2023年の中華タブレット界で勢いのがあるのがAlldocubeだと思っています(当ブログの勝手な推測です)。
特に人気になったのが8.4インチのコンパクトなタブレットです。このブログでも二つのモデルを紹介してきました。
今回は第三の8インチクラスタブレットとなる「iPlay 50 mini Lite」の紹介です。
Alldocube iPlay 50 mini Liteの販売は海外通販Banggoodで2023/10/16から予定しています。
Banggoodでの購入方法については下記を参照してみてください。
Alldocube iPlay 50 mini Lite
今回は販売を開始されるのは中華タブレットメーカーAlldocubeの「iPlay 50 mini Lite」というモデルです。
「Mini」という名前の通り、ディスプレイのサイズが8.4インチとコンパクトになっているのが特徴です。
そして「Lite」という名前が付いているのでiPlay 50 Miniより低価格化されているポイントもあるようです。
そこでiPlay 50 mini Lite伸すペックを、iPlay 50 MiniとiPlay 50 Mini Proと比較して紹介したいと思います。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 Mini | iPlay 50 mini Pro |
---|---|---|---|
写真 | |||
OS | Android 13 | ||
CPU | Allwinner A523 | UNISOC T606 | Mediatek Helio G99 |
RAM | 4GB + 4GB | 4GB + 8GB | 8GB + 8GB |
ROM | 64GB | 256GB | |
microSD | 最大512GB | ||
ディスプレイ | 8インチ 1280×800 | 8.4インチ 1920×1200 | |
カメラ | メイン 500万画素 + フロント 500万画素 | メイン 1300万画素 | |
Wi-Fi | 802.11 ac/a/b/g/n 2.4GHz/5GHz | ||
LTE | 非対応 |
FDD:B1/2/3/4/5/7/8/20/28AB TDD: B38/39/40/41 |
|
Bluetooth | 5.0 | ||
著作権保護 | Widevine L1 | Widevine L3 (詳細不明) | |
サイズ | 211×126×9.2mm | 202.7×126×7.5mm | |
重さ | 322g | 292g | 307g |
バッテリ | 4000mAh | 5000mAh | |
価格 |
69.99ドル (約10,500円) クーポン「BGNU50LITE」 |
94.99ドル (約13,729円) クーポン「BGJPd35e」 |
129.99ドル (約18,787円) クーポン「BGJP8a5b」 |
気になるスペックについては黄色でアンダーラインを引いておきました。
やはり「Lite」ということもあって、いくつかスペックダウンと思われる差異がありますが
- Androidのバージョンが13
- 著作権保護のWideVine L1に対応
- Wi-Fiは802.11acに対応
など、上位機種と同じスペックをとなる項目もあります。
以降、差分を中心にiPlay 50 mini Liteの特徴を確認していきます。
CPU
CPUは中国のCPUメーカーAllwinnerのCPUを採用しています。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 mini | iPlay 50 mini Pro |
---|---|---|---|
CPU | Allwinner A523 | UNISOC T606 | Mediatek Helio G99 |
ハイパフォーマンスコア |
Cortex-A55×4個 最大1.8GHz |
Cortex-A75×2個 最大1.6GHz |
Cortex-A76×2個 最大2.2GHz |
高効率コア |
Cortex-A55×4個 最大1.42GHz |
Cortex-A55×6個 最大1.6GHz |
Cortex-A55×6個 最大2.0GHz |
GPU |
ARM Mali-G57 MC1 2EE 最大 750MHz(?) |
ARM Mali-G57 MP1 最大 650MHz |
ARM Mali-G57 MP2 最大 1.07GHz |
CPU Mark | 2042 | 2660 | 4284 |
この表はCPUのスペックを記載したものです。
クロックについては実際にタブレットに組み込んだ場合は異なる上限が設定されている場合があります。
またベンチマークのスコア(CPU Mark)はWebを検索して入手したものです。
iPlay 50 mini Liteで採用しているAllwinner A523は新しいCPUらしく、Web上の情報が少なく苦労しました。
Allwinner A523はCPUのコア数こそ8コアと同じであるものの、使用しているCPUコアはすべてCortex-A55と効率重視の設計になっています。8個のCortex-A55のうち半分の4個のクロックの上限を高めて、ハイパフォーマンスコアとして利用しているようです。
一方、iPlay 50 MiniやiPlay 50 Mini Proで採用しているCPUでは高性能のCoretex-A75/A76をハイパフォーマンスコアとして採用しています
この構成の違いがベンチマーク(CPU Mark)のスコアの低さにつながっているのではないかと思います。
実際に使ってみないとわかりませんが、動きの激しいゲームなどはちょっと厳しいかも知れません。一方、動画の再生の場合は、デコード処理はCPUコアとは別のVideo Engineで行うので、CPUの性能の低さはそれほど影響を受けないのではないかと思います。
RAM
RAMについてはiPlay 50 miniと同量の4GBとなります。2023年ということを考えると4GBというのは最低ラインはクリアしているという容量です。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 mini | iPlay 50 mini Pro |
