タイでプリペイドSIMを使う その26: DTACでLTEに挑戦 実践編

タイでプリペイドSIMを使う その26: DTACでLTEに挑戦 実践編 タイ
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前回はタイのDTACのLTEについて紹介しました。

DTACのWebページを調べたところ

  1. 2100MHzのLTE対応のスマートフォンを使用すること
  2. TriNet対応のSIMカードを使用すること
  3. LTE(4G)対応のインターネットパッケージ加入すること
  4. LTE(4G)のサービスエリアにて使用すること

という条件があるのがわかりました。

今回はこれを踏まえて実際にタイのバンコクでLTE接続に挑戦した話を紹介します。なお、私はドコモのAQUOS PHONE ZETA SH-02EをSIMロックを解除して利用しています。

使用するスマートフォンによっては状況が異なると思いますので注意してください。

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2100MHzのLTE対応のスマートフォンの準備

私の利用しているスマートフォンAQUOS PHONE ZETA SH-02Eの対応周波数は下記のようになっています。

  • LTE: 2100(B1)/1500(B21)/800(B19) MHz
  • W-CDMA(UMTS/HSDPA): 2100(I)/850(V)/800(VI/XIX) MHz
  • GSM: 1900/1800/900/850 MHz

LTEの2100MHz(バンドI)には対応しているので、この条件は満たしていると判断しました。

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TriNet対応のSIMカードの入手

前回紹介したように「*364*9#」で自分のDTACのSIMカードがTriNet(=LTEを含む3周波数)に対応しているかどうかが判定できます。

私の場合は、

LTE非対応のSIMカード

と表示され、TriNet非対応であることがわかりました。このためSIMカードの交換が必要です。

SIMカードの交換はおそらくどこのDTACショップでもできると思います。私はバンコクに到着直後にスワンナプーム国際空港内のDTACショップで交換をお願いしました。交換には「TriNet SIMプリーズ」と言いながら自分のSIMカードを店員さんに渡せばよいでしょう。

新しいSIMカードはすぐに発行してくれます。電話番号も変わりません。私が交換したときには下記のような小型の台紙についたSIMカードをくれました。SIMカード自体は通常・マイクロ両対応です。

交換して入手したSIMカード

交換の手数料については店員さんは何も言っていませんでした。後ほどインターネットパッケージを申し込んだ後に残高が確認したら30バーツ弱ほど予定より減っていたので、少しお金がかかるのかもしれません。

SIMカードを交換した後に「*364*9#」でTriNet対応かどうかを確認すると、

TriNet対応のSIMカード

というように表示され、TriNet対応でLTE(4G)が使えるようになったことがわかります。

LTE(4G)対応のインターネットパッケージの申し込み

SIMカードを交換したら次はインターネットパッケージの申し込みです。

前回紹介したようにLTEを使うには399バーツ以上の有効期限のある「Double Net Package」に加入する必要があります。

名称 通信量 価格 期間 LTE 申し込み方法 超過時
Double Net Packages
79 baht / week
200MB 79B 1週間 NO *104*322*9#に発信 128Kbps
Double Net Package
199 baht / month
1GB 199B 30日 NO *104*26*9#に発信 通信不可
Double Net Package
399 baht / month
3GB 399B 30日 YES *104*21*9#に発信 128Kbps
Double Net Package
650 baht/month
6GB 650B 30日 YES *104*23*9#に発信 384Kbps
Double Net Package
799 baht / month
12GB 799B 30日 YES *104*343*9#に発信 384Kbps

今回、私はLTE対応で一番安い399バーツのプランに申し込むことにしました。

残高が399バーツ以上あることを確認して「*104*21*9#」に発信するだけなので簡単です。申し込みに成功すると次のようなSMSが送られてきます(なぜかタイ語)。

Double Net Package 299Bの申し込み完了

翻訳すると「6ヶ月間自動継続」と書いてありますので、短期滞在の方は注意してください。

残高が399バーツを切っていれば継続されません。私はタイを離れるときはいつも残高を減らした状態にしておいて、インターネットパッケージが自動継続されないようにしています。

