少し前に、海外通販Banggoodから入手したタブレットであるAlldocube iPlay 50の紹介をしてきました。
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今回はこの後継モデルとも言える「Alldocube iPlay 60」の紹介です。
実はAlldocube iPlay 50のマイナーバージョンアップとなるiPlay 50 2023という製品もあります。iPlay 50 2023については下記を参照してください。
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Alldocube iPlay 60
今回発売されるのは中華タブレットメーカーAlldocubeの「iPlay 60」というモデルです。
2023年はiPlay 50と名前がつくタブレットが多数投入されました。
私の記憶ベースでは、10インチクラスは「iPlay 50」「iPlay 50 2023」「iPlay 50 Pro」の3モデル、8インチクラスは「iPlay 50 mini」「iPlay 50 mini Pro」「iPlay 50 mini Lite」の3モデルが投入されました。
2024年はiPlay 60という名前がベースになるのかもしれません。
iPlay 60のスペックを、前身モデルとなる「iPlay 50 2023」「iPlay 50」比較すると次のようになります。
モデル | iPlay 60 | iPlay 50 2023 | iPlay 50 |
---|---|---|---|
写真 |
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OS | Android 13 | Android 12 | |
CPU | UNISOC T606 | UNISOC T618 | |
RAM | 4GB+8GB | 4GB+8GB / 6GB+8GB | 4GB / 6GB |
ROM | 128GB | 64GB / 128GB | |
microSD | 最大1TB | 最大512GB | 最大2TB |
ディスプレイ | 11インチ 2000×1200 | 10.4インチ 2000×1200 | |
カメラ (メイン) |
1600万画素 + 200万画素 + 200万画素 |
800万画素 | |
カメラ (フロント) | 500万画素 | ||
Wi-Fi | 802.11 ac/a/b/g/n 2.4GHz/5GHz | ||
LTE |
FDD:B1/2/3/4/5/7/8/20/28AB TDD: B38/39/40/41 |
||
Bluetooth | 5.0 | ||
著作権保護 | Widevine L1 | Widevine L3 | |
サイズ | 259.1×163.7×7.95mm | 246.7×156.5×8.2mm | |
重さ | 520g | 475g | |
バッテリ | 7000mAh | 6000mAh | |
価格 |
179.99ドル (約26,544円) |
119.99ドル (約16,949円) クーポン「BGNUIP502」 |
129.99ドル (約18,428円) |
この記事作成時点ではiPlay 60の新製品セールの価格は解禁されていません。
そのため標準価格179.99ドルを掲載していますが、実際の販売価格はもっと安くなるはずです。
この表で比較してわかるように、最大の違いは
- ディスプレイが11インチに大型化
- その影響で、本体サイズ・重量・バッテリーサイズも増加
- メインカメラがトリプルセンサー構成となり、メインセンサーは1600万画素と高画素化
- CPUはT616からT606にグレードダウン
です。
そして、iPlay 50 2023から引き継ぐ特徴としては
- 著作権保護のWideVine L1に対応
- バーチャルRAMのサポート
になります。
以下、差分を中心にiPlay 60の特徴を確認していきます。
ディスプレイ
iPlay 60になってディスプレイは10.4インチから11インチに拡大されました。
0.6インチなのでセンチにすると約1.5cmぐらいです。こは対角の差で、おそらく長辺は13mmほど、短辺は8mmほど大きくなります。
微妙な違いとなりますが映像を見るに大きいに越したことはありません。
後述するようにiPlay 60はWideVine L1に対応しているためばAmazon Primeビデオ・huluなどの有料コンテンツをフルHDで再生できます。
高画質ストリーミングを楽しむためには大きいディスプレイは威力を発揮してくれるはずです。
ただ、その分本体サイズは大きくなります。
iPlay 60 | iPlay 50 | |
---|---|---|
サイズ | 259.1×163.7×7.95mm | 246.7×156.5×8.2mm |
重量 | 520g | 475g |
サイズは長辺側が12.4mm、短辺側は7.2mm大きくなっています。ディスプレイのサイズアップより若干アップ幅が小さくなっているので、ベゼルが狭くなっていると言うことになります。
また、厚さは逆に8.2mmから7.95mmとわずかに薄くなっているのはうれしいポインとかもしれません。
ちなみにバッテリーサイズは6000mAhから7000mAhに拡大しています。本体サイズが大きくなるとバッテリーのために使える空間も大きくなり、バッテリー容量が増えたということだと思います。
カメラ
iPlay 50/iPlay 50 ProからのiPlay 60の最大の変更はカメラだと思います。インカメラは500万画素で変りませんがメインカメラ(アウトカメラ)は大きくパワーアップしています。
iPlay 60のメインカメラはトリプルセンサーとなり、メインセンサー1600万画素 + マクロ200万画素 + 広角200万画素という構成となりました。