---|---|---|---|
メインRAM | 4GB | 4GB | 8GB |
仮想RAM | 8GB | 8GB | 8GB |
特徴としては、iPlay 50 miniから引き続き仮想RAM(Virtual Memory)を有効にしているという点があります。
この仮想RAMというのは最近の中華タブレットでちょくちょく見かけるものです。
おそらくRAMにあるデータの一部(たとえばバックグラウンドでスリープしているアプリが使っているデータ)をストレージに一時的に追い出すことによって、見かけ上使えるRAMサイズを拡大することのようです。
平たく言うと「スワップ領域が4GB確保されている」ということになります。
ただし私は仮想RAM(Virtual Memory)を採用しているタブレットを利用したことがないので、実際の使用感はわかりません。
ROM
ROM(ストレージ)についてもiPlay 50 Miniと同容量となっています。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 mini | iPlay 50 mini Pro |
---|---|---|---|
ROM | 64GB | 64GB | 256GB |
上位となるiPlay 50 mini Proは256GBとかなり容量が多いですが、これはゲーム等のアプリと多く入れる想定なのだと思います。
今回のiPlay 50 mini Liteの場合はCPUスペックからいってそのような使い方にはならないと思います。低価格帯を狙うタブレットとして64GBは妥当な容量ではないかと思います。
ディスプレイ
個人的には一番気になるスペックの違いがこのディスプレイです。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 mini | iPlay 50 mini Pro |
---|---|---|---|
ディスプレイ | 8インチ 1280×800 | 8.4インチ 1920×1200 | 8.4インチ 1920×1200 |
ディスプレイサイズが8.4インチから8インチに若干小さくなっているのは微妙な違いですが、大きく違うのが解像度です。
iPlay 50 MiniとiPlay 50 Mini Proが1920×1200とフルHDを超える解像度をサポートしているのに対し、iPlay 50 mini Liteでは1280×800となっています。アスペクト比こそ16:10で同じですが、解像度は低下しています。
後述しましが、iPlay 50 mini Liteの特徴は著作権保護のWideVine L1に対応しており、NetflixやAmazon Prime ビデオ等の有料コンテンツを高解像度で再生できるところにあります。しかし、iPlay 50 mini Liteの場合はディスプレイのスペックが制約となりHD(1280×720)での再生が上限となります。これは残念なポイントです。
ただ、ディスプレイが8インチと小型のためHDでもそれなりに綺麗に見えるような気もしますが、コンテンツ重視の方はこの解像度に納得してから購入しましょう。
著作権保護(Widevine)
iPlay 50 mini Liteの一番のウリがこの著作権保護(WideVine)への対応です。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 Mini | iPlay 50 Mini Pro |
---|---|---|---|
著作権保護 | Widevine L1 | Widevine L1 | Widevine L3 (詳細不明) |
著作権保護のWideVineにはセキュリティレベルがL1~L3(L1の方が高い)まであり、Amazon PrimeビデオやNetflixをHD以上で再生するには高いセキュリティレベルが要求されます。
iPlay 50 mini LiteのWideVineは最高レベルの「L1」に対応しています。これはiPlay 50 Miniと同様で、上位のiPlay 50 Mini Proより優れている点となります。
従って、上位のiPlay 50 Mini ProではAmazon Primeビデオ・huluなどの有料コンテンツをSDでしか再生できないにも関わらず、iPlay 50 mini LiteならHD以上の再生が可能になります。
ただし、ディスプレイの項で述べたように、iPlay 50 mini Liteの解像度は1280×800のため、WideVine L1に対応していてもフルHDでは再生できず、HD(1280×720)が上限となります。
このため、フルHDでの再生にこだわるならiPlay 50 Mini、フルHDが不要ならiPlay 50 mini Liteというポジションになるのではないかと思います。
LTE
iPlay 50 mini LiteはLTEに対応していません。このLTE非対応はディスプレイの解像度とならんで、iPlay 50 Miniから大きくスペックダウンしたところです。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 mini | iPlay 50 mini Pro |
---|---|---|---|
LTE | 非対応 |
FDD:B1/2/3/4/5/7/8/20/28AB TDD: B38/39/40/41 |
FDD:B1/2/3/4/5/7/8/20/28AB TDD: B38/39/40/41 |
おそらくCPUのAllwinner A523自体がLTEに対応していないため、iPlay 50 mini LiteでLTE対応するのは困難だったのではないかと思います。
LTEに対応していれば外出先などでWi-Fiが使えない際にWebを閲覧したり、アプリで動画コンテンツをみたりすることができます。特にWideVine L1に対応していて動画コンテンツを重視している思われるiPlay 50 mini Liteでは痛手です。
一方、LTEを利用するためには、キャリアとの契約が必要になり、毎月費用が発生します。動画コンテンツをLTEで再生することを考えると、データ容量も大きめの契約の検討も必要です。iPlay 50 mini Liteの価格を考えると毎月追加コストを払う運用をためらう方もいるかもしれません。