また、インターネットパッケージの残量確認は「*101*1#(英語の場合は*101*1*9#)」と記載されています。以前は「*101*4*9#」でしたので変更になったようです。

さらに上記のSMSに続いて次のようなSMSも送られてきます(こちらもなぜかタイ語)。

4G専用無料パッケージの有効化

翻訳すると「4Gでの1ヶ月間で4GBのフリーパッケージ開始」とのことです。どうもLTE対応のSIMカードで、初めてLTE対応のパッケージを申し込むと4GBのサービスが提供されるようです。

ただし、この4GBの枠はLTEでの通信専用です。3Gでの通信はこのサービスの枠外ですのでご注意ください。

APNの設定

これでLTE通信の準備完了かと思いきや1点注意点があります。SIMカードを交換したためにAPNの設定がクリアされてしまっているのです。次のようにAPNの設定をやり直す必要があります。

APN www.dtac.co.th
ユーザ名 なし (空欄)
パスワード なし (空欄)

DTACのAPN設定

いよいよLTEでの通信に挑戦!とその結果

ここまで来たらあとはLTEで通信するのみです。

テストのためにはLTEのサービスエリアと思われる場所でネットワークモードを「LTE only」に変更します。

AQUOS PHONE ZETA SH-02Eの場合はネットワークモードでLTE onlyは選べませんので、LTE OnOffというソフトを起動することで表示される画面で行います。

アプリはストアにありませんでした。 :-(

スクロールしたところに「優先ネットワークを設定」という欄があるので、そこで「LTE only」を選択します。これでLTEのみで通信するようになります。

LTE onlyの設定

ところが・・・LTE onlyにするとさっぱりつながりません(もちろん3Gは問題なくつながります)。

  • スワンナプーム国際空港→LTEつながらず
  • スクンビット地区→LTEつながらず

これではどうにならないので、ネットワークモードを「LTE/3G/GSM」に戻して通常通りに使うことにしました。

その後、半日ほど使った後にインターネットパッケージのステータスを確認してみました(「*101*1*9#」)。

インターネットパッケージのステータス

なかなか長いメッセージです。段落が4つありますので、簡単に訳してみます。

  • 4Gで月4GBのフリーのパッケージは4ヶ月間有効で、2014/09/08まで有効、さらに残り3ヶ月あり。
  • 月399バーツのパッケージは2014/09/08まで有効、さらに残り5ヶ月間あり。
  • フリーの4.00GBの4Gパッケージのうち0.00MB利用済み
  • 3.00GBのパッケージのうち233.57MB利用済み

ちょっとわかりにくいですが、LTE専用のパッケージ(上限4.00GB)と3G利用可能のパッケージ(上限3.00GB)の両方が有効になっており、LTE専用のパッケージは全く使われていないことがわかります。

結論

完璧な(?)準備をしていったにもかかわらずLTE通信には成功することがなく、結局、私のスマートフォンAQUOS PHONE ZETA SH-02Eでは、タイのDTACのLTEは使えないと結論付けざるを得ません。

原因としては推測の域を出ませんが、AQUOS PHONE ZETA SH-02EがドコモのLTE国際ローミングに対応していないからだと思われます。

ドコモは2014年の3月からLTE国際ローミングを開始しましたが、その際に対応機種は2013年の冬モデル以降としており、その2013年冬モデルもソフトウェア更新が必要としています。

おそらく、2013年冬モデル以前のスマートフォンはドコモ以外のLTEにはつながらないようになってるのではないかと思います。

まとめ

今回はタイのDTACでLTE通信に挑戦した話を紹介しました。

いろいろ調べて準備万端であったにもかかわらずLTE通信に成功することはありませんでした。おそらく私のスマートフォンの問題であったと思います。スマートフォンを買い換えたらもう一度挑戦したいところです。

次回はDTACのプリペイドSIMカードをいったんまとめてみます。

コメント

  1. 旅行者 より:

