前回は通話向けの骨伝導ヘッドホンBH628を購入したことを紹介しました。
今回も骨伝導ヘッドホンの紹介ですが、USB Type-Cでの充電に対応した骨伝導ヘッドホンになります。
骨伝導ヘッドホンのメリット
このブログでは何度も書いていることですが、骨伝導ヘッドホンについて簡単に紹介しておきます。
骨伝導ヘッドホンは、音を鼓膜ではなく骨(頬骨)を通して送るという点が、従来のヘッドホンと大きく異なります。
このため骨伝導ヘッドホンは耳を塞ぎません。これは「周囲の状況を把握できる」「耳が痛くならない」など様々なメリットを生み出します。
従来のヘッドホンに対して機密性を高められるので、防水性能をウリにする製品が多いのも、骨伝導ヘッドホンの特徴です。
とくに「周囲の状況を把握できる」というのは骨伝導ヘッドホンを選ぶ最大の理由になるのではないかと思います。
骨伝導ヘッドホンは耳を塞がないため、耳には外部の音がそのまま入ってきて、周囲の音とヘッドホンからの音がミックスされたように聞こえます。
このため
- 骨伝導ヘッドホンを利用している状態でインターホンや携帯電話の呼び出し音が聞こえる
- 骨伝導ヘッドホンを装着したまま会話できる
- ジョギングなどをしているときに自転車のベルや車のエンジン音が聞こえる
というメリットがあります。
一方、音楽鑑賞や映画鑑賞の時には没入感がそがれてしまうというデメリットもあります。
このメリットを考慮すると、私としては骨伝導ヘッドホンはテレワークに最適と感じています。
というのも、骨伝導ヘッドホンをつけたままにしていても、家族の呼びかけやインターフォンなどの音が聞こえるので対応可能ですし、つけっぱなしにしていても対面での会話も可能です。
このブログで紹介してきたShokz社(Aftershokz社)は骨伝導ヘッドホンに注力しているメーカーでこれまで2製品をレビューしてきました。
Shokz社の製品は完成度も高く、おそらく現在の骨伝導ヘッドホン市場をリードしている製品の一つだと思います。
ただ、値段が高いことと、Teamsでミュートをするとビープ音が鳴り続けるのが少々難点だったりします。
骨伝導ヘッドホン DG06
そこでもう少しリーズナブルな骨伝導ヘッドホンを試してみることにしました。
安く調達するということでAliExpressで探してみました。キーワードは「bone conduction headphone」です。
すると大量の製品がでてきて迷ってしまうので、安心の中華ブランドである「Xiaomi」をキーワードに絞り込むことにしました。
あとでわかりますが、「Xiaomi製」ということではなく、Xiaomiの名前を使っただけの製品だったりするのですが・・・
それでも絞りきれないので、今回は充電方式が「USB Type-C」であるものを選びました。この製品です。
この製品のおそらく日本の通販サイトで売っている下記の製品と同じです。
注文から到着までは約1週間とかなり順調な配送でした。
袋から出してみるとエアキャップで保護されていました。
海外通販だと配送中にパッケージがボコボコになっているということもあるのですが、今回は若干へこみなどはあるものの大きなダメージはなさそうです。
以降、届いた骨伝導ヘッドホンBH628を紹介していきます。
パッケージと内容物
DG06のパッケージはスマホなどと同様に製品の写真を載せたシンプルなものです。
注目していただきたいのは左上にあるオレンジ色の「Mi」のロゴです。これは「Xiaomi」のロゴです。
しかし、これはパッケージに印刷されたものではなく後付けのシールです。Xiaomiブランドの製品としてAliExpressでは売られていましたが、このシールが唯一のXiaomiっぽさをあらわすものでした。
つまりこの製品はXiaomi製ということではなく、他社の製品に単にラベルを貼ってXiaomiの名乗っているだけの製品になります。
パッケージの背面にはスペックなどが英語で書かれています。
側面にはこの製品の特徴や使い方が記されています。
パッケージを開けるとすぐにヘッドホンが出てきます。付属品はこの下に入っています。
内容物をすべて取り出したのが下の写真です。
上段がヘッドホン本体、下段が左から充電用ケーブル・取扱説明書・耳栓になります。
耳栓は100円ショップで手に入りそうな簡易的なものです。骨伝導ヘッドホンを利用した際に外部音を減らし、没入感を向上させるために使用します。
本体
本体を取り出してみました。この写真で右下にあるのが頬骨にあてる骨伝導スピーカーです。
骨伝導スピーカーは耳にかけるアーチを介してバッテリー部および操作部とつながっています。横から写真を撮った方がわかりやすいかもしれません。
左右のバッテリー部は半円形のパーツで連結されており、この半円形のパーツは装着時には首あるいは後頭部の後ろ回り込む形になります。
骨伝導スピーカーは通常のスピーカーと異なり穴が空いていないことが特徴です。
この丸いパッドみないなものを頬骨(耳の前あたり)に当たるように装着することになります。
左側のバッテリー部内側には型番などの情報が書かれています。
注意していただきたいのは、ロゴに日本の電波認証ロゴ(技適マーク)がないことです。
海外製品を個人輸入した形なので、ある意味当然なのですが、この製品を日本国内で利用する際は、電波法違反に問われる可能性がある点には注意が必要です。
総務省のサイトで「DG06」を使って検索しても情報が出てこないので、Amazonなどで売っているDG06も技適マークを取得していない可能性もあります。
右側のバッテリー部にはボタンなどが用意されています。上面にはボタンが二つ用意されています。
このボタンは「電源ボタン兼ボリュームアップ」と「ボリュームダウン」になります。
電源ボタンのほうは○に+の凹凸になっており、慣れてくると手探りでわかります。
反対面(下面)には、ボタンひとつと充電のためのUSB Type-Cポートがあります。
