前回は格安WindowsノートPCのJumper Ezbook AirのUSB機能を調査しました。
Ezbook Airの唯一のUSBポートはUSB 3.0ながら充電兼用というのが困ったところでした。
この問題を解決するアイテムとして充電対応USB Type-Cハブ HWMT1Cを紹介したいと思います。
パッケージと本体の確認
充電対応USB Type-Cハブ HWMT1Cは次のようなシンプルなパッケージです。
内容物は充電対応USB Type-Cハブ HWMT1本体と説明書となっています。
説明書に関してはシンプルなものなので、詳細はWebサイトを参照するのがおすすめです。
本体はこのような感じになっています。USBハブだけあってスイッチなどはありません。
これが充電用のマイクロUSBポートの方向から撮った写真です。
サイズ的な情報は、
- 本体サイズは77×41×12mm
- ケーブル長は約20cm
となっています。
重さは実測で26gです。このサイズと重さなら出かける時の機材に追加するのは問題ないでしょう。
Zebook Airとの組み合わせ
それでは「充電対応USB Type-Cハブ HWMT1C」と「USB Type-Cポートが一つしかないEzbook Air」を組み合わせて使ってみます。
まずはEzbook AirにHWMT1Cを接続してみます。
しかし・・・何も置きません。デバイスマネージャを見ても何も変化しませんでした。
Ezbook Airのバスパワーでは動かないようです。
HWMT1Cが電源なしではEzbook Airが認識しなかったのは、Ezbook Air側の問題のようです。
HWMT1Cとは別にUSB Type-C接続のメモリカードリーダを購入したのですが、Ezbook AirはそのUSB メモリカードリーダを認識しませんでした。
どうもEzbook AirはUSB Type-C接続だとバスパワー動作用の電力は出力しないようです。
(Ezbook Airの変換アダプタを使ってUSB Type-Aとして接続するとバスパワーを利用することができます)
ということで HWMT1Cの給電ポート(マイクロUSBポート)に電源をつなげてみると・・LEDが点灯して無事に認識しました。
「汎用USBハブ」の下にさらに「汎用USBハブ」があります。これがHWMT1Cです。
HWMT1Cが「汎用SuperSpeed USBハブ」の下にない点は注意が必要です。
HWMT1CのケーブルはUSB Type-Cなので、USB 3.0対応かと思いますが、実はUSB 2.0対応のハブとして動作する使用です。
これはUSB 3.0を使用したときに輻射する電波が、2.4GHzのWi-FiやBluetoothに干渉してしまうため、スマホ・タブレット向けの製品としてあえてUSB 2.0対応にしたとのことです。
USBハブ機能のチェック
HWMT1Cが認識されたところで、USBハブ機能をチェックしてみます。
まずはマウスを接続してみます。といってもHWMT1CのUSB Type-Aポートにマウスを接続するだけです。
USB入力デバイスが汎用USBハブの下に現れ、マウスとして利用できるようになりました。
続いて、USB 3.0対応のUSBメモリSanDisk Ultra Fitを使ってみます。HWMT1Cのハブ機能がUSB 2.0ということで汎用SuperSpeed USBハブの下ではなく、汎用USBハブの下にぶら下がります。
ベンチマークソフト(CrystalDiskmark)を動かすと、次のようになります。
ちなみに、このUSBメモリはEzbook AriのUSBポートに直結してUSB 3.0で利用したときの結果は下記です。さすがにシーケンシャルリードでは負けていますが、その他の項目はほとんど差がありません。
SSD等をつなげて大量のファイル読み書きするのでなければ、ブがUSB2.0対応ということでもあまり気にすることはないかもしれません。
給電機能のチェック
充電対応USB Type-Cハブ HWMT1CのウリはUSB充電しながらハブ機能が使えることです。
使い方は簡単でHWMT1Cを充電したい機器にUSB Type-C側で接続して、HWMT1CにマイクロUSBから給電すればよいだけです。
使用イメージは公式サイトの画像が分かりやすいです。
実際のところ私の場合は、HWMT1Cに給電しないと動かなかった(セルフパワーでは動かなかった)ため、常にこの状態になっています。
給電に使うUSB ACアダプタを2A出力のものを使ってHWMT1Cに給電してみます。この時にHWMT1Cに流れ込む電流を測定したところ1.5~1.6Aでした。
同じUSB ACアダプタをEzbook Airへ直結したときは1.9~2.0A流れたので、HWMT1Cが電流を制限しているのかもしれません。
測定したポイントは下記ですので、この電流からHWMT1Cが使用しする電流を引いた分だけホスト機器(Ezbook Air)に電流が流れ充電に使用されることになります。
気になるのは実際にホスト機器(Ezbook Air)にどれくらいの電流が流れているか、ということなのですがUSB Type-Cに対応した電流チェッカーは持っていないので図ることができませんでした。
そこで参考程度ですが、Windowsの表示するフル充電までの時間を比較してみました。
HWMT1Cを介して充電したときの充電残り時間は1時間2分(62分)でした。
純正の充電アダプタを使用してみると残り充電時間は54分でした。
したがって、HWMT1Cを介して充電すると充電時間が2割程度伸びることになります。
HWMT1Cには同時にUSB機器が使用できるようになるというメリットがありますので、この程度ならば問題ないかと思います。
直結した場合に使用した純正充電アダプタの定格出力は3Aになっていますので、この比較は公正ではないかもしれません。
ただ、HWMT1Cを挟むと2.0A出力のUSB ACアダプタを使っても1.5~1.6Aしか流れないのでおそらく、出力3AのUSB ACアダプタとHWMT1Cを組み合わせた場合でもおそらく1.5~1.6A程度しか流れないではないかと思います。
まとめ
今回は充電対応USB Type-CハブであるHWMT1Cを試してみました。
中華ノートPCはEzbook AirはUSBポートがType-Cの1ポートしかないので充電しながらUSB機器が使えないところですが、このHWMT1Cを使うことでこの問題を解決することができます。HWMT1Cは軽くてかさばりませんので、持ち歩きセットに追加するのもよいかと思います。
次回は姉妹品のOTGハブ HWMT1を紹介したいと思います。
コメント