前回までは中華スマホ Redmi Note 3 Proの紹介を続けてきましたが、今回から話題を変えて中華タブレットネタです。
今回紹介するのはTeclast X98 Plus IIという10インチクラスの中華タブレットです。OSはWindows10とAndroid5.1のデュアルブートとなっています。10インチクラスのWindowsタブレットは初めて使います。
今回使用しているTeclast X98 Plus IIは海外通販サイトGearBestから提供していただきました。
私が使用したTeclast X98 Plus IIは販売終了となっています。Teclast社の10インチクラスで高解像度ディスプレイを備えた機種だと、いまはTeclast T10がお勧めです。
Teclast T10はGearBestで209.99ドルで販売しています。
GearBestで購入に挑戦しようという方は下記を参照してみてください。
Teclastについて
Teclastは中華タブレット界(?)ではかなりメジャーなメーカです。
私はこれまで2台のTeclat製の中華タブレットを試したことがあります。海外通販サイトでタブレットを探したことがある方は一度は見たことがあるのではないでしょうか。
Teclast X98 Plus IIについて
今回レビューするTeclast X98 Plus IIはTeclastの10インチ級のタブレットです。リリースされたのは2016年の6月でまだ1ヶ月ほどしかたっていません。
実はTeclastは「X98」という名前がつくタブレットを複数リリースしています。
現在Gearbestで手に入るものを比べると次の通りです。今回紹介するX98 Plus IIは一番左です。
X98 Plus II | X98 Plus | X98 Plus 3G | X98 Pro | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
CPU | Cherry Trail X5 Z8300 Max 1.84Mhz |
Cherry Trail x5 Z8300 Max 1.84GHz |
Cherry Trail x5 Z8300 Max 1.84GHz |
Cherry Trail x5 Z8500 Max 2.24Mhz |
||||
RAM | 4GB | 4GB | 4GB | 4GB | ||||
ストレージ | 64GB | 64GB | 64GB | 64GB | ||||
ディスプレイ | 9.7インチ 2048×1536 |
9.7インチ 2048×1536 |
9.7インチ 2048×1536 |
9.7インチ 2048×1536 |
||||
WiFi | 802.11bgn | 802.11bgn | 802.11bgn | 802.11bgn | ||||
モバイル | なし | なし | WCDMA+GSM | なし | ||||
Bluetooth | 4.0 | 4.0 | 4.0 | 4.0 | ||||
microSD | あり | あり | あり | あり | ||||
バッテリ | 8000mAh | 8000mAh | 8000mAh | 8000mAh | ||||
サイズ | 23.98×17.60 ×0.80cm |
24.0×16.9 ×0.78cm |
24.00×16.95 ×0.81cm |
23.90×16.90 x0.78cm |
||||
重さ | 568グラム | 510グラム | 534グラム | 526グラム | ||||
OS | Windows10 + Android5.1 |
Windows10 + Android5.1 |
Windows10 + Android5.1 |
Windows10 + Android5.1 |
||||
GearBestでの価格 2015/7/22時点 |
164.99ドル (約17,500円) |
189.89ドル (約20,000円) |
228.89ドル (約24,000円) |
235.76ドル (約25,000円) |
比べてみると「X98 Plus 3G」と「X98 Pro」との違いは分かりやすいです。
「X98 Plus 3G」にはSIMスロットがあり、3Gでのモバイル通信ができることが割ります。
また、「X98 Pro」はCPUがワンランク上のCherry Trail Z8500になっているので、機能強化版といえると思います。
問題は「X98 Plus II」と「X98 Plus」の違いです。スペックは全く一緒で違うのはサイズと重さだけです。そこでX98 Plus IIとX98 Plusの写真を見比べると、X98 Plusの方が金属的なボディで薄型なことがわかりました。
どうやらTeclast X98 Plus IIは、Teclast X98 Plusの外装を廉価にしたもの、と考えてよさそうです。
なお、Teclast X98シリーズには「Plus」も「Pro」もつかないものがあります。この無印シリーズは、CPUがひと世代前のBayTrailになっているようです。無印シリーズはもう売っていないと思いますので、気にしないでよいと思います。
また注意点として、上記の表を見て分かるようにX98シリーズでもサイズが微妙に違うことがあります。このため、ケースやスクリーンプロテクタなどのアクセサリが流用できない可能性があります。
アクセサリを買う場合は「Teclast X98 Plus II用」と明記されているものを購入しましょう。
外箱の様子
Teclast X98 Plus IIはGearBestからFedexで送られてきました。輸入時の消費税はかかりませんでした。