iPlay 50 mini Liteでは、動画再生はWi-Fiが使える環境のみと割り切って、コストを優先したのだと思われます。
バッテリ容量
バッテリ容量はiPlay 50 Miniと同容量の4000mAhとなっています。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 mini | iPlay 50 mini Pro |
---|---|---|---|
バッテリ | 4000mAh | 4000mAh | 5000mAh |
iPlay 50 Miniと同容量ということですが、利用可能時間は同じかどうかはなんとも言えません。
CPUコアとしてはiPlay 50 mini LiteのAllwinner A523の方が低消費電力タイプですが、製造プロセスは22nmとUNUSIC T606の12nmより古いプロセスとなっています。
この製造プロセスの違いを見ると、iPlay 50 mini LiteはiPlay 50 Miniより利用可能時間は短いような気がします。
それより気になるのは、後述するようにiPlay 50 mini LiteはiPlay 50 miniよりサイズが大きくなり、重量が多くなっているにもかかわらずバッテリー容量が増えていないことです。
タブレットやスマートフォンで一番容積・重量を占めるのはバッテリーです。サイズや重量が大きくなっているにもかかわらずバッテリー容量が増えていないというのはちょっと不思議です。
サイズと重量
ディスプレイサイズはiPlay 50 mini Liteが一番小さくなるものの、サイズと重量はiPlay 50 mini Liteが一番大きくなります。
モデル | iPlay 50 mini Lite | iPlay 50 mini | iPlay 50 mini Pro |
---|---|---|---|
サイズ | 211×126×9.2mm | 202.7×126×7.5mm | 202.7×126×7.5mm |
重さ | 322g | 292g | 307g |
本体サイズや重量には、ディスプレイサイズやバッテリー容量が一番影響を与えるのですが、iPlay 50 mini Liteが一番大きい・重いというのはちょっと不可解です。
実物を持っていないので宣伝材料の写真で比較してみました。左側はiPlay 50 mini Lite、右側がiPlay 50 Miniです。
ディスプレイ側を比較してみるとあまり違いが感じられません。iPlay 50 mini Liteの方が縦方向に1cm近く大きくなっている&ディスプレイが0.4インチ小さくなっている、ということから考えるとベゼル部分が太くなっているはずですが、写真を見ると多少上下のベゼルが太いかな、という程度です。
iPlay 50 Miniの画面が暗いためベゼルの幅が確認しにくいですが・・・
一方、背面側を比較してみると少し違いが出てきます。こちらも左側がiPlay 50 mini Lite、右側がiPlay 50 Miniです。
iPlay 50 Miniの方が良い角度の写真がなく、同じ角度での比較ができませんでした。
iPlay 50 mini Liteのエッジ部分をみるとカーブがあり盛り上がっているように見えるのに対し、iPlay 50 Miniではエッジ部分がかなりシャープになっています。
これだけで判断するのは早急ですが、予想としてはiPlay 50 mini Liteはプラスチック素材、iPlay 50 Miniは金属素材なのではないかと思います。素材の強度の違いで、iPlay 50 Miniの方がiPlay 50 mini Liteよりも薄くなっているものと思われます。
ただ、重量的にはプラスチック素材の方が軽いと思いますので、iPlay 50 mini Liteのほうが重量が重くなっている謎は残ります。iPlay 50 mini Liteのメイン基板の方が大きいなどの違いがあるのかと思いますが、分解写真がないので正確なところはわかりません。
Banggoodでのセール
海外通販のBanggoodでは、このiPlay 50 mini Liteを2023/10/16 16:00から発売開始となります。
通常価格が89.99ドル(約13,500円)ところを新製品セールでは69.99ドル(約10,500円)となっているので20%以上の値引きとなっています。元々が約13,500円となかなか安い価格ですが、これが約10,500円という特価です。
さらに今のところ送料は無料となっているようです。
私がBanggoodをみてきた経験から言うと、新製品セールの特価は確かに安いです。
新製品セールが終わると少し値上げしてしまい、その後、特別のセールの時期が来ると、新製品セールの値段に戻るというパターンが多いと思います。
そして、新しいモデルが発売され、在庫一掃セールとなると新製品セールより安くなるケースもあります。
何が言いたいかというと新製品セールの価格は当面の最低価格になる可能性が高いと言うことです。
ローコストな動画再生端末を探している方はこの機会を逃さないようにしましょう。
フルHDでのコンテンツ再生を望んでいる方は、少し高くなりますが、iPlay 50 Miniを検討するのもよいと思います。
Netflixの高解像度再生に対応した「NFE (New Firmware Edition?)」も登場しました!
動画再生よりもゲームなどを重視するかたはiPlay 50 Mini Proがオススメです。
著作権保護のWidevine L1に対応した「iPlay 50 Mini Pro NFE」も登場しました! いまから購入するならこちらがオススメです!
まとめ
今回はAllducubeの新製品であるコンパクトタブレットiPlay 50 mini Liteの紹介をしました。
ディスプレイの解像度が1280×800と低めなのが残念ですが、著作権保護(WideVine L1)に対応しており、WideVine L1に対応している有料コンテンツをHDで再生することができます。
価格もかなり安くなっていますので、入門用タブレットとしてもオススメです。
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