2023/10/15 更新
USBポートに関する説明を修正しました。
今回からは何回かに分けて超小型のミニPCの紹介をしたいと思います。
ミニPCとAlder Lake-N
最近ミニPC界隈がなかなか活況を呈している気がします。
この流れを作ったのがIntelの「Alder Lake-N」と呼ばれる省電力プロセッサシリーズです。
Akder Lake-Nは第12世代のCoreプロセッサに搭載されている高効率コアを活用したCPUで、低消費電力ながらかつてのメインストーリムCPUのSky Lakeにせまる性能とされています。
Alder Lake-Nシリーズの中でも「Intel N100プロセッサ」はコスパが良いと見なされています。
このためネット上にIntel N100を中心とミニPCに関する記事を多く見かけることができます。
今回レビューするT-BAO T8 Plusもこの流れに乗ったミニPCの一つです。
T-BAO T8 Plus
T-BAO T-8 Plusはポケットサイズとも言える超小型ボディが特徴のPCです。
BanggoodではRAM/SSDのサイズのバリエーションで4モデルを取り扱っています。
主要スペックをまとめたのが下の表になります。
項目 | 内容 |
---|---|
モデル | T-BAO T8 Plus |
CPU | Intel Alder Lake N100 4コア, 最大3.4GHz |
グラフィックス | Intel® UHD グラフィックス |
RAM | 8GB / 16GB DDR5 4800 MHz |
SSD | 256GB / 512GB / 1TB |
Ethernet | 1000Mbps(RJ45) × 2ポート |
Wi-Fi | 2.4GHz & 5GHz 802.11ac |
Bluetooth | Bluetooth 4.2 |
USB | USB 2.0×3ポート USB 3.0×3ポート |
HDMI | 3ポート |
OS | Windows 11 |
サイズ | 8×8×4.8cm |
重量 | 0.3kg |
電源 | DC 12V (ACアダプタ付属) |
注目となるのはやはり「8×8×4.8cm」という小型サイズです。8cm角というと大人であれば片手でで余裕で持つことができます。
このサイズながら、拡張性も確保されており、Ethernetが2ポート、USB 2.0 USB3.0が3ポート、HDMIが3ポート用意されています。
ただ、Ethernetが2.5Gbpsではなく1Gbpsなのはともかくとしても、USBが3.0ではなく2.0となっているのは残念なところです。
2023/10/15追記
実際に使ってみたところ、USBポートはUSB3.0に対応していました。
この辺は実際に使ってみて確認をしていきたいと思います。
T-BAO T8 Plusを入手!
今回は海外通販のBanggoodからRAM 16GB・SSD 512GBのモデルを提供していただきました。
Banggoodの倉庫から自宅までは約1週間ほどで到着しました。Banggoodで「Banggood Priority Shipping」を選択したときも同様の配送となると思います。
配送時はこんな梱包になっています。
ビニール一枚の梱包で国際物流を切り抜けてきたことになります。国内通販なら段ボールで梱包されるところですが、中華通販では大体こんな感じです。
ただビニール袋を開いて中身を取り出してみるとクッションシートで保護はされていました。
クッションシートを取り除くと製品のパッケージとおまけと思われるコンセント変換アダプタが出てきます。
パッケージは若干凹みがありますが、それほどダメージを受けていないようです。
コンセント変換アダプタは海外用のプラグを日本のコンセントに合うように変換するものです。
Banggoodで電化製品を買うと大体この手の変換アダプタがおまけで提供されます。電化製品に付属する電源アダプタやチャージャーが使えない場合を考慮してのことと思います。
この手のものが付いてくるのはありがたいといえばありがたいのですが、本音を言うと、アダプタ不要で使えるのが一番うれしいのですが・・・
パッケージ
T-BAO T8 Plusのパッケージはほぼ立方体のシンプルなものです。
