前回はデンマークのLycamobileを実際に使った様子を紹介しました。
今回はこのプリペイドSIMカードをデンマーク国外で使った様子を紹介します。
ヨーロッパのローミング規制
ヨーロッパの国々からなるEEA(欧州経済地域)は「Roam Like At Home」と称して、ローミング料金の撤廃をしています。
このためヨーロッパのある国でSIMカードを購入すると、他のヨーロッパの国でもそのSIMカードを追加料金なく利用することができます。
つまりデンマークのプリペイドSIMカードも他のヨーロッパの国々でローミング料金不要で使うことができると言うことになります。
そこでデンマークの後に立ち寄ったヨーロッパの国で試してみました。
ポーランドでの利用
デンマークの次に寄ったのはポーランドでした。
ポーランドでの設定
ポーランドについてフライトモードを解除した後、しばらく待っていると次のようなSMSが送られてきます。
1通目のSMSにはAPNを設定するように書かれています。
APNの設定を確認してみると確かにLycamobileのAPN設定を忘れていたので、再設定が必要でした。
そこでデンマークで使い始めた時と同様にAPNを入力します。
iPhoneの場合はAPNを再設定することなくポーランドで使うことができました。
これでモバイルネットワークにつながります。Lycamobileはポーランドでも展開しているらしく、現地のLycamobileにつながります。このためローミングにはなりません。
インターネットパッケージの状態
インターネットパッケージの残高を「*137#」で確認してみると、4471.88MB使えると表示されます。これはデンマークで購入しておいた5GBのインターネットパッケージの残量です。
「*102#」→「1」で残高確認をしてみると、デンマークでは6DKKだった残高が11DKKになっていました。
何らかのキャンペーンで5DKKがボーナスでもらえたようです。
しばらくデータ通信を使った後に残高確認をしても残高が減らないので、どうやらデンマークで購入したインターネットパッケージがポーランドでそのまま使えるようです。
接続状況とデータ通信速度
電波状況は何度確認しても3GどまりでLTEにはなりませんでした。3GではB1 (2100MHz)とB8 (900MHz)を利用していることを確認しました。
通信速度を測ってみましたが、かなりイマイチです。
それでもギリギリGoogle Mapは使えるので助かることは助かります。
ワルシャワでiPhone SEを使って測定すると、若干通信速度が向上しました。
それでも3G止まりと言うことであまり高速な通信は期待できません。
ポーランドはプリペイドSIMカードの入手が容易でとても安いので、ポーランドに長居をするならば現地のSIMを買った方が快適と言えそうです。
ドイツでの利用
ポーランドの次に寄ったのはドイツでした。
ドイツは最近プリペイドSIMカードを購入するのが難しくなっているという話もあるので、他国で購入したSIMカードがどの程度使えるのかは気になるところです。
ドイツでの設定
ドイツについてフライトモードを解除した後、しばらく待っていると次のようなSMSが送られてきます。
内容はポーランドで受信したときのものと一緒です。
今回もAPNを再設定するように記載されています。確かにAPNがクリアされているので、これまでと同様に設定しておきましょう。
これでデータ通信ができるようになります。
ステータスを見るとポーランドと同様にローミング無しでドイツのLycamobileにつながります。
インターネットパッケージの状態
インターネットパッケージの残高を「*137#」で確認してみると、4309.26MB使えると表示されます。これはデンマークで購入しておいた5GBのインターネットパッケージをポーランドで使った後の残量です。
残高確認を「*102#」→「1」で行ってみると、10.61デンマーククローナになっていて、ポーランドの状態から0.39デンマーククローナ減っています。
ドイツでのデータ通信が従量制になってしまっていて課金されたのかと思ったのですが、その後データ通信を行ってもこの残高が減ることはありませんでした。
0.39デンマーククローナというのは、SMSの料金と一致しているので、何らかのSMSを受信してしまって残高から引かれてしまったのかもしれません。
データ通信を行っても残高が減らないことから、デンマークで買ったインターネットパッケージはドイツでも有効なのだと思います。
ただ、データ通信をした後に再度データ残量確認をしても、データ残量が減らなかったという謎の状況になりました。
ドイツではデータ残量がリアルタイムに更新されないのかもしれません。
接続状況とデータ通信速度
ドイツでLycamobileのSIMカードを挿入してもLTEになることはありませんでした。接続は3Gになります。
3Gの周波数(バンド)はB1 (2100MHz)なので、ほとんどすべてのスマートフォンで使えるはずです。
データ通信速度は3回測りましたが、あまりよろしくない結果です。
速度だけでなく、パケットロスも発生しています。これではあまり高速な通信は期待できません。
これではトランジット中の一時利用ならともかく、ドイツ旅行中に使うのはストレスがかかるでしょう。
ドイツに数日以上以上滞在するならば、もう少し良いプリペイドSIMカードを用意した方が良いと思います。
例えば日本で購入できるTrueMove Travel SIM Worldはドイツで快適に使用することができました。
まとめ
今回はデンマークのLycamobileのプリペイドSIMカードをポーランドとドイツで使った様子を紹介しました。
この二ヶ国ではローミング料金不要でデータ通信を行うことができましたが、接続は3GのみでLTEを使うことができませんでした。
データ通信速度も速くないのであくまでも臨時利用という程度だと思います。本格的に滞在する場合は他のプリペイドSIMカードを用意しておきましょう。
次回は久々に中華スマホを紹介したいと思います。
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