前回まではSIMフリー版のiPhone SEの話題を紹介してきました。
今回からは話題を変えて海外で使えるWi-FiルータサービスのGLOCAL NET(グローカルネット)の紹介です。
実はGLOCAL NETについては以前の紹介しており、前回の話題は下記になります。
この記事を書くにあたり、グローカルネット様より試用のための端末を無料レンタルしていただいています。
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グローカルネットの申し込みページにクーポンコードを入力するところがあるので、そちらに貼りつけてください。
GLOCAL NET(グローカルネット)とは
GLOCAL NETについては以前も紹介しており、繰り返しになってしまいますが、まずは簡単に紹介しておきます。
まず最初に公式Webサイトを紹介しておきます。
GLOCAL NETはWi-Fiルーターを使ったサービスなのですが、上記のレンタルサービスとは少し異なります。
公式サイトから特徴を書き出してみます。
- Wi-Fiルーターの端末は買い切り制
このためレンタル端末の受け取り・返却の手間はなくなります。
一方、当然ですが、初期費用として端末代がかかってきます。
また、端末のレンタル代が不要になりますが、基本料金が月400円かかるのも注意が必要です。 - 現地(海外)では通常のWi-Fiレンタルサービスと同じ使い勝手
Wi-Fiルーター経由でスマホを現地で使う形になりますので、自分のスマホはそのまま使えます。
もちろん、現地のSIMを入手する必要はなく、Wi-Fiルータの電源をONにするだけです。 - 海外での利用料金は日額800円~1600円に固定
海外での利用は使用国によらず1日800円(上限300MB)・1日1200円(上限500MB)・1日1600円(上限1GB)に固定されています。
これは携帯電話会社のローミングサービスに比べればずっと安いです。一方、既存のWi-Fiルーターレンタルサービスですと国によって価格が違うので一概に比較できません。国によってはGLOCALNETのほうが高くなることもあるかもしれません。
データ量としては、1日300MBあるいは500MBまで使えるので、動画でも見ない限り実用上は問題がない範囲です。1日1GBあれば動画の閲覧も可能でしょう。
ただし、マーケットの価格変動により将来的には変更になる可能性があるとのことです。 - 日本での利用も考慮した料金体系
日本向けの料金というのも設定されています。月額だと3GB 1000円から用意されています。
3GB 1000円というのはいわゆる格安SIM(MVNO)と同等の料金です。
Wi-Fiルーター端末は買い切りとなりますので、日本でも利用したいという人にはうれしいかもしれません。
また、従量制プランもあり1ヶ月500MBまでは無料、上限5500円(キャンペーン期間中は4500円)というのも用意されています。海外出張が多く、日本の滞在が少ない方はこちらの従量制プランの方が合うかもしれません。 - プリペイドSIMカードも利用できる
GLOCAL NETのWi-Fiルーター端末にはSIMカードスロットがあり、SIMカードを挿入することができます。もちろんSIMロックはかかっていません(SIMフリー)。
したがって、より安いプリペイドSIMカードを入手できた場合などは、プリペイドSIMカードを使って節約することもできます。
海外利用を前提としながら、日本国内でも使える料金体系を用意しているところが面白いです。従来のWi-Fiルーターレンタルサービスと格安SIM(MVNO)を足したサービスというところでしょうか。
また初期費用として、事務手数料3,000円とWi-Fiルーター端末代24,000円がかかるところが、気になります。
海外用Wi-Fi-ルーターをレンタル利用するより、ランニングコストは安くなりますが、初期コストは高くなるというわけです。このトレードオフをどう考えるかが、GLOCAL NETを利用するかどうかのポイントになりそうです。
GLOCAL NETのWi-Fiルーターの新モデルG3
今回お借りすることができたGLOCAL NETのWi-Fiルータを紹介しておきます。
実はGLOCAL NETからは過去2回Wi-Fiルーターを借りており、1回目は「G2」、2回目は「GD2」でした。
3回目の今回お借りしたのは「G3」という新モデルをになります。
スペック
GLOCAL NETのサイトなどから調べたスペックは次の通りです。
製品 | GLOCAL NET Wi-Fiルーター G3 | |
---|---|---|
写真 | ||
ディスプレイ | 4インチ LCD 800×480 | |
SIM | Nano SIMスロット×2 | |
ネットワーク | 2G | GSM/GPRS/EDGE 1900/1800/900/850MHz |
3G | HSUPA/HSDPA/UMTS Band 1/2/4/5/6/8/9/19 CDMA/EVDO BC0/BC1 |
|
LTE | FDD-LTE Band 1/2/3/4/5/7/8/9/17/19/20 TDD-LTE Band 38/39/40/41 |
|
Wi-Fi | IEEE802.11b/g/n | |
ボディ | サイズ | 126.5×65×19 mm |
重さ | 240 g | |
バッテリ | 5350 mAh (利用可能 15時間) |
ちなみにCPUはエントリースマホ用のSnapdragon 210 (MSM8909)を搭載しているようです。
先代のGD2からの大きな機能向上は対応周波数の増加です。
