前回は中華アクションカムAndoer AN5000Sのスマホアプリを紹介しました。
今回はAndoer AN5000のサンプル画像を紹介したいと思います。
アクションカムの用途としては動画がメインかもしれませんが、先にサンプル画像を用意できたのが静止画だったので、今回は静止画を紹介します。
今回使用しているAndoer AN5000は通販サイトのTOMTOPから提供していただきました。
TOMTOPでのAndoer AN5000の販売は終了してしまいましたが、TOMTOPでの購入に興味がある方は下記を参照してみてください。
比較対象
せっかくなので静止画については比較対象を用意しました。画素数などの情報とともにまとめておきます。
Andoer AN5000 | ELECAM Explorer S | |
---|---|---|
画素素 | 1200万画素 | 1600万画素 |
静止画サイズ | 20MP/16MP/12MP/10MP/ 8MP/5MP/3MP/VGA |
16MP/12MP/8MP/5MP/2MP |
画角 | 170度/140度r/110度/70度 | 170度 |
ISO感度 | AUTO/100/200/400不明 | 不明 |
ズーム | 5倍 | 4倍(デジタル) |
撮影はいずれもオートで行っていますので、ホワイトバランスやISO感度などはカメラが自動設定しています。
なお、比較対象のELECAM Explorer Sの静止画サンプルは下記を参照してください。
撮影セット
静止画のサンプル撮影には下記のようなセットを用意しました。
撮影用のボックス内にイノシシの人形を三体配置しています。
三脚の場所は固定して設定やカメラだけを交換しつつ撮影していきます。
静止画サイズと画質の確認
Andorer AN5000のスペックを見たときに一番気になったのは、センサーの画素数が1200万画素にもかかわらず、静止画のサイズが1200万画素を超える20MPであることです。
まずはAndoer AN5000単体で、静止画サイズを変えながら画質を比較してみたいと思います。下記の表では画像はオリジナルデータへのリンクとなっています。
20MP (5120×3840) |
5.34MB |
---|---|
16MP (4608×3456) |
4.50MB |
12MP (4032×3024) |
3.43MB |
10MP (3648×2736) |
2.81MB |
8MP (3264×2448) |
2.30MB |
5MP (2592×1944) |
1.56MB |
3MP (2048×1536) |
1.05MB |
VGA (640×480) |
161KB |
縮小した状態ではあまり差がありませんが、拡大してみると20MP・16MPあたりは解像感がなく、12MPあたりから解像感が改善している気がします。
これはやはり画像センサー自体が12MPで、12MP以上の画像は信号処理で生成しているせいかもしれません。
わかりやすくするためにイノシシの台座の箱の左上あたりをピクセル等倍になるように切り出してみます。
20MP (5120×3840) |
|
---|---|
16MP (4608×3456) |
|
12MP (4032×3024) |
|
10MP (3648×2736) |
|
8MP (3264×2448) |
|
5MP (2592×1944) |
|
3MP (2048×1536) |
|
VGA (640×480) |
こうしてピクセル等倍で確認してみるとそもそも画質が良くなく解像感は厳しいものがあります。
画質が悪いというのはデジカメやスマホと比較しての場合です。中華アクションカム同士の比較は後ほど行います。
文字に着目すると20MPと16MPでは文字が白い背景に溶け込んでしまっていて、文字として形をなしていません。
12MPあたりからなんとなく文字の形状が見えてきて、10MP・8MPあたりが一番判読できそうです(判読困難ですが)。
5MP以下になると今度は画像が小さすぎて文字の判読は無理です。
このサンプルから行くとAndoer AN5000で写真を撮る場合は12~8MPあたりに設定しておくと良さそうです。
画角と画質の比較
Andoer AN5000とELECAM Explorer Sをそれぞれ最高解像度で同じ場所から撮影した画像を比較して見ます。
また、参考として同じ場所からPowerShot S110というデジカメで撮影した画像も載せてみます。
画角的にはAndoer AN5000とELECAM Explorer Sは170度となっています。また、PowerShot S110は35mm換算で24mmの焦点距離となります。
Andoer AN5000 |
5120×3840 (5.36MB) |
---|---|
ELECAM Explorer S |
4608×3435 (2.28MB) |
CANON PowerShot S110 |
4000×3000 (2.26MB) |
画角という面ではアクションカム2台の方が画角が広く、この二台の画角はほぼ同じです。これはスペック通りと言えると思います。
画質については、当然ながらPowerShot S110の画質がダントツに良いです。
問題はAndoer AN5000とELECAM Explorer Sの画質の比較です。私のみたところELECAM Explorer Sは粒状のノイズが目立ち画質がイマイチです。私の主観ではAndoer AN5000の方が画質が良いと感じます。
中央付近を拡大したのが下記の表です。ELECAM Explorer Sは完全ににじんでしまっています。Andoer AN5000とELECAM Explorer Sの比較ではやはりAndoer AN5000の方が画質が良いと思います(五十歩百歩とも言えますが)。
Andoer AN5000 |
|
---|---|
ELECAM Explorer S |
|
CANON PowerShot S110 |
Andoer AN5000の画角切り替え機能
Andoer AN5000は設定メニューで画角が切り替えられるので、画角の違いをチェックしてみます。
なお、ここでのサンプルはAndoer AN5000の写真サイズは12MPにしてあります。
当然ですが画角の設定通りに画角が変化します。また画角が狭くなるにつれ周辺の歪みが小さくなってきます。
また、画角の設定と画質の関連ですが、比較してみた感じ画角を変更しても大きな画質の劣化はなさそうです。
画角の変更をクロップ(画像の切り抜き)で対応しているのではなく、工学的に対応しているようです。
ズーム機能
最後にズーム機能の確認です。
Andoer AN5000はスペック上は5倍のズーム機能があることになっています。また、ELECAM Explorer Sはデジタルズームですが4倍までズームができます。
今回はこの二つのカメラを16MPに合わせて1~5倍まで変更して比較してみます。ただし、2倍・3倍ときりがいい数字にはうまく調整できないので、近い数値としています。
画像はいずれもオリジナル画像へのリンクとなっています。
2倍
まずは2倍付近の倍率で比較してみます。
同じ2倍でも画角がかなり違うのが気になります。また、ELECAM Explorer Sはデジタルズームなので画像の劣化(解像感の低下)が発生しています。
3倍
3倍になるとかなり画質の差が出てきます。
4倍
4倍となるとELECAM Explorer Sの画質は縮小表示している状態でもわかります。
一方、Andoer AN5000では画質の劣化は起きていません。Andoer AN5000は光学ズームを搭載していることがわかります。
5倍
5倍ズームはAndoer AN5000のみがサポートしています。
アクションカムのズームと言うことであまり期待していなかったのですが、Andoer AN5000のズーム機能は十分実用になりそうです。
まとめ
今回は中華アクションカムAndoer AN5000の静止画画質をチェックしてみました。
さすがにコンパクトデジカメにはかないませんが、私が所有してたELECAM Explorer Sより画質が良いと感じられます。また、光学ズーム機能を備えておりズームによる画質低下が少ないのもポイントです。
次回はこのアクションカムの動画撮影機能をチェックしてみます。
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