格安の中華タブレットというとカメラはオマケというのが定番でした。
従来製品で実際に撮影してみると画像はイマイチで、最近のスマートフォンには遠く及ばないものでした。
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しかし、1600万画素のセンサーを含むトリプルセンサーとなると、最近のスマートフォンと同等のスペックとなります。
画質はセンサーの数や画素数では決まらないので、実際に撮影してみないと何とも言えないところはありますが、スペックの大幅アップはかなり期待が持てるものと思います。
といっても、タブレットで撮影する機会がどれくらいあるかはやや疑問ですが…
CPU
ディスプレイ・カメラはグレードアップでしたが、なんとCPUに関してはグレードダウンと言うことになりそうです。
前身モデルのiPlay 50ではUNISOC T618というCPUでしたが、iPlay 60ではT606になります。
iPlay 60のUNISOC T606 | iPlay 50のUNISOC T618 | |
---|---|---|
ハイパフォーマンスコア | Cortex-A75×2 1.6GHz |
Cortex-A75×2 2.0GHz |
省電力コア | Cortex-A55 1.66GHz |
Cortex-A55 2.0GHz |
キャッシュメモリ | 1MB | 2MB |
GPU | ARM Mali-G57 MC1 650MHz |
ARM Mali-G52 3EE MC2 850MHz |
実はこの二つのCPUは、ハイパフォーマンスコアCortex-A75を2個、高効率コアCortex-A55を6個を搭載したオクタコアのプロセッサという点は同一です。
違いはUNISOC T606では最大クロックが1.6GHzに抑えられている点です。UNISOC T618はターボクロック2.0GHzに設定されていました。
UNISOCでのカテゴリではT618はタブレット用、T608はスマートフォン用としているようです。
そのため、T608は低消費電力・低発熱側にスペックを調整しているのではないかと思います。
また、統合されているGPUのクロックも85M0Hzから650MHzに抑えられています。
その他、キャッシュメモリサイズも半分(2MB→1MB)になっています。
詳細は下記ページを参考にしてください。
この差がどれくらいかというと、ベンチマークソフトだとスコアがT618に対して20~40%低下になるようです。
iPlay 60がiPlay 50より上位の製品という位置づけだと思うので、正直なところこのCPUのスペックダウンは少々不安です。
ただ、動画の再生に関しては専用回路を使うため、おそらくCPUの性能は関係しないと思います。そのため、CPUを変更した影響で動画再生がカクカクすると言うことはないと期待したいところです。
著作権保護 (WideVine L1)
iPlay 50からiPlay 50 2023で強化され、そしてiPlay 60に引き継がれたのが、著作権保護のWideVineです。
iPlay 60 | iPlay 50 2023 | iPlay 50 | |
---|---|---|---|
著作権保護 | WideVine L1 | WideVine L1 | WideVine L3 |
iPlay 60(およびiPlay 50 2923)はWidevineは「L1」になっています。これは「L3」であったiPlay 50と比べると大きなアドバンテージです。
WideVineにはセキュリティレベルがL1~L3(L1の方が高い)まであり、Amazon PrimeビデオやNetflixをHDで再生するには高いセキュリティレベルが要求されます。
WideVine L1に対応しているiPlay 60であればAmazon Primeビデオ・huluなどの有料コンテンツをフルHDで再生できます。
特にiPlay 60はディスプレイが11インチと大型化しているためWideVine L1対応というのは非常に重要と思います。
バーチャルRAMのサポート
iPlay 60ではiPlay 50 2023から引き続きバーチャルRAM(仮想RAM)が有効になっています。
iPlay 60 | iPlay 50 2023 | iPlay 50 | |
---|---|---|---|
RAM | 4GB | 4GB / 6GB | 4GB / 6GB |
バーチャルRAM | 8GB | 8GB | なし |
この仮想RAMというのは最近の中華タブレットでちょくちょく見かけるものです。
おそらくRAMにあるデータの一部(たとえばバックグラウンドでスリープしているアプリが使っているデータ)をストレージに一時的に追い出すことによって、見かけ上使えるRAMサイズを拡大することのようです。
平たく言うと「スワップ領域が8GB確保されている」ということになります。
ただ、CPUが重いアプリ(≑メモリを消費するアプリ)に向かないスペックと思うので、実用上は本物のRAM 4GBで十分なのではないかと思います。
Banggoodでのセール
海外通販のBanggoodでは新製品に対しては、デビューを記念して大規模なディスカウントをしていることが通例です。
しかし、この記事作成時点では標準価格の179.99ドル(約26,038円)が公開されているのみで、ディスカウントか価格は発表されていません。
ディスカウント価格が発表されたらこの記事を更新しようと思います。
まとめ
今回はAlldocubeからリリースされたiPlay 60というタブレットを紹介しました。
前身モデルのiPlay 50からディスプレイが大型化し、カメラのスペックも大幅に強化されました。もちろん著作権保護のWideVine L1に対応しておりコンテンツプレーヤーとして期待できそうなモデルです。
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