前回まではアゼルバイジャンのプリペイドSIMカードの紹介をしてきました。
今回からはお隣のジョージアのプリペイドSIMカードの話題です。
ジョージアはかつてはグルジアと呼ばれていた国です。美しい自然と独特の歴史が、そして物価の安さが注目され、旅行先としての人気が急上昇中だったりします。
実はジョージアに行ったのは2018年の8月だったので、この記事を書くに当たり新たに調べなおしたことを紹介します。
ジョージア以外のプリペイドSIMカードの情報については下記を参照してください。
なお私のスマートフォンはSIMロックを解除した状態(いわゆるSIMフリー)です。海外でプリペイドSIMを使おうと思っている方は、SIMロック解除してあることを確認してください。
ドコモのローミング情報
いつものようにドコモのローミング情報を確認します。
この情報でドコモ端末で確実に通信ができる携帯電話会社を把握することができます。また、3G対応やサービスエリアについても確認可能です。最近ではLTEのローミング情報も記載されています。
ドコモのジョージアでのローミング情報は下記のページから入手することができます。
2019年10月からドコモのローミング情報サイトが変更になり、選択した機種のローミング情報のみが表示されるようになってしまいました。
ちょっと使いにくくなった気がします。
2019年3月の状況は下記の通りです。
ドコモのローミング対象としてはGcell (Geocell)とMagti(MagtiCom)の2社があり、2社とも3Gが利用できますが、MagtiについてはLTEもローミングできることになっています。
ちなみに私が渡航した2018年8月の時点では、MagtiではLTEローミングできませんでした。この半年間でドコモがLTEのローミング契約を結んだのだと思います。
Wikipediaの情報
Wikipediaには各国の携帯電話会社の情報がまとまっています
ジョージアの情報は下記になります。
2019年3月の状況は下記の通りです。
Wikipediaの情報によると、キャリアはMagtiCom・Silknet・Beelineの3社です。
実は半年前まではMagtiCom・Geocell・Beeline・Silknetの4社体制でした。しかし、4位であったSilknetが2位のGeocellを買収して3社体制に変更になりました。
SilknetがGeocellを買収したのですが、現時点ではGeocellというブランドで営業しているようです。
規模的にはMagtiComとSilknet (Geocell)の2強で、Beelineはかなり離されています。Beelineはここのところかなり加入者が流出しているようです。
このWikipediaの情報を見ると3Gに関しては3社とも2100MHz (Band 1)で統一されているようですが、LTEについてはバラバラです。
別のサイトの情報もまとめると次のようになるようです。
MagtiCom | 3G | Band 1 (2100MHz) |
---|---|---|
LTE | Band 3 (1800MHz) | |
Silknet(Geocell) | 3G | Band 1 (2100MHz) |
LTE | Band 3 (1800MHz), Band 40 (2300MHz) | |
Beeline | 3G | Band 1 (2100MHz) |
LTE | Band 20 (800MHz) |
3GのBand 1については全てのスマートフォンが対応しているので気にする必要はありません。
LTEについては、MagtiComとSilknet (Geocell)のLTE Band 3は日本でも使われているバンドなので、国内で購入したスマートフォンでもほぼ対応していると考えてよいと思います。
問題はSilknetのLTE Band 40とBeelineのLTE Band 20です。SilknetのLTE Band 40については使用できるエリアはかなり限られているので無視してよいと思いますが、BeelineのLTEはBand 20しかありません。
LTE Band 20についてはヨーロッパ向けの周波数のようなので、国内販売のスマートフォンでは使えないものも多いかもしれません。
心配な場合はMagtiComとSilknet (Geocell)のどちらかにするのが良さそうです。特にMagtiComについては、サービスエリア(カバレッジ)が最も良いので、地方に行く方にはMagtiComが第1選択肢になると思います。
iPhoneの場合はよほど古くない限りはLTE Band 20に対応していると思うので、BeelineでもLTEが使えると思います。
インターネット上の情報
最近はジョージアへの日本人旅行者もいるようで、ググったところトビリシの空港でBeelineのプリペイドSIMカード購入した方がいました。
とりあえずこれで空港でSIMカードが買えること、また、空港での価格もそれほど高くないことが確認できました。
詳細な情報についてはいつもお世話になっている英語のサイトが頼りになりました。
ちなみに1ジョージア・ラリ(GEL)は42円ぐらいです(2019年3月現在)。
全体的な情報
- 旅行者でもプリペイドSIMカードの購入は可能
- 購入にはID (パスポート)の提示が必要
MagtiCom
- プリペイドSIMカードの入手
- 価格は3GEL
- 初期残高は1GEL (この初期残高はボーナス扱いで通話・SMSにのみ利用可能)
- インターネットパッケージ
- 「*111#」か「*100#」で購入可能
- 調査時のインターネットパッケージは下記の通り。いずれも30日間有効。
価格 データ通信量 5 GEL 1 GB 9 GEL 3 GB 12 GEL 5 GB 30 GEL 20 GB 150 GEL 無制限 - 最新情報は下記のURLで入手可能
- 各種コマンド
- 残高確認: 「*111*1#」
- APN情報
APN 3g.ge ユーザ名 なし パスワード なし
Silknet (Geocell)
- プリペイドSIMカードの入手
- 価格は5GEL
- 初期残高は5GEL
- Tourist SIMも売られている
- 価格は20GEL
- 2GBのインターネット通信と30分の国際通話がセット (有効期間は15日間)
- アクティベーションには「*100#」
- インターネットパッケージ
- 調査時のインターネットパッケージは下記の通り。いずれも30日間有効。
価格 データ通信量 アクティベーション方法 3 GEL 500 MB *135*1# 5 GEL 1.2 GB *135*2# 7 GEL 2 GB *135*3# 10 GEL 4 GB *135*4# 15 GEL 6 GB *135*5# 30 GEL 15 GB *135*7# - 最新情報は下記のURLで入手可能
- 調査時のインターネットパッケージは下記の通り。いずれも30日間有効。
- 各種コマンド
- 残高確認: 「*111#」
- データ残量確認: 「7072」へ「?」をSMSで送信、あるいは、「*135#」
- APN情報
APN internet ユーザ名 なし パスワード なし
Beeline
- プリペイドSIMカードの入手
- 価格は3GEL
- 初期残高は3GEL
- インターネットパッケージ
- 調査時のインターネットパッケージは下記の通り。
価格 データ通信量 有効期間 アクティベーション方法 1 GEL 無制限 3時間 *120*180# 2 GEL 700 MB 7日間 *120*700# 3 GEL 1.5 GB 14日間 *120*150# 5 GEL 2.5 GB *120*250# 10 GEL 10 GB *120*100# 4 GEL 1 GB 30日間 *120*1# 9 GEL 4 GB *120*4# 16 GEL 8 GB *120*03# 25 GEL 30 GB *120*30# - 最新情報は下記のURLで入手可能
- 調査時のインターネットパッケージは下記の通り。
- 各種コマンド
- データ残量確認: 「*107#」
- APN情報
APN internet.ge.beeline.net ユーザ名 なし パスワード なし
まとめ
今回はあらためて調査したジョージアのプリペイドSIMカード事情について紹介しました。
ジョージアでは玄関口となるトビリシ国際空港でプリペイドSIMカードが入手できるようなので、旅行者としては楽そうです。
私はジョージアの地方にも行く予定だったので、カバレッジが一番良さそうなMagtiComを第一候補として現地へ向かいました。
次回は実際にプリペイドSIMカードを購入したことを紹介します。
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