wordpress wordpress-l10n
Package wordpress: i 3.3.2+dfsg-1~squeeze1 oldstable 500 p 3.5.1+dfsg-2 stable 500 Package wordpress-l10n: i A 3.3.2+dfsg-1~squeeze1 oldstable 500 p A 3.5.1+dfsg-2 stable 500
まとめ
Debian 7.0 (wheezy)のWordPressパッケージ(バージョン3.3.x)を使う準備が整いました。
次回は万が一のためにWordPressのデータをバックアップします。
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