特にFDD-LTE Band 2/4やCDMA/EVDOなどの通信方式が追加になっています。FDD Band 2/4は主にアメリカで使用されているLTEの周波数です。国内のスマホでこの周波数に対応しているのは少ない(iPhoneは対応しています)ので、北米旅行を考えている方にはうれしいポイントだと思います。
またCDMA/EVDOは、これも北米のキャリアとKDDI/AUで使用されている通信方式です。CDMA/EVDOは縮小方向ではありますが、これもアメリカでの使い勝手向上に寄与すると思います。
GLOCAL NETの端末にはSIMスロットがあり、自分のSIMや現地で購入したSIMを差すと普通のモバイルルーターとしても使うことができます。
GLOCAL NETのサービスによる通信と、挿入したSIMカードによる通信は、Wi-Fiルータの画面から簡単に変更することができます。
今回のG3からはSIMカードのサイズがナノSIMに変更になりました。既にナノSIMが主流なので自分のSIMを使用する場合はナノSIMスロットがある方が使いやすいでしょう。
ただ、GLOCAL NETのサービス地域外の国ではナノSIMが普及していない恐れがあります。そのような地域でG3をモバイルルータとして使いたい場合は、SIMカッターを持っていくのを忘れないようにしましょう。
パッケージ
今回はパッケージ入りでWi-Fiルーターを貸していただいたのでパッケージの紹介もしておきます。
パッケージ上のロゴは「Glocal Me」となっています。おそらくGLOCAL NETのベースとなるサービスを展開しているのがGlocal Meだからだと思います。
背面には製造者の情報が書かれています。
電子機器の一大生産地である深圳で作られた物のようです。
注目すべきは日本の技適マークがちゃんと印刷されている点です。ちゃんと日本で展開しているサービス用の端末だけあって、ちゃんと認証をクリアしています。日本で使用しても違法にならなということです。
側面にはシリアル番号などが印刷されたシールが貼ってあります。
IMEIが3つ(内蔵SIM、SIMスロット1、SIMスロット2)割り当てられているのも従来と一緒です。そして全てのIMEIが同じという謎仕様もそのままです。
パッケージの内容物は次の通りです。
内容物は
- Wi-Fiルータ G3本体
- microUSBケーブル
- 説明書
- SIMを取り出すためのピン
の4つです。
外観
それではGLOCAL NETのWi-FiルーターG3の外観をチェックしてみたいと思います。
正面は4インチのディスプレイがあります。画面上のほうにある穴はスピーカーの穴だと思います。
背面は出っ張りもなくフラットな形状です。光沢のある筐体でツルツルしています。傷がつくのが心配な場合は何らかのケースに入れたほうが良さそうです。デジカメ用のケースなどがちょうどよいと思います。
背面のロゴがGLOCAL NETではなくGlocalMeなっているのはパッケージと同様です。
背面の文字の部分をアップにしたのが下記の画像です。
電源の定格入力については「DC 5V=1A」であることがわかります。
最大1Aなので急速充電には対応していません。充電池の要領は5350mAhと大容量ですので、急速充電が使えないと充電時間が長くなることが予想されます。
旅行中は夜間に充電するなど運用で工夫した方が良さそうです。
また、GLOCAL NETの端末はモバイルバッテリとしても使うことができ、その場合の出力も「5V=1A」となっています。従ってモバイルバッテリーとして使った場合も、急速充電することができません。
本体の側面の色はゴールドです。正面から見て左側には電源ボタン・ボリューム上下ボタンがあります。右側のモザイクの部分はシリアルナンバーです。
この端末で通話や音楽再生ができるわけではないので、ボリュームボタンがあるのは変な気がしますが、操作音や警告音の音量を制御するためのもののようです。
反対側の側面には充電用のマイクロUSBコネクタとSIMカードを入れるトレイのスロットがあります。
本体下部にはUSBホスト(Type-A)のコネクタががあります。これはGLOCAL NETのWi-Fiルータをモバイルバッテリとして使う場合に使用します。
GLOCAL NETのWi-FiルーターG3のバッテリは5350mAhもあるので、普通のスマホならば1回は充電できると思います。ただし、その分Wi-Fiルータの使用時間が短くなってしまうので、注意が必要です。
SIMカードのトレイはピンで取り出すと、下記のようにナノSIMカードを2つセットすることができます。
GLOCAL NETのサービス対象外の地域などでは現地のSIMをセットすることで、モバイルルーターとして利用することができます。
なお、右側にはmicroSDカードがセットできますが、Wi-FiルーターとしてmicroSDカードを使用することができないので意味がありません。
ちなみに中身はAndroidのようです。これは以前のシリーズと同様です。スマホ用のCPUを搭載しているので、GUIはサクサク動作します。
まとめ
今回は海外で使用可能なWi-FiルータをサービスしているGLOCAL NETの概要とGLOCAL NET用のWi-FiルーターG3の紹介しました。
GLOCAL NETのサービスはどんどん改良されてきており、最近は日本での利用料金を従量制(500MBまで無料)とするプランまで出てきています。新しいWi-FiルーターG3も対応バンドが増加し利便性が向上しています。
次回はGLOCAL NETを実際に使った状況を紹介したいと思います。
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