このボタンは「マルチファンクションボタン」で電話の着信などに利用できます。
充電用のUSB Type-Cポートは、キャップを取り外すことでアクセスできます。
この右側のバッテリー部の外側にはマイクと充電状態を示すLEDが埋め込まれています。
中央やや左寄りにある丸い穴がマイクで、右端にある小さい丸がLEDです。
DG06の重量は実測で29gでした。スペック通りという感じです。
取扱説明書
取扱説明書は英語と中国語で書かれています。英語のページを紹介しておきます。
実際に使ってみる
いろいろ確認したところで実際に使ってみましょう。
充電
購入時にもバッテリーはある程度はいっていると思いますが、充電しておきましょう。
充電はUSBチャージャーとDG06をUSB Type-Cケーブルで接続するだけでOKです。
USB Type-Cケーブルは付属しますが、スマートフォンなどの充電で使っていれば同じものを使えばOKです。
Shokzなど骨伝導ヘッドホンでは独自の充電ケーブルが必要になります。そのため机の上がケーブルでごちゃごちゃになってしまうこともあると思います。
しかしDG06の場合は、汎用的なUSB Type-Cケーブルが利用でき、他のデバイスの充電とも兼用できるので机の上がすっきりするのではないかと思います。
ちなみに充電中はLEDが赤色に点灯し、充電が完了するとLEDは青色に変わります。
Windowsとのペアリング
DG06はBluetoothに対応しているで様々なデバイスとペアリングできます。
今回はWindowsとペアリングして見ました。
これには電源OFFの状態のDG06の電源ボタンを3秒長押しします。ヘッドホンからは「ペアリング」という声が聞こえます。また、LEDは赤色と青色で点滅します。
この状態でWindowsからBluetoothデバイスを検察すると「DG06」が見つかるので、接続しましょう。
ペアリングに製鋼するとヘッドホンからは「コネクテッド」という声が聞こえます。
Teamsでの動作確認
いきなり会議で使う前にまずテストをしてみましょう。
Teamsの設定から「デバイス」を選び、オーディオデバイスに「DG06 Hands-Free AG Audio」を選択したら「テスト通話を開始」して見ましょう。
最初にコンピュータガイドの音声が聞こえて、そのあとにマイクのテストができます。
コンピュータガイドの音声と、マイクのテストで自分がしゃべった声が聞こえればOKです。
テストに成功したらあとは普通にWeb会議などで利用できるはずです。
Teamsでマイクをミュートにしても、Shokzの骨伝導ヘッドホンのようにビープ音は鳴りませんので、一安心です。
使用感
DG06の使用感としては、Shokzの骨伝導ヘッドホンと同じ感じです。
音質に関しては私はあまり詳しくないので、評価は置いておきます。
DG06を装着している状態でも、外部の音が聞こえるため、来客などにも対応できて大変便利です。
やはり骨伝導ヘッドホンは没入感が重要ではないテレワークには最適と感じます。
ただ、マイクがバッテリー部についていて口から遠いせいか、若干マイクの性能が悪い気がします。Teamsでテストしたときの自分の声を聞き比べた感じ、ShokzやBH628に比べるとと、ややこもったような音に聞こえます。
とっても通話が不可能というレベルではありません。テレワーク用のヘッドホンとしては十分利用できると思います。
DG06の外観的にはバッテリー部がやや大きいのが気になるかもしれません。ShokzのOpenRun Proと比べるとバッテリ部は長くなります。
左側がDG06で右側がShokz OpenRun Proです。耳の後ろに位置するバッテリー部をみると大きさの違いがわかると思います。
が、実際の装着感としては、あまり変わりませんでした。
そもそもDG06とOpenRun Proは重量が同じなので、装着感が変わらないのは当然といえば当然かもしれません。
気になる点
あまり使い込んでいませんがDG06を使ってみた限り可もなく不可もなくという感じです。
これが初めての骨伝導ヘッドホンだったらある種の感動や驚きがあったのかもしれませんが、新鮮味が薄れているのかもしれません。
1点だけ気になったのは、Bluetoothの接続が安定しない気がする点です。
他のBluetoothヘッドホンの場合は、いちどWindowsとペアリングしておくと、電源を入れ直したときに自動的にWindowsと接続し、BluetoothヘッドホンからWindowsの音が聞こえるようになります。
しかし、DG06の場合は、電源をオンにしても再接続しないケースが多い気がします。
そんな場合はWindowsのBluetoothの設定からいちいち「接続」を選択する必要があります。
私のPCの場合はもともとBluetooth機能がついておらず、USB接続の小さなBluetoothアダプタを利用しています。小さいBluetoothアダプタのためアンテナも小さくなるので、うまく通信できないのかもしれません。
同じ条件で、Shokzの骨伝導ヘッドホンは安定してBluetooth接続ができているので、Shokzの製品に比べDG06がイマイチなのは間違いないと思います。
ただこのBluetooth接続がイマイチな問題がどのPCでも発生するのかは確認していません。
まとめ
今回は骨伝導ヘッドホンDG06を紹介しました。
一般的な骨伝導ヘッドホンという感じで可もなく不可もな句というのが正直な印象です。ただ、マイクが耳の後ろに来るバッテリー部にあるせいか、若干マイクの音が悪い気がしますが、会議程度なら乗り切れると思います。
一方、最大のメリットは、USB Type-Cでの充電に対応しているため、机の上に新たなケーブルが増えないという点という気がします。
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