前回はPixel 4でベンチマークソフトを動かしてみました。
Pixel 4の素性が見えてきたところで、そろそろ本格的に使うためにルート化したいと思います。今回はルート化の第一歩としてブートローダをアンロックします。
ご注意
はじめに注意事項です。
ブートローダのアンロックを行うとスマートフォンのデータは全て消去されます。作業を始める前に必要なデータは全てバックアップをとるようにしてください。
次にブートローダをアンロックすることにより、SafetyNetという仕組みを用いてスマホの安全性を確認しているアプリは動作しなくなります。
SafetyNetを使用しているスマホをチェックしているアプリにはPokemon GOや銀行系のアプリがあるようです。このSafetyNet問題を回避するには別途作業をする必要があります。
そしてブートローダのアンロックをするとトラブルが起こった場合にGoogleの保証が受けられなくなる恐れがあります。
ブートローダのアンロックは保証に影響しないとの情報もありますが、何かあったら自分で解決しなければ行けないと覚悟をしておきましょう。
準備 1: Android SDK Platform Toolsのインストール
以前Pixel 2のブートローダをアンロックしたときはTOOL ALL IN ONEというツールを使いました。
ところが、TOOL ALL IN ONEのサポートデバイス一覧を見るとまだPixel 4はサポートされていません。
そこで今回はコマンドラインを使ってブートローダをアンロックします。
このコマンドラインでの操作に使うのがAndroid SDK Platform Toolsです。Android SDK Platform Toolsは下記のサイトから入手することができます。
Windows用・Mac用・Linux用があるので、自分の環境にあったファイルをダウンロードしましょう。
ダウンロードしたファイルを展開して使えるようにしておきます。私(Windows)の場合は「C:\Android\platform-tools」に展開しました。
展開したフォルダにfastbootコマンドがあることを確認しておきましょう。
準備 2: OEMアンロックとUSBデバッグの有効化
準備はPixel 4の方でも必要です。
まず「設定」→「デバイス情報」を選択します。これでデバイス情報が表示されたらビルド番号を7連打します。
7連打すると「PINの再入力」という画面が表示されるのでPINを入力しましょう。
スクリーンロックをPIN以外にしている場合は、選択しているロック方法が表示されると思います。
これで「設定」→「システム」に戻ると「開発者向けオプション」というメニュー項目ができてます。
この開発者向けオプションを選択しましょう。
表示されたメニューから「OEMロック解除」を有効にします。
ここでもPIN入力が求められるのでPINを入力しましょう。PINを入力すると、警告が出ますがひるまず「有効にする」を選択します。
さらに「開発者向けオプション」を下にスクロールして「USBデバッグ」も有効にしましょう。
これも警告が出ますが「OK」を選択します。
これでPixel 4側の準備は完了です。
準備 3: USBドライバのインストール
ドライバが必要なのはWindowsを使っている場合のみです。
GoogleのUSBドライバは下記のサイトから入手できます。
このサイトに移動したら「こちらをクリックして、Google USBドライバのZIPファイル(ZIP)をダウンロードします。」を選択して、ZIPファイルをダウンロードします。
私がダウンロードしたときには「latest_usb_driver_windows.zip」というファイルでした。
ダウンロードしたZIPファイルは展開して、中身を適当なフォルダにコピーしておきましょう。
私は「C:\Android\usb_driver」としてコピーしました。
USBドライバのインストール方法は下記のサイトで説明されています。
Windows10の場合の手順は次の通りです。
- Pixel 4をWindows PCのUSBポートに接続します
- スタートメニューを右クリックして「コンピューターを管理」を選択します。
- 「コンピューターを管理」の左側で「デバイスマネージャー」を選択します。
- 真ん中のエリアに接続されているデバイス一覧が表示されるので「ほかのデバイス」「ポータブルデバイス」「Andorid Deivce」のような項目を展開します。
私のWindows PCでは以前にUSBドライバをインストール済みだったので「Android Composit ADB Interface」と表示されました。
別のPCで試したところなぜか「Pixel 2」と認識されました。
- 4で表示されたデバイスを右クリックして「ドライバーソフトウェアの更新」あるいは「ドライバーの更新」を選択します。
- 次は「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索」を選択します。
- 参照を選択して先ほどダウンロードしたZIPファイルを展開したフォルダを選択して「次へ」を選択するとドライバのインストールが行われます。
- ドライバのインストール中に次のようなメッセージが表示されたら「インストール」を選択します。
- 下のような画面が出ればUSBドライバのインストール完了です。
ブートローダのアンロック
いよいよブートローダのアンロックをしていきます。
ここかはコマンドラインの処理がメインになります。Windowsの例で説明しますが、入力するコマンドはMacやLinuxでも同じになります。
まず、スタートメニューを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
これで「ファイル名を指定して実行」というウィンドウが開いたら「cmd」と入力して「OK」を選択します。
これでコマンドプロンプトが開きますので「cd c:\Android\platform-tools」と入力します。
Pixel 4がUSBケーブルでPCとつながっていることを確認して「adb devices」と入力します。
このときにPixel 4の画面に次のようなメッセージがでるので「このパソコンからのUSBデバッグを常に許可する」をチェックしてから「許可」を選択します。
次に「adb reboot bootloader」と入力します。
これでPixel 4は再起動してFastbootモードと呼ばれるモードになります。画面は次のようになっているはずです。
ボリュームダウンボタンを押しながらPixel 4を起動することによってもFastbootモードにすることができます。
Device Statusが「locked」なっているはずです。
ここでコマンドプロンプトで「fastboot devices」と入力してPixel 4が認識されていることを確認しましょう。
ちゃんと認識されていたら「fastboot flashing unlock」と入力します。
ここでPixel 4の画面を見ると次のようになっているはずです。これはブートローダをアンロックするといろいろリスクがあると言うことを表示しています。
この画面が表示されたら「Unlock the bootloader」と表示されるまでボリュームボタンを押します(1回押せばOKだと思います)。
そして「Unlock the bootloader」と表示されていることを確認して電源ボタンを押します。
これでいったん画面が消えますが、もう一回電源ボタンを押すとFastbootモードの画面が表示されているはずです。
このときに「Device state」が「unlocked」になっていればブートローダのアンロックの完了です。
「Start」と表示されているのを確認して電源ボタンを押しましょう。
あとは放っておけばPixel 4起動して初期設定画面になります。
なおデータは全て削除されるので、また初期設定をする必要ががあります。
まとめ
今回はGoogle Pixel 4をルート化する最初のステップとしてブートローダのアンロックを行いました。
Pixel 4はまだ新しいせいかあまりツール類は用意されてていないので、adbコマンドとfastbootコマンドを使う必要があります。
なるべく詳しく書いたのでこの記事に従えば簡単にブートローダをアンロックすることができると思います。
次回はPixel 4をルート化したいと思います。
コメント
こちらを参考にさせて頂き、Pixel3xl をルート化してましたが、12月のアップデート後にルートが取れてしまい、TWRPもandroid10に対応しておらず、困ってます。なにか対応策があれば教えて下さい。
待つしかないですかね。
コメントありがとうございます。
Magisk Managerでboot.imgを書き換えて、そのboot.imgを書き込む手段で対応できるかと思います。
下記の記事をご参照ください。
https://scratchpad.jp/google-pixel4-8/
ありがとうございました。おかげでルート化出来ました。
本当にありがとうございます。
[…] https://scratchpad.jp/google-pixel4-7/ […]