2.5GBASE-Tに対応した8ポートスイッチングハブPLANEX FX2G-08EM2を試す

ネットワーク
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今回は自宅のネットワーク環境アップグレードの第一歩として2.5GBASE-Tに対応したスイッチングハブを購入したことを紹介します。

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2.5GBASET-T

2.5GBASET-Tはイーサネットの通信規格名称のひとつです。

マルチギガビット・イーサネット - Wikipedia

これまで広く利用されていた1000BASE-Tのイーサネットの通信速度が1Gbpsであるのに対し、2.5GBASE-Tでは2.5Gbpsに高速化しています。

2.5GBASE-Tは広く普及しているカテゴリ5eあるいはカテゴリ6のケーブルで利用できるため、多くの場合ケーブルを変更することなく通信速度の向上が期待できます。

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2.5GBASE-T導入計画

私の自宅は各部屋をEthernetで通信できるようにケーブル(カテゴリー6)を施設しています。

実際には各部屋のEthernetケーブルは次の図のように屋根裏につながっているため、屋根裏にスイッチングハブを1台設置しています。

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そして複数のEthernet機器を設置してある右下の1階の部屋にもスイッチングハブを設置しています。

その他の部屋では主にWi-Fiを使用しており、Ethernetを使用しているのはWi-Fi中継機のみのため、スイッチングハブは設置していません。

Wi-Fiルーター AirStation WSR-6000AX8を導入する その4 有線バックホールのメッシュを構築する
今回はバッファローのAirStation WSR-6000AX8とWEX-1600AX4を使ってメッシュWi-Fiを構築しす。この製品は有線バックホールに対応しているのでEthernetで接続するとWi-Fiエリアを安定して拡大することができます。設定もEthernetケーブルで接続するだけでとても簡単です。

ちなみにWi-Fi中継機はメッシュWi-Fiに対応しており、Ethernetでつなげることにより有線バックホールとなっています。

家庭内のネットワークを2.5GBASE-Tにするためには、2つのスイッチングハブを2.5GBASE-Tのものに入れ替えればよいのですが、2.5GBASE-Tのスイッチングハブは徐々に値段が下がっている状況ですので、今回は1台のスイッチングハブの入れ替えを行うことにしました。

となると、どちらのスイッチングハブを入れ替えるかですが、1階のスイッチングハブを入れ替えることにしました。というのも、屋根裏につながったスイッチングハブを入れ替えても、2.5GBASE-Tで通信できるデバイスが繋がらないので意味がないためです。

8ポート 2.5BASET-Tスイッチングハブ PLANEX FX2G-08EM2

購入するスイッチングハブはPLANEX FX2G-08EM2にすることにしました。

この製品を選択した理由は8ポート対応で最も安価であることと、8ポートながらも本体がコンパクトな点です。電源が内蔵されておらずACアダプタであるところは気になりましたが、その分本体が小さくなっているのと発熱抑制に有利かと思い、我慢することにしました。

私の場合は楽天で13,751円で購入しました。1200ポイントぐらいついたので、実質は12,500円ぐらいだったと思います。

楽天で価格の安いショップは「取り寄せ」あるいは「納期未定」がほとんどで、私が購入したショップも取り寄せでした。結局入手したのは注文から約2週間後となりました。

PLANEX FX2G-08EM2のパッケージは非常にシンプルです。コストを抑えようという意気込みを感じて好印象です。

PLANEX FX2G-08EM2のパッケージ

パッケージの中身は「スイッチングハブ本体」「取扱説明書兼保証書」「ACアダプタ」「滑り止めゴム」になります。

パッケージの中身

左下のが「滑り止めゴム」で、この写真ではわかりにくいですが、4つの滑り止めのゴム足が取れるようになっています。

PLANEX FX2G-08EM2の正面には動作状況を表すLEDがあるだけです。

PLANEX FX2G-08EM2 正面

リンク状態を表すLEDは2.5Gbpsのときがオレンジ、それ以外のときは緑に点滅します。

背面側にはEthernetポートが8口と、ACアダプタを装着するためのDCジャックが用意されています。

PLANEX FX2G-08EM2 背面

この写真からわかるように、このスイッチングハブはかなりコンパクトで、幅はEthernetポート8個分プラスアルファという感じです。

両側面には排気用のスリットが用意されています。

PLANEX FX2G-08EM2 側面

PLANEX FX2G-08EM2は金属筐体であったり、内部にヒートシンクや放熱パッドを装備していたりと、放熱を意識した設計となっているようですが、この側面のスリットも放熱に貢献しているはずです。

本体底面には壁掛け用の穴が用意されています。

PLANEX FX2G-08EM2 底面

4つの小さな丸は滑り止め用の足を貼り付ける場所を示しています。床置きするときには付属の滑り止めゴムを利用することになります。

さてPLANEX FX2G-08EM2の特徴はその本体のコンパクトさで、公式サイトによると幅16cm、厚さ2.6cm、奥行き11cmとなっています。コンパクトさを実感するために。手元にあった5ポートハブ(バッファロー LSW6-GT-5NS)と比較したのが下の写真です。

5ポートハブとの比較

下がPLANEX FX2G-08EM2、上が5ポートのスイッチングハブです。この写真からわかるように、幅はPLANEX FX2G-08EM2のほうが数センチホと大きくなりますが、厚さは薄くなります(写真は省略しますが、奥行きはPLANEX FX2G-08EM2のほうが数センチ長くなります)。

ただ、5ポートハブの方は電源が内蔵されておりACアダプタが不要であるのに対し、PLANEX FX2G-08EM2では電源はACアダプタで供給するので、PLANEX FX2G-08EM2のほうがサイズ的に有利なのは確かです。