Teclast X98 Plus IIの外箱は次の通りです。デザインはTeclast X16 Plusの外箱と全く同一です。日本の製品だと製品ごとに箱をデザインし直すと思いますが、同じデザインを使いまわすのもコストダウンの工夫なのだと思います。
箱の裏面には中国語のスペックが貼られています。
スペックの部分を拡大するとこのようになります。
気になるのは「効能支持」のところに黒く塗りつぶされている項目があるところです。この塗りつぶしは以前レビューしたTeclast X16 Plusの時にもありました。
塗りつぶされているのは、おそらく上段が「HDMI」と「OTG」、下段が「藍牙4.0 (Bluetooth 4.0)」だと思います。いずれもTeclast X98 Plus IIでサポートされている機能だと思いますので、なぜ塗りつぶされているのか正直なところよくわかりません。
開梱
それでは箱を開けてみます。箱を開けると当然ながらTeclast X98 Plus II本体が入っていて(下記の写真の左側)、USBケーブルなどは仕切りの中に入っています。右側は上蓋で、輸送中の破損を防ぐためか内側にスポンジが貼られています。この辺もTeclast X16 Plusと同じです。
内容物を取り出すと次のようになります。
上段のケーブル類は、左から「充電ケーブル」「microUSBケーブル」「OTGケーブル」です。
右側中段は左から「Windows側の簡易説明書(中国語)」「Android側の簡易説明書(中国語)」「保証書(中国語)」です。
右側下段は左から「Windows側の簡易説明書(英語)」「Android側の簡易説明書(英語)」「保証条件(英語)」です
これ以外に、紙1枚で検査証明書的な紙も入っていました。
困ったことに充電のためのACアダプタは同梱されていませんでした。これはTeclast X16 Plusの時と同様です。TeclastのタブレットはACアダプタを同梱しない主義(?)なのかもしれません。
説明書を見ると充電には2.0~3.0A出力のUSB-ACアダプタが必要だと記載されています。最近のスマホについてくるものは2A出力に対応していると思いますが、古いものしか持っていない方は出力が2Aあるかどうか確認しておいた方がよいでしょう。
英語の説明書についてはスキャンしておいたのでWindows編だけ貼り付けておきます。
タブレット本体の確認
それでは本体の確認をしていきましょう。
ちょっと写真がピンボケですが正面は本体はこんな感じです。まだ保護シールは外していません。正面中央の上部にカメラがあります。ボタンやタッチセンサーはありません。通知用のLEDもないようです。
見て分かるように額縁部分がかなり広く取られています。左右が1.4cm、上下が2.1cmというところでしょうか。ここを削ればかなりサイズダウンができそうなだけに残念な部分です。
背面はシルバー(というかグレー)で質感はプラスチックです。前身のTeclast X98 Plusでは金属的な質感だったようなので、こここはコストダウンが図られたところと考えてよさそうです。
背面の上部にはカメラのほかにmicroSD等のスロット・コネクタ類が集中しています。なお、背面には保護シールが貼られています。
スロット・コネクタ部分を拡大した写真が下記です。
左側からマイクの穴・ヘッドホンジャック・充電用コネクタ・microHDMIコネクタ・microUSBコネクタ・microSDカードスロットとなります。充電がmicroUSB経由でなく専用のコネクタな点に注意が必要です。このコネクタに差すためのケーブルは付属します(後述します)。
充電は、専用コネクタだけではなくmicroUSBからもできることを確認しました。
本体底面にはスピーカーが二つ付いています。ステレオスピーカーなのだと思います。
注意点としては、キーボードやドックを接続するようなコネクタが見当たらない点です。キーボードを接続するときはBluetoothが基本となるようです。
サイズ感
サイズはかなり大きいです。
8インチタブレットのChuwi Hi8 Proと5インチのNexus5を並べて写真を撮ってみました。Teclast X98 Plus IIの大きさがわかると思います。
ディスプレイのサイズだけでなく、額縁部分が大きいだけ本体サイズも大きくなります。
先日レビューしたTeclast X16 Plusと比較すると次のようになります。両方とも10インチクラスのディスプレイですが、Teclast X98 Plus IIはディスプレイが4:3で、Teclast X16 Plusが16:9のため、見た目はかなり異なります。
Teclast X98 Plus IIはサイズも大きく、筐体がプラスチックなことから剛性が心配になりますが、持ってみると意外としっかりしています。
端っこを持っても筐体がゆがむということはなさそうです。
付属品の確認
最後に付属品の確認です。
まずはmicroUSBケーブルです。これは何の変哲もないものです。長さは75cmぐらいでしょうか。
OTGケーブルも付属します。OTGとはOn-The-Goの略で、1台の機器がUSBのデバイスにもホストにもなれる仕組みのことです。Teclast X98 Plus IIはOTG機能を持っているので、このOTGケーブルを介してマウスやキーボードを接続することができます
もう一つのケーブルが充電用のケーブルです。写真を見て分かるように片方がUSB Type-Aのオス端子に、もう一方が丸型のピン端子になっています。USB Type-Aの方をUSB-ACアダプタに差し、ピン端子の方をTeclast X98 Plus IIの充電コネクタに差すことになります。
このケーブルは入手困難と思われるため、絶対になくしてはいけません。このケーブルがないとTeclast X98 Plus IIは充電できなくなってしまいます。
