前回はXiaomiのスマート体重計の紹介をしました。
今回は話題を変えて先日発表になった楽天モバイルの紹介をします。
楽天モバイルとは
楽天モバイルとは楽天による新たな携帯電話サービスです。
- リンク 楽天モバイル
楽天はこれまで他社のモバイルネットワークを利用するMVNO(格安SIM)を運営していましたが、2020年4月から始まる楽天モバイルでは、自社のモバイルネットワークを利用することになります。
自社のモバイルネットワークを利用することにより、料金プランの自由度が高まる一方、自社で基地局を構築しなければならず、膨大な投資が必要になります。
楽天モバイルの料金プラン
楽天モバイルの料金プランは2020年3月3日に正式発表されました。料金プランは「Rakuten UN-LIMIT」の一本で、次のような特徴になります。
- 月額 2,980円 (300万名対象に1年間無料)
- 楽天自社エリア 完全データ使い放題
(自社エリア外ではKDDIのネットワークを1ヶ月2GB利用可能、超過時は128kbps) - Rakuten Linkアプリを使って通話した場合は国内通話かけ放題
- 66ヶ国・地域で国際ローミングで2GB/月利用可能
料金プランについては、楽天モバイル 楽天市場店のSIM販売のページがわかりやすいと思います。
NTTTドコモなどの大手キャリアだとデータ大容量プランは7000円/月ほどかかりますし、通話し放題を追加するとさらに高くなります。
このことを考えると楽天モバイルのUN-LIMITはかなりお得であることがわかります。
楽天モバイルのサービスエリア(カバレッジ)
楽天モバイルのUN-LIMITのメリットを受けるためには、自分の生活圏で楽天モバイルの自社モバイルネットワークがどれくらい利用できるか、ということにかかってきます。
楽天モバイルのサービスエリア外では速度制限無しで利用できるのは2GB/月となってしまい、NVMOの楽天モバイル(1780円で.1GB/月)よりも条件が悪くなってしまいます。
つまり重要なのは楽天モバイルのサービスエリア(カバレッジ)です。
楽天モバイルのサービスエリアは下記のサイトで公開されています。
- リンク 楽天モバイル - 通信・エリア
この記事を作成した時点で関東を表示させてみると次のようになります。
この地図を見ると楽天モバイルは日本中で利用できることがわかりますが、濃いピンクで表示される楽天モバイルの自社エリアはかなり限定されていることがわかります。
関東であれば「東京23区 + 神奈川・千葉のベイエリア + さいたま・川口市」のみとなります。
さらに「サービスエリアに関する注意事項」を見ると次のように記載されています。
あくまでも地図の情報は参考であり、実際の状況とは異なる場合があるということです。
従って本当に楽天モバイルの自社ネットワークを利用できるかどうかというのは、実際に使って見るまでわからないということになります。
「実際に使って見ないとわからない」というのは、楽天モバイルだけでなく、ドコモなどの他のキャリアでも同じです。
ただ、他のキャリアは長くサービスを提供しているため安心感がありますが、楽天モバイルは新規に基地局を設置しているため、やはり心配になります。
なお、この注意事項の9にある「通信の最適化」については注意が必要です。
実際に通信の最適化が適用される条件が不明なのですが、通信内容が書き換えられる可能性があるのは留意しておく必要があります。
楽天モバイルで使えるスマートフォン
楽天モバイルでは「楽天回線対応製品」のみを動作保証しています。
ただ、実際には
- SIMロックがかかっていないこと (SIMフリーのスマートフォンであること)
- 楽天モバイルとKDDIのLTEバンドに対応していること
の2点が重要になります。この2点を満たしていれば、楽天モバイルは販売しているスマホ以外でも楽天モバイルが使えるはずです。
後者のLTEバンドについては次のようになります。◎となっているのはプラチナバンドです
楽天モバイル | KDDI/au | |
---|---|---|
B1 | ○ | |
B3 | ○ | |
B11 | ○ | |
B18 | ◎ | |
B26 | ◎ | |
B28 | ◎ | |
B42 | ○ |