    3Gの2100MHz帯とLTE(4G)は、DTACの子会社のTriNetがサービスを提供しているため、法律上、DTACのSIM利用者は、DTAC社とは別の会社となるTriNet社に個人情報を使わせる許可を与える必要があるのだそうです。そのため、スマホからTriNet登録ページで「許可(Agree)」と「ID登録」をしないと新3G帯とLTE(4G)を使えないそうですよ。DTAC自体がサービスを提供していないため、少し面倒ですね。
    登録自体は簡単です。

    • scratchpad より:

      コメントありがとうございます。

      別途登録が必要なのですか!?気づきませんでした。
      ただ、別の国でも私のスマホではLTEが使えなかったので、古いDocomoの端末はドコモ以外のLTEにつなげないという制限があるのではないかと思っています。

      スマホを買い換えたら試してみたいところですが・・・まだ先になりそうです。

  2. 通りすがり より:

    昨年12月にDTACの「3G/4G Trinet」とパッケージ左下に表示されているSIMカードをバンコクで購入し、それをSIMフリー・スマホに挿してスマホから、あらかじめ調べておいた「4G ready」と書かれている30日399バーツのプリペイドプランのコードを送信したところ、とくに何もしなくても(3Gではなく)LTEでつながりました。
    DTACストアの店員さんに確認したら、4Gサービス開始当初から昨年の秋ごろまではID登録しないと4G回線は使えなかったが、数か月前から、4G対応SIMを挿して4G対応プランに申し込むだけで、とくに登録をしなくても4G回線が使えるようになった、とのことでした。ご参考まで。

    • scratchpad より:

      コメントありがとうございます!

      すんなりLTEが使えたのですね! DTACのLTEのカバレッジを見るとスワンナプーム空港からバンコク中心部まではLTEが使えるようです。
      次回こそは私もLTEにチャレンジしたいです!

      情報ありがとうございました!

  3. 計測マニア より:

    DTAC Trinet 4G Smartphone SIMをセブンイレブンで買って使ってみました。値段は49バーツです。(コンビニなら、どこでも売っていて便利!値段も200円もしないとは安い!しかも別のSIMカードとの交換も無料とか。日本のSIMカードは高過ぎですね。)
    バンコク市内では、高速道路上やBTS等も含め、常にLTEでつながります。今のところ、アンテナ表示が「H」または「H+」という3G通信表示に変わることはないです。
    アソーク駅近くで夜11時過ぎに通信速度を計測してみました。結果は、下りが24.44MBps、上りが9.76MBpsでした。爆速とまではいきませんが、予想をはるかに上回るスピードが出て驚きました。タイ(DTAC)のLTE侮るべからず、ですね。
    なお、True Moveも、従来ポストペイドSIMでしか使えなかった4G/LTE通信をプリペイドSIMにも開放したらしいですね。

    • scratchpad より:

      情報ありがとうございます!

      DTACのLTEでそんなにスピードが出るんですね! これだけ出れば十分な気がします。
      私も試してみたいのですが、なかなかタイに行く機会がないのが残念です!

  4. カオマンガイ より:

    自分は5年前からdtacのSIMを使っていますが、どうもLTEに繋がっていない気がしていたんです。「*364*9#: 自分のSIMカードがTriNet(=LTEを含む3周波数)に対応しているかどうかの判定」
    これ助かりました。長年のモヤモヤがやっと晴れました。SIMが古かったみたいです。

    • scratchpad より:

      コメントありがとうございます!

      古い記事ですがお役に立てたようでよかったです。空港のDTACのカウンターでSIMを変えてくれるとおも今津のでお試しください!

  5. シーサー より:

    後ほどインターネットパッケージを申し込んだ後に残高が確認したら30バーツ弱ほど予定より減っていたので、少しお金がかかるのかもしれません。

    →399Bのパッケージを申し込まれたので、税が7%の28B、その分かもしれませんね。
    dtacユーザーの時にSIMの交換をしていただいたことがありますが、無料で交換に応じてくださいました。

    • scratchpad より:

      確かに税金っぽいですね!

      交換のときに何も言っていなかったので、交換で残高を引かれるのはおかしいなぁと思っていたのです。
      ご指摘ありがとうございます。

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