前回は中華圏(中国本土・香港・マカオ・台湾)で利用できるローミング対応の中国聯通香港のSIMカードを日本のAmazonで購入したことを紹介しました。
今回はこのプリペイドSIMカードを使えるようにしたいと思います。
購入したSIMカード
購入したSIMカードを再度紹介しておきます。
中国聯通香港のデータ専用プリペイドSIMカードで日本のAmazonで購入したものです。
30日間有効で4GBのデータ通信が利用可能です。4GBを超えても128Kbpsに速度制限されるもののそのままデータ通信が可能です。
中国本土で利用する場合、データローミングするかたちになります。インターネットへの接続は香港経由となるため、中国のインターネット規制を回避することができます。
SIMカードは標準・ミニ・マイクロの3サイズ対応です。


アクティベーション
ThreeのプリペイドSIMカードのアクティベーションは簡単です。
現地(中国本土・香港・マカオ・台湾)でSIMカードをスマートフォンに装着し、スマートフォンの電源を入れれば完了です。
日本でアクティベーションできるかどうか試そうと思ったのですが、購入した時についてきたマニュアルに「本SIMカードは、必ず目的地に到着後、通信機器に装着してください」と赤字で書かれていたのでやめておきました。
すぐにSMSが送られてきてアクティベーションされたことがわかります。送られてくるSMSは3通です。
1通目はどうも宣伝のようです。無視して良いでしょう。

2通目は英語でのアクティベーション完了の通知です。

SIMカードの有効期限が2019/04/28であることと、APNが「3gnet」であることがわかります。
3通目は2通目のSMSの中国語バージョンです。

英語版でない情報としてSIMが使えなくなるのは夜中の12時であることがわかります。このため少しでも長くこのSIMを使いたい方は夜中の12時を過ぎてからアクティベーションする方が良いでしょう。
「スマートフォンが圏外のまま」「SMSが送られてこない」という場合は、モバイルネットワークの設定を見直す必要があります。
選択するモバイルネットワークは、このSIMカードを利用する国によって異なります。
| 利用地域 | モバイルオペレータ | 
|---|---|
| 中国本土 | 中国聯通 (4G) (CHN UNICOM) | 
| 香港 | 3HK (4G) | 
| マカオ | CTM (4G) | 
| 台湾 | TSTAR (4G) | 
Androidの場合は、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」であたりで表示されるメニューで「ネットワークを自動的に選択」というのがあれば「オフ」にしてください。

iPhoneの場合は、「設定」→「モバイル通信」→「ネットワーク選択」で表示される画面で「自動」がをオフにしてください。

いずれも1分ほど待つとネットワーク一覧が表示されます。その中から上の表示にあったネットワークを選択します。

これでつながるはずです。
APNの設定
スマートフォンでインターネット通信を行う場合には、APNの設定が必要です。
この中国聯通香港のAPNは次の通りです。
| APN | 3gnet | 
|---|---|
| ユーザ名 | なし (空欄) | 
| パスワード | なし (空欄) | 
Androidの設定
Androidの場合は複数のAPNを保存できるのであらかじめAPNの設定をしておくと良いでしょう。
スマートフォンによって異なりますが、多くのスマートフォンは「設定」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」でAPNの設定ができます。
新規APNの作成を選択して、上記のAPN情報を入力します。

なお、APNは選択する必要がありますが、APNの選択は現地行うようにしてください。

iPhoneの設定
iPhoneの場合は、ユーザが直接APNを設定できる機種と、APNの設定には「構成プロファイル」のインストールが必要な機種の2つがあります。
どちらの機種かはSIMカードをiPhoneに装着してみるまでわかりません。
APNを直接設定できる場合
APNの設定ができるかどうかは、「設定」→「モバイル通信」→「通信オプション」→「モバイルデータ通信ネットワーク」というメニュー項目が選択できるかどうでわかります。

このメニュー項目がある場合は「モバイルデータ通信ネットワーク」を選択するとAPNの設定画面が表示されます。
この画面でAPNの情報を入力していきます。

APNは「モバイルデータ通信」の方だけ設定すれば良いでしょう。MMSの方は最近は使うこともないので特に設定しなくても良いと思います。
APNを直接設定できない場合
APNの設定が直接できないiPhone場合は、構成プロファイルのインストールが必要となりちょっと面倒です。
このタイプのiPhoneの場合は注意点が2点あります。
- 構成プロファイルのインストールにはインターネット接続が必要
このため、現地で構成プロファイルをインストールする場合は、Wi-Fiが利用できる環境で行う筆世があります。
 - 構成プロファイルは1個しかインストールできない
構成プロファイルをインストールすると、それまで利用していた構成プロファイルのを上書きしてしまいます。
従って、日本国内でThreeの構成プロファイルをインストールすると、その後は日本でデータ通信ができなくなってしまいます。
また、帰国してからに日本でデータ通信を行うには、日本のSIMカードの構成プロファイルを再インストールする必要があります。
 
このような注意点があるので、出発便の出発直前にThreeの構成プロファイルインストールし、帰国便の出発直前に日本のSIMカードの構成プロファイルをインストールするように運用するのが無難でしょう。
Threeの構成プロファイルをインストールするには、まずインストールされているプロファイルを削除しておきます。
「設定」→「一般」→「プルファイル」を選択します。

インストーされている構成プロファイルが表示されるので、これを選択します。

これで構成プロファイルの詳細情報が表示されるので「プロファイルの削除」を選択して、プロファイルを削除します。

削除したらChina Unicom(中国聯通)の構成プロファイルをインストールしましょう。China Unicomのオフィシャルの構成プロファイルは配布されていない(たぶん)ため、下記のサイトで作成しました。
Safariで下記のリンクにアクセスしてください。
このリンクにアクセスすると、次のようなメッセージが表示されるので「許可」を選択します。

これで設定画面になるので構成プロファイルをインストールします。

パスコードを入力して次のような画面になったら「次へ」を選択します。

次のような警告が出ますが「インストール」を選択します。

最後に確認が出たら「インストール」を選択します。

下のような画面になったら「完了」を選択します。

これでChina Unicomの構成プロファイルがインストールされ、APNが適用されるのでデータ通信が可能になるはずです。
ここで紹介した構成プロファイルはWebサービスを使って私が作成したものです。
何か不具合が生じても保証はできませんので、自己責任でご利用ください。
データローミングの設定
このSIMカードは香港のキャリアのSIMカードです。
このため中国・マカオ・台湾で利用する場合は「データローミング」を有効にする必要があります。
Androidの場合は、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」あたりにある「ローミング」で設定します。

iPhoneの場合は、「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「データローミング」で設定します。

まとめ
今回は中国聯通香港の中華圏のローミング対応SIMの初期設定について紹介しました。
初期設定といってもアクティベーションは電源を入れるだけなので、実際にはAPNの設定をするだけです。
プリペイドSIMカードに慣れていない方もこれならば簡単に使えるのではないかと思います。
次回はこのプリペイドSIMカードを実際に使った状況を紹介します。

  
  
  
  


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