パッケージの上面は白色で「Mini PC」とだけ書かれています。またRAM・SSDの容量を示すシールも貼られています。
側面は黒色で同じくMini PCと書かれているのですが、いろいろ情報が記載されている面があるので紹介しておきます。
まず右上のシールですが、ここには中身の詳細(モデル名・色・スペックなど)が記載されています。
そして気になるのはパッケージに印刷されている情報です。
まず、日本の電波認証に関するマーク(技適マーク)が印刷されており「210-175586」という認証番号が記載されている点です。
総務省のサイトで調べてみると、確かに「T8 Plus」で認証を取得しています。
これを見るとT-BAO T8 PlusのWi-FiやBluetoothを日本国内で使っても電波法違反にはならなさそうです。
次にPSEマークが印刷されている点です。PSEマークは電気用品安全法で定められた安全規格を満たしていることを示しています。
輸入品であってもPSEマークの提示が義務づけられています。
この記事作成時点では、まだ日本では発売されていないようですが、このT-BAO T8 Plusはかなり日本国内販売を意識しているようです。
そして最後に「株式会社サンユース商事」という日本の会社と思われる名前が印刷されている点です。
この「株式会社サンユース商事」はホームページ等は見つけることはできませんでしたが、どうやら中華タブレット等の輸入にもかんでいる会社のようです会社のようです
今回はT-BAO T8 Plusを海外通販のBanggoodから入手しましたが、近いうちにAmazonや楽天でも買えるようになるかも知れません。
内容物
パッケージを開けてみると、T-BAO T8 Plus本体は緩衝材で保護されていました。
これで十分かどうかはなんとも言えませんが、輸送時の破損から本体を守っている感は伝わります。
パッケージの中身を取り出したのが下の写真です。
上段は左から
- T-BAO T8 Plus本体
- HDMIケーブル
- ACアダプタ
下段は左から
- VESAマウントアダプタ
- ネジ
- 取扱説明書
となります。
以降ではそれぞれを詳細に紹介していきます。
T-BAO T8 Plus本体
入手したT-BAO T8 Plusの本体はシルバーメタリック調です。
素材はプラスチックですが安っぽさは感じません。個人的には好印象です。
本体を上面から見ると正方形になります。
突起などもなく完全に平坦なので上に小物を置いたりすることもできます。複数のT-BAO T8 Plusを購入して重ねて設置というようなこともできるかも知れません。
複数台を重ねるとちょっと排熱が心配ですが・・・
本体底面は黒色でさすがに金属パーツになっています。
中央部分は円形に出っ張っていて脚代わりになっています。この出っ張りの段差の部分はメッシュになっていて排気口の役割を持っているようです。
中央に見える二つの金色のネジ穴は、後述するネジを使って付属のVESAマウントアダプタに引っ掛けるために利用します。机などに置いて利用する場合はこのネジ穴は使いません。
本体正面は電源ボタンがあるのみです。電源ボタンにはLEDが埋め込まれているようです。
右側に当たる側面にはUSBポートが3ポート用意されています。
気になるのはUSBポートの部材が青色であることです。通常、青色のUSBポートはUSB 3.0に対応していることを表しているのですが、T-BAO T8 PlusのスペックではUSBポートは2.0までとされています。
スペックが間違っているのか、青色にもかかわらずUSB 2.0までにしか対応していないのか、気になるところです。
この辺はセットアップ後に確認したいと思います。
2023/10/15追記
セットアップ後に確認したところ、USB 3.0に対応していました。Banggoodでのスペックの表記が間違っており、ポートに色は正しいと言うことになります。
反対側の左側面にはHDMIポートが3つ用意されています。
ミニPCで3画面も出力するシーンがあるのかは謎ですが、まあ、多くて困ることはないと思います。
背面側の側面はちょっと雰囲気が違います。他の側面がシルバーだったのに対し、背面は黒色のボディ部分が露出しています。