それでもこのコンパクトさはなかなか驚きと思います。5ポートハブ並のサイズというのは嘘ではありません

そのACアダプタですが一般的なものです。

PLANEX FX2G-08EM2のACアダプタ

長辺のサイズを測ってみたところ約6.1cmでした。これならばそれほどじゃまにならないでしょう。

PLANEX FX2G-08EM2のACアダプタのサイズ

実際に使ってみる

私は下記の記事で導入したASUS TUF GAMING B550-PLUSというマザーボードのPCを使っています。

Windows 11でマザーボードを交換する
今回はPCIe 4.0×4のNVMe SSDを活かすためにWindows 11が稼働するPCのマザーボードを交換したことを紹介しまします。ASUSのTUF GAMING B550-PLUSというマザボードを購入し、全パーツを載せ替えたところ、すんなりとWindows 11が起動しました。ただライセンス認証が無効になってしまうので、トラブルシューティングを使って再認証する必要がありました。マザボードを交換した結果、狙い通りSSDも高速化し、満足な結果です。

このマザーボードはオンボードで2.5GBASE-Tに対応していますので、このPCとPLANEX FX2G-08EMを接続してみます。

更にT-BAO T8 PlusというミニPCに後述する2.5G Ethernet USBアダプタを装着して、PLANEX FX2G-08EMを接続してみました。

超小型ミニPC T-BAO T8 Plusを試す その1: 入手!
今回は超小型のPCであるT-BAO T8 PlusをBanggoodから入手したことを紹介します。国内販売されていないPCですが、技適マークを取得していたり、PSEマークがついていたり、取扱説明書に日本語ページがあるなど、日本市場に投入する気合いが感じられるPCです。超小型ののボディも魅力的で、Alder Lake N100で盛り上がるミニPC界隈の注目モデルではないかと思います。

いずれも利用しているLANケーブルは「ELECOM やわらかLANケーブル(CAT6準拠)」です。

接続したところLEDが緑色に点灯し、無事に2.5GBASE-Tでリンクすることを確認できました。

リンク状態

これでちゃんと2.5GBASE-Tでの通信が利用できそうです。

ベンチマーク

実際に通信速度が2.5GBASE-Tに変えて通信速度がどう変わったか確かめてみたいと思います。

用意した機材は次のとおりです。

機材 モデル名 備考
PC 1 ASUS TUF GAMING B550-PLUS オンボードに2.5G Ethernet搭載
PC 2 T-BAO T8 Plus オンボードは1G Ethernet
USB 2.5Gb Ethernetアダプタ ノーブランド Realtek rtl8156搭載

USB 2.5Gb Ethernetアダプタは次の製品です。海外通販のAliExpressで約1400円で購入しました。

2.5G USB Ethernet Adapter USB3.0
この記事作成時点で約1500円

Ethernetハブは次の2機種を試します。

モデル名 備考
IO DATA ETG2-SH5N 1000BtextASET-T対応 (2.5Gは非対応)
PLANEX FX2G-08EM2 2.5GBASE-T対応

IO DATAのハブは従来利用していたものです。このハブを今回購入したPLANEX FX2G-08EM2に交換して通信速度がどうなったのかを測定することになります。

測定にはipef3というツールを使い、PC 1からPC 2に対する送信・受信の速度を計測します。プロトコルはTCP/IP (IPv4)です。

IO DATA ETG2-SH5N (1000BASE-T対応ハブ)

これは従来使っていたハブです。測定結果は次のとおりです。

通信相手 送信 受信
PC 2 950 943
PC 2 + USB 2.5Gb Ethernetアダプタ 950 943

利用しているスイッチングハブが1000Base-Tまでの対応のため、USB 2.5Gb Ethernetアダプタを使ったとしても通信速度は頭打ちになってしまっています。

PLANEX FX2G-08EM2 (2.5GBASET-Tハブ)

今回購入したハブです。測定結果は次のとおりです。

通信相手 送信 受信
PC 2 949 949
PC 2 + USB 2.5Gb Ethernetアダプタ 2,370 2,360

やはりハブを交換することにより、USB 2.5Gb Ethernetアダプタを使ったときの通信速度が大幅に向上しました。期待通りの効果です。

これだけでも満足度が高いのですが、PC 1とPC 2の両方でジャンボフレームの設定をするとさら通信速度を上げることができます

ジャンボフレームを設定するにはデバイスマネージャでネットワークアダプタのプロパティを開き、詳細設定で「Jumbo Frame」の設定を変更します。

ジャンボフレームの設定

今回は「9014 Bytes」としてみました。

もちろん両方のPCを同じジャンボフレームのの設定とします。

その結果、100Mbpsほど通信速度が向上しました。

通信相手 送信 受信
PC 2 + USB 2.5Gb Ethernetアダプタ
(ジャンボフレーム: 9014 Bytes)
2480 2480

1000Base-Tの頃はジャンフレームを使うと通信が不安定になることがあったのですが、今のところこの設定で安定して通信できています。ネットワーク上の1000Base-Tの機器との通信も問題ありません。

しばらくはこのジャンボフレームの設定で使ってみたいと思います。

まとめ

今回は2.5GBASET-Tに対応したスイッチングハブPLANEX FX2G-08EM2を購入したことを紹介しました。

8ポートのスイッチングハブですが非常にコンパクトで、価格も同スペックの製品に対してかなり抑えられています。もちろん2.5GBASET-T対応のPCを接続したところ、通信速度も期待通り向上しました。

そろそろネットワークをアップグレードしたいと思っている方にはおすすめの製品です。

次回は2.5Gbのスイッチングハブを活かすべく、NASの2.5GbE化にチャレンジしてみたいと思います。

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