しかし、こんな特殊な充電方法ではなく、microUSBコネクタからできる方がはるかに使い勝手がよいはずです。あるいは、充電とアクセサリ接続用のコネクタをUSB Type-Cコネクタに統一してもよかったと思います。
充電にこのような特殊なケーブルが必要となるというのは、ユーザビリティの観点からはマイナスポイントになります。
充電は、専用コネクタだけではなくmicroUSBからもできることを確認しました。充電用のケーブルがなくてもmicroUSBケーブルでで運用することは可能です。
付属の充電ケーブルの代替品は日本でも購入可能との情報を頂きました。型番「DC-2307」「DC-2307A」「EC-2307」のケーブルが該当するとのことです。
充電ケーブルをなくしてしまった方はこの代替品をお試しください。
Teclast X90 Plus IIは既に販売中止となっています。
Teclast社の10インチクラスで高解像度ディスプレイを備えた機種としては、Teclast T10・Teclast T20・Teclast M20があります。
Teclast T20とTeclast M20はLTEに対応しています。
まとめ
今回はGearBestから提供してただいた中華WindowsタブレットTeclast X98 Plus IIを紹介しました。
筐体がプラスチックであることなどコストダウンの工夫が目立つ機種ですが、18,000円を切る価格で2048×1536という高解像度というところがポイントです。質感よりスペックを重視する方には選択肢になるのではないでしょうか。
次回はTeclast X98 Plus II用に購入したアクセサリを紹介したいと思います。
海外通販サイトで販売されている無線機器は日本国内の技術基準適合証明を取得していない可能性があります。
そのような機器を日本国内で使用すると、電波法違反に問われる場合もあります。
本ブログは技術標準適合証明を未取得の機器の利用を推奨しているわけではありません。
コメント
貴サイトは大変参考になり、ありがとうございます。
Teclast X98 Plus IIの記事を見て、興味がわきGearBestから購入しました。
しかし、なかなか発送せず、強く催促したら翌日発送したのですが、届いた商品は中古品で、Windowsしか立ち上がらず(Android側はBoot Managerが壊れているようです)、さらにすでにアカウントが作られており、パスワードを入力しないとログイン画面から先に進めないありさまでした。
流石、中華ショップというかあきれるばかりです。
GearBestとは交渉中ですが、GearBestにはこりごりです。
貴サイトもGear Bestを薦めるのは考えなおした方がよろしいかと思います。
コメントありがとうございます!
それは災難でしたね。中華ショップは日本人の想像してないことが起こりますね・・・
私は中華ショップ(GearBest, Banggood, Geekbuying, AliExpress)で買っていますが、GearBestで買った液晶保護シールが折れていた(おそらく郵送中)、AliExpressで買ったのと違うスマホが届いた、ということを体験しました。
特に違うスマホが届いたときにはやり取りが面倒だったことを覚えています。
GearBestは一応日本語ができる方(在日中国人?)が公式Twitterをしているので、そこに相談してみてはどうでしょうか?
返金や返品に対応してくれない場合は、PayPalに相談する手もあるかもしれません。
こちらのレビューサイト、購入前にとても参考になりました。
先日、仕事で中国 深圳に行った際、電脳街のTeclast製品しか置いていない正規取扱店(といっても電脳城の中の一ブース)があったので、そこでX98 Plus2 4GB ver. や純正カバーなどを買いました。
こちらのレビューを見て、専用プラグでしか充電ができないというのがネックだなぁと感じていたので、予備の専用充電配線も欲しいと聞いたところ、MicroUSB端子からも充電ができるよとの返答。
実際、店頭でMicroUSB端子からでも充電ができるのを確認できました。
USB機器を使用しながらも充電ができるように別に充電専用端子もあるとのことでした。
自分にとっては、購入前に気になっていたことが一気に解決したので即買いしました。
ちなみに専用充電配線もサイズを計ったら規格物なのでネットで探せば日本でも長い配線やL型になったもの、巻き取り式のものも手に入ります。私も何個かamazonで予備として買いました。
コメントありがとうございます!
最近はネットでだいたいの値段がが把握できるので、ボラる心配がないので現地でも買いやすくなったかもしれませんね。
確かに試してみたところmicroUSBコネクタからも充電できますね! 本文のほうも修正しておきました。
だいぶ電流を引っ張るようなので、出力の高いUSB-ACアダプタを使ったほうがよさそうです。
もしよろしければ動作実績がある予備品のAmazonへのリンクを教えてください! せっかくなので当サイトでも紹介したいと思います。
X98 PLUS2のDC5V充電ポートに使用できるのは
コネクター側が外径2.35mm 内径0.7mmの充電ケーブルです。
DC-2307,DC-2307A,EC-2307で検索すれば出てきますよ。
DC-2307 ストレートタイプ
DC-2307A 直角タイプ
EC-2307 伸縮タイプ
全部買ってみましたが使用できましたよ。
アダプターはANKER製の5V 8A出力OKのを使用してます。
情報ありがとうございます!
実際に使えているというのは大変貴重な情報です。本文のほうにも追記させていただきました。
ありがとうございました。