前回は中華アクションカムEKEN H6sの動画サンプルを紹介しました。
今回は静止画のサンプルとなります。
今回使用しているEKEN H6sはEKENから提供していただきました。
本製品の販売は終了しておりますが、EKENの新製品についてはAmazonのEKENショップを確認することをお勧めします。
比較対象
サンプル画像を撮影するに当たり、比較対象を用意しました。
画素数などの情報とともにまとめておきます。
EKEN H6s | Andoer AN5000 | CANON PowerShot S110 | |
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画素数 | 1400万画素 | 1200万画素 | 1210万画素 |
静止画 | 14MP | 20MP/16MP/12MP/10MP/ 8MP/5MP/3MP/VGA |
12MP/6M/2M/0.3M |
画角 | 170度 | 170度/140度/110度/70度 | 不明 (35mm換算24mm) |
比較対象のAndoer AN5000とCANON PowerShot S110は両方とも私の手元にあったカメラです。
Andoer AN5000はGoProクローンの中華アクションカムです。
下記でレビューしています。静止画については12MPのカメラから補完などの方法を使って20MPや16MPの画像を作り出すようです。
一方、CANON PowerShot S110はごく普通のコンパクトデジカメです。発売は2012年と古い機種になりますが、手元にあったコンパクトデジカメはこれだけでした。
撮影条件
EKEN H6sの静止画は14MPだけという割り切った仕様ですが、Andoer AN5000とCANON PowerShot S110もは画像サイズが選べます。
今回はAndoer AN5000は野外撮影時は16MPで室内撮影時は12MPを利用しました。
CANON PowerShot S110は12MPを利用しています。
ホワイトバランスやISO感度などは全てオートにしています。
EKEN H6sとAndoer AN5000については下の写真のようにテープで留めて撮影しています。
従ってほぼ同じ条件で撮影できていると思います。
静止画サンプル 1: 野外撮影
まずは前回の動画サンプルの撮影時に撮影した静止画です。
この日の天候は曇りで少々条件が悪かったかもしれません。
川の全景
まずは全体の画像です。クリックするとオリジナルのデータが表示されます。
アクションカムの2台は明らかに画角が広いのがわかります。
画質的にははやりPowerShot S110が一番よく見えますが、このサイズはEKEN H6sとAndoer AN5000の差は微妙です。
そこで中央の岩をアップにしてピクセル等倍とにてみます。
カメラ | 写真 |
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EKEN H6s |
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Andoer AN5000 |
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CANON PowerShot S110 |
ピクセル等倍としてみると画質は明らかにPowerShot S110 > EKEN H6s > Andoer AN5000となっていることがわかります。
Andoer AN5000は岩の陰の部分が黒く潰れてしまいますし、岩の表面も緑がかった色が出てしまっています。
周辺の画質もピクセル等倍にして確認して見ます。左上の方にある枯れ草を切り出してみました。
カメラ | 写真 |
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EKEN H6s |
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Andoer AN5000 |
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CANON PowerShot S110 |
中央から離れるほど画質的には厳しくなります。この条件でも画質はPowerShot S110 > EKEN H6s > Andoer AN5000です。
Andoer AN5000は偽色も出ていますし、明らかにEKEN H6sの方が画質が上です。
流水
少し条件を変えて水の流れが速くなっている部分を撮影してみました。
流水を取る場合はシャッター速度で写真の印象がかなり変わりますが、今回は特に気にせずオートのまま撮影しています(そもそもEKEN H6sとAndoer AN5000はシャッター速度が選べませんが)。
まずはオリジナルの画像です。
EKEN H6sとAndoer AN5000では色合いがだいぶ異なり写真の印象が異なります。
ホワイトバランスとしてはEKEN H6sとPowerShot S110が違いようです。
この写真でも中央付近を切り出してみたいと思います。
カメラ | 写真 |
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EKEN H6s |
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Andoer AN5000 |
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CANON PowerShot S110 |
EKEN H6sの画質がかなり健闘している気がするのですがどうでしょうか?
岩の上側の流れでは若干粒状のノイズが出てしまっていますが、岩がぬれている感じが良く出ています。
広角レンズのため周囲の歪みが気になるところではありますが、EKEN H6sの静止画は意外と使えそうです。
静止画サンプル 2: 室内撮影
サンプル撮影には下記のようなセットを用意しました。
撮影用のボックス内にイノシシの人形を三体配置しています。
三脚の場所は固定して設定やカメラだけを交換しつつ撮影していきます(実際にはカメラの位置はもう少し下げています)。
照明あり
最初は撮影用のボックの上に照明用ライトをつけている状態です。明るいためかなり条件は良いと思います。
EKEN H6sの写真ではミスって自分の指が入ってしまいました。撮影し直すにもセットをばらしてしまったのでこのまま載せておきます。
当然ながらPowerShot S110の画質がダントツで、EKEN H6sとAndoer AN5000はぱっと見では同じぐらいのように見えます。
そこでピクセル等倍にしてみます。場所は中央のイノシシの足下あたりです。
カメラ | 写真 |
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EKEN H6s |
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Andoer AN5000 |
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CANON PowerShot S110 |
これまたPowerShot S110がダントツですが、EKEN H6sも頑張っています。
EKEN H6sでは文字は読めませんが文字が書いてあることはわかります。ひらがななら読める字もあります。
一方、Andoer AN5000では文字が完全に潰れてしまっています。
アクションカメラの対決ではEKEN H6sの勝ちと考えてよいでしょう。
照明なし(室内灯のみ)
同じセットで撮影ボックのライトを切ってみました。
照明は室内灯のみとなります。通常の室内で撮影した状況と考えればよいでしょう。
これもEKEN H6sとAndoer AN5000の画質の差はわかりにくいです。露出補正のせいか、Andoer AN5000の方が明るく映っていて印象は良いです。
またピクセル等倍にすると差が見えてきます。
カメラ | 写真 |
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EKEN H6s |
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Andoer AN5000 |
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CANON PowerShot S110 |
やはりAndoer AN5000が文字が潰れてしまい全く読めません。
ディテールの描写はEKEN H6sの方が上です。感度も良いのかもしれません。
それにしてもPowerShot S110は多少の照明の暗さにも全く影響を受けないことに驚きます。やはり写真はコンデジです。
照明なし
最後はさらに暗くして、部屋の照明を消してみました。
ただ真っ暗だと映らないので隣の部屋の光りを入れて薄暗い状況を作っています。
なんかEKEN H6sの画像がやたら明るく映りました。ISOはPowerShot S110とAndoer AN5000がISO 1600で、EKEN H6sはISO 1226なのでちょっと不可解です。
画像処理で持ち上げているのかもしれません。
いま思うと、EKEN H6sの撮影時はPCの画面がオンになっていて照明代わりになっていたかもしれません。
ピクセル等倍だと下記のようになります。
カメラ | 写真 |
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EKEN H6s |
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Andoer AN5000 |
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CANON PowerShot S110 |
EKEN H6sは暗所ノイズがかなり出ており、品質的に厳しいです。Andoer AN5000は暗くて何が映っているかわかりません。
薄暗い条件ではアクションカムは厳しそうです。
まとめ
今回は中華アクションカムEKEN H6sの静止画サンプルを紹介しました。
EKEN H6ssの静止画画質は低価格のアクションカムとしてなかなか良いと思います。広角レンズのため周囲はゆがんでしまいますが、他のカメラがないときのピンチヒッターとして使用することはできそうです。
次回はEKEN H6s用をしばらく使った感想を紹介します。
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