ポートとしてはEthernetポートが2口あるほかに、左側に電源ポート、右側にオーディオジャックがあります。オーディオジャックの上には盗難防止用のワイヤを固定するためのセキュリティホールがあります。これはノートPCではよく見かけますが、デスクトップPCにもあるというのはさすがミニPCというところです。
ちなみにEthernetポートなどの下にある4つの穴は排気用のものです。
最後にサイズなどをチェックしてみます。
本体のサイズは8cmということですが、実測では8.78cmと若干大きくなりました。まあ、誤差かも知れません。
本体の厚さはスペックの4.8cmに対して、実測では4.34cmとちょっと薄くなりました。こちらも測定誤差かもしれません。
比較対象としてペットボトルと一緒に写真を撮ってみました。本当は500mlのペットボトルが良かったのですが、自宅にあったのが650mlの健康ミネラルむぎ茶のペットボトルだけでした。
650mlのペットボトルなのでちょっと太めなのですが、それを差し引いてもT-BAO T8 Plusが以下に小型なのかわかると思います。
重量は実測で210gでした。スペックでは300gとなっているのでかなり軽いです。
誤差というには差があるので、実はスペックの数値はあまり厳密なものではないのかもしれません。
取扱説明書
取扱説明書は白黒で簡素なものですが、複数の言語で記載されており、日本語のページもあります。
日本語のページだけ紹介しておきます。
内容は本当に最低限のもので、かつ、若干日本語が怪しい(機械翻訳?)ところもありますが、まあ意味が伝わるとは思います。
何もないよりは、この程度でも記載があれば助かると思います。
特にVESAブラケットの取り付けやBIOS画面の入り方などは確認しておきましょう。
ACアダプタ
T-BAO T8 Plusに付属するACアダプタは丸いプラグでした。
いわゆるEUタイプで日本のコンセントに挿入することはできません。日本のコンセントに挿入するためにはおまけで付いてきた変換アダプタを利用する必要があります。
これで使えなくもないのですが、スマートではありませんし、不安定なところもあります。
やはりここは日本のコンセントに合ったACアダプタをつけて欲しかったところです。
なお、ACアダプタのラベルは次のようになっています。
ACアダプタの出力は12V=2.5Aとなっています。プラグはセンタープラスで、太さは実測で5.5mmでした。
追加費用はかかりますが、Amazonなどで12Vで2.5A以上の出力が可能なACアダプタを探すと良いと思います。
HDMIケーブル
HDMIは何の変哲もないケーブルです。
今どきのHDMIケーブルにしてはケーブルが太めな点が気になりますが、ないよりは助かります。
HDMIケーブルを省略してコストダウンするという手もあったと思いますが、省略しなかった点を評価したいところです。
VESAマウントアダプタとネジ
VESAマウントアダプタは黒色の金属プレートです。
この写真の左右にあるのはVESAマウントに固定するためのネジ穴です。ディスプレイの裏にはこのネジ穴を使って固定します。
中央下部の二つのネジ穴はT-BAO T8 Plusを引っ掛けるためのネジ穴になります。
VESAマウントアダプタを使うときはこの写真とは上下反対にして固定します。
ネジは2種類が2個ずつ付属します。
黒色のネジがVESAマウントアダプタをVESAマウントに固定するためのネジです。
金色のネジはT-BAO T8 Plusの底面の金色のネジ穴に固定します。この金色のネジはT-BAO T8 Plusの底面から出っ張る形になるので、その出っ張りをVESAマウントアダプタに引っ掛けて固定します。
私の場合はVESAマウントアダプタは使いませんでしたが、うまく使えば設置スペースを節約できるのではないかと思います。
まとめ
今回は超小型のPCであるT-BAO T8 PlusをBanggoodから入手したことを紹介しました。
国内販売されていないPCですが、技適マークを取得していたり、PSEマークがついていたり、取扱説明書に日本語ページがあるなど、日本市場に投入する気合いが感じられるPCです。
超小型ののボディも魅力的で、Alder Lake N100で盛り上がるミニPC界隈の注目モデルではないかと思います。
次回はこのPCの電源を投入してセットアップしてみたいと思います。
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