楽天モバイル利用しているLTE B3は世界中で利用されており、海外のスマートフォンを含むほぼすべてのスマートフォンで利用できると考えてよいと思います。KDDIのLTE B1も同様です。
KDDIのB18・B26・B28については、スマートフォンによっては利用できない場合があるので、ご自分のスマートフォンのスペックを確認しておきましょう。
KDDIのB11とB42ついてはマイナーなので無視してよいと思います。
なお、iPhoneシリーズについては対応バンドが非常に多いため、対応バンドについてはほとんど心配ありません。
それよりも問題が大きいのは、現時点ではRakuten LinkアプリのiOS版が予定されていないということです。
楽天モバイルの通話し放題というのはRakuten Linkアプリを使用した場合のみですので、iPhoneは通話し放題には対応できないということになります。
おそらくiPhoneの場合は、データ通信はAndroidと同様に通信可能で、通話は30秒20円になるのではないかと思いますが、未確認です。
楽天モバイルが使えるかどうかを確認する方法
楽天モバイルのメリットを享受するには
- 自分の生活圏内が楽天モバイルの自社エリア内にあること
- 自分のスマートフォンが楽天モバイルとKDDIのLTEバンドに対応していること
が最低限必要です。
しかしこれらを満たしていても、本当に楽天モバイルの電波をつかめるかどうかというのは別問題です。
というのは、電波の強弱というのは条件によって大きく変わるためです。楽天モバイルのサービスエリアの地図で楽天自社エリアに入っていても、楽天モバイルの自社ネットワークを利用できない可能性は十分あり得ます。
確実なのは手持ちのスマートフォンで楽天モバイルの自社ネットワークが利用できるかどうかを確認することです。
実は楽天モバイルの自社ネットワークが利用できるかどうか、ということは比較的簡単に確認することができます。
Androidの場合、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「ネットワークを自動的に選択」をオフにします(機種によって若干メニューは異なります)。
すると「ネットワークを選択」という画面に変わりますので、1・2分待ちましょう。
これでその場所で利用できる電波の一覧が表示されます。楽天モバイルのコード(MNC: Mobile Network Code)は「44011」です。
従って「44011」が表示されたらその場所では「楽天モバイルの自社ネットワークが利用可能」と考えてよいと思います。
一方、次のように「44011」が表示されない場合は、楽天モバイルの自社ネットワークは利用できないことになります。この場合は、上限2GB/月のKDDIのネットワークを使うことになります。
iPhoneの場合も「設定」→「モバイル通信」→「ネットワークの選択」→「自動をオフ」で同様に調べることができます。
実際に調べてみた状況
実際に私が調べてみたところ、楽天モバイルの自社ネットワークをつかめる状況というのはかなり少ないという実感です。
楽天モバイルのマップでは楽天モバイルの自社ネットワークが使えるとなっていたのですが、建物の中や電車の中などでは電波がつかめないか、つかめてもかなり弱かったです。
おそらく少ない基地局で広い範囲をカバーしようとしているため、電波が弱いところが多数あるのではないかと思います。電波が弱いところでは、マップ上は圏内となっていても、室内や車内など電波を阻害する条件下では圏外となってしまいます。
もちろん、基地局の密度は地域によって変わってくるので、楽天モバイルを検討している方は、ご自分の生活圏で電波状況を確認してみることをお勧めまします。
まとめ
今回は楽天モバイルの自社ネットワークが実際に利用できるかどうかを確認する方法を紹介しました。
楽天モバイルのプランのメリットを享受するには、自分の生活圏で楽天モバイルの自社ネットワークを利用できるということが重要です。
申し込みをする前に、手持ちのスマートフォンで楽天モバイルの自社ネットワークが使えるかどうかを事前に確認しておくことをお勧めします。
次回はネットワークカメラを購入したことを紹介します。
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