(偽)Lenovoブランドの容量偽装のSDカードをつかまされた話

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今回は海外通販AliExpressで購入したmicroSDカードが(予想通り)容量偽装だった話の紹介です。

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購入したmicroSDカード

海外通販のAliExpressでは特定の金額を超えると送料が無料になったり、割引きのクーポンが使えたりします。

そのような基準にあと数ドル足りないときに重宝するがmicroSDカードやSDカードです。microSDカードやSDカードは色々使い道があるのでストックしておいても問題ないと思います。

今回もこのパターンだったのでmicroSDカードを買うことにしました。選んだのはこの製品です。

ノートPCで有名なLenovoブランドのmicroSDカードで、容量2TBでなんと3.23ドルという驚きの価格です。日本円にすると450円というところです。

Amazonで調べてみるとサンディスクのmicroSDだと512GBで5000円以上します。この容量が本当ならば破格の値段ということになります。

正直なところ怪しさ満点ですが、ものは試しと買ってみることにしました。

ちなみに注文から到着までは1週間ほどでした。

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Lenovo 2TB microSD

到着時は中華通販ではおなじみの緩衝材がついたビニール封筒です。

到着時の梱包

開けてみるとLenovoのロゴがついたパッケージでした。

パッケージ 表

パッケージの裏にはほとんど情報がありません。

パッケージ 裏

正規品のパッケージを知らないので、パッケージだけでは本物かどうかは判断つかないところです。

microSD自体にもLenovoのロゴが書かれています。ロゴとしては「SDXC」「V30」「UHS-I」「U3」が書かれています。

microSD 表

Lenovoのロゴの背景色がオレンジになっているところが気になります。

Lenovoのロゴは本来は赤色なので、オレンジ色との組み合わせはNGではないかと思います。

microSDの背面には何も書かれておらず端子があるだけです。

microSD 裏

付属品としてmicroSDをSDカードに変換するアダプタがついてきます。

アダプタ

ベンチマーク

購入したmicroSDカードをWindows PCに装着してプロパティを確認したところ、たしかに容量は約2TBでした。

プロパティ

2TBにも関わらずファイルシステムがFAT32であるところが気になります。

FAT32でも一応2TBのパーティションはサポートしていますが、このような大容量のメディアには使われることは少ないのではないかと思います。

この状態でCrystalDiskMarkを実行してみました。

結果は次のとおりです。

CrystalDiskMarkの結果(FAT32)

スペックとしてはかなり遅い感じですし、ランダムライトについては0.00MB/Sという結果になってしまいました。

おかしいと思い再度実行してみましたが、ランダムライトは0.00MB/Sという結果なのでこれが実力なのだと思います。

念のためフォーマットをexFATに変更してみましたが結果はあまり変わりませんでした。

CrystalDiskMarkの結果(exFAT)

この時点でかなり怪しい感じです。

容量のチェック

容量をチェックするためにはh2testwというツールが利用できます。

H2testw
H2testw erkennt gefälschte USB-Sticks, indem es deren tatsächliche Speicherkapazität ermittelt. Auch andere Wechselmedien sowie Festplatten lassen sich testen.

このツールは実際にデータを書き込んで、その後に正しいデータが書き込まれたか読み込んで確認します。

容量が偽装されているメディアの場合は、データが書き込めないか、書き込めても読み出せないという現象が発生します。

メディアの容量が大きいためテストには時間がかかります。2TBの書き込みに約30時間かかり、その後のデータの読み出し確認中にエラーで停止してしまいました。

1回目の結果

表示されたメッセージを見ると、

  • 約2TB書き込めた
  • 7.2GBはOKだった
  • 803.3GBは失われた

ということのようです。

つまり2TBを書き込めたように見えても、実際にはデータは7.2GBしか保存されていなかったということです。

エラーで停止してしまったので、再度読み出し確認だけしてみました。

2回目はエラーで停止はしませんでしたが、テストの実行に35時間近くかかりました。

2回目結果

2回目も書き込めたのは7.5GBで、1.9TBのデータがロストするという結果になりました。

どう見てもこのmicroSDは容量偽装です。

返金交渉

容量偽装ということが確定したので返金交渉です。

AliExpressのアカウント情報から注文(オーダー)の詳細を表示させ「Return/refunds」を選択しましょう。

Return/Refund

次に配送状況(Delivery status)と返金要求する理由(the reason from the list below)、要求(your application type)を選択します。

私の場合は、Delivery statusは「items received in part or in full」、the reason from the list belowは「Item defective or doesn’t work」から「Product flaw」を、your application typeは「Refund only」選択しました。

状況の要求の選択

返金金額(Refund amount)は購入時に支払った金額を入力して全額返金とします。

返金金額の指定

あとは状況を入力します。

状況の説明

Upload photos/videosのエリアには説明が入力できるので英語で状況を説明します。私の場合は

I have checked the capacity of the product. I bought 2TB micro SD but only 7.2GB can be written. The data exceeded 7.2GB was LOST (Please find the uploaded photo). I think the product is defective or fake. I request full refund because I can’t use the product completely.

と入力しました。

証拠としてスクリーンショットもアップロードしておきます。わかりにくいので次のように注釈をつけてアップロードしました。

スクリーンショット

あとは販売店のレスポンスを待ちます。

今回の場合は、販売店からは再発送するから返金はしない(No Refund)という旨のレスポンス(proposal)がありました。

Hello, dear customer. If your product is damaged or defective, we can reissue a new product in the better quantity for free and ship it within 24 hours after you close the dispute. After shipment, we will send you the tracking number of the new package so that you can check the logistics progress of the new package in time. Is this solution acceptable to you? Please close the dispute, thank you.

しかし再送してもどうせ偽物だと思うので、この提案には乗らず全額返金を要求し続けます。

このやり取りが5日ほど続くと、AliExpressが裁定に入ってくれます。

今回の場合は証拠(スクリーンショット)が有効とみなされ、解決方法として全額返金が提案されました。

AliExpressの裁定

あとはこの提案を受け入れれば完了です。数日中に返金が実施されるはずです。

返金要求できるのは期間が限られている(確か到着してから15日間ぐらいだったと思います)ので、USBメモリやSDカード類を購入した場合は到着後すぐに容量チェックをしたほうが良さそうです。

まとめ

今回は海外通販のAliExpressでLenovoブランドの2TBのmicroSDカードを購入したことを紹介しました。

2TBにも関わらず500円弱という値段で怪しいと思って購入したところ、やっぱり容量偽装のmicroSDカードでした。

AliExpressからは返金してもらったので被害はありませんでしたが、妙に安いmicroSDカードは手を出さないほうが無難です。

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