前回は海外で使えるSIMカードとしてHanaCell(ハナセル)を紹介しました。
今回はこのSIMカードをアメリカ(ニューヨーク)で使ってみたいと思います。
この記事を書くにあたり、ハナセル様からSIMカードを1ヶ月分無料で提供していただきました。
使用したスマートフォン
今回はXiaomi Mi5sというスマートフォンにHanaCellのSIMカードを装着しました。
Xiaomi Mi5sについては当ブログでレビューしているので下記を参照してください。
このMi5sはデュアルSIM・デュアルスタンバイ対応(DSDS)となっています。
そのため、SIMスロット1には日本のSIM(0 SIM)を、SIMスロット2にはHanaCellのSIMカードを装着した状態で渡米しました。
アメリカでの設定
Mi5sはDSDS対応のためSIMスロット2にHanaCellのSIMカードを装着した状態で、アメリカで電源を入れるとそのままで電波をつかみます。
アンテナピクトの左側がSIM 1(日本の0 SIM・・・電波つかまず)で、右側がSIM 2 です。
この時点でHanaCellのSIMカードで通話はできるようになるのですが、インターネット通信を行うためにはもう少し設定が必要です。
まず、今回はスマートフォンにSIMを2つ差しているので、インターネット通信をHanaCellのSIMカード(SIMスロット2)で行うように設定をする必要があります。
この設定はMi5sの場合は、「設定 (Settings)」→「SIMカードとモバイルネットワークの設定 (SIM cards & mobile networks)」を選択して下の方にあるインターネット通信のデフォルトを変更します。
「インターネット」を選択すると次のようにどちらのSIMを利用するか選択できます。
HanaCellのSIMカードはSIMスロット2に差しているので「SIM 2」を選択します。
これでインターネット通信に使用するSIMカードがHanaCellのSIMカードに切り替わりました。
さらに必要に応じてAPNの設定を行います。HanaCellのSIMカードのAPN情報は下記の通りです。
APN | fast.t-mobile.com |
---|---|
ユーザ名 | なし (空欄) |
パスワード | なし (空欄) |
Mi5sの場合はT-MobileのAPN情報はあらかじめ持っているので、APNは自動的に設定されました。
インターネット通信の設定が完了するとステータスバーに「H+ (HSPA)」と表示されました。
これでHanaCellのSIMカードをアメリカで使う設定は完了です。
データ通信の利用
HanaCellのSIMカードはアメリカのT-MobileのSIMカードなので、アメリカ国内では設定さえ済ませれば何も気にせずに使用できます。
ただ、私が使用したスマホMi5sのスペック上、LTEは使うことができませんでした。
LTEにならなかったのは私のスマホMi5sの問題です。
私の試した限り
- 現地でLTE対応のT-MobileのプリペイドSIMカードを使ってもLTEにならなかった
- 持っていたWi-FiルーターではLTEになった
という状況だったので、HanaCellのSIMカードの問題ではないと思います。
3G (HSPA)の状態で測定した通信速度は次の通りです。
HSPAだともう少し出ても良さそうなものです。タイミングが悪かったか、私が利用した29ドルプランでは通信速度に制限があるかのどちらかだと主ます。
ただ、3MbpsでていればLINEを使ったりGoogle Mapを使ったりする程度なら問題ありません。
3Gでの接続はバンド2でした。
3Gの接続はHSPA(3Gの高速通信モード)でした。タイミングによってはHSPDAとかほかの高速モードになったかもしれません。
このHanaCellのSIMカードをWi-Fiルーターに装着したところLTE(4G)で接続しました。
この状態でこのWi-Fiルーターにスマホをつなげて通信速度を測定したところ次のような結果になりました。
ちょっとLTEにしては芳しくない感じです。
HanaCellのSIMカードはデータ通信だけでなく通話やSMSがお得に使えるのが特徴なので、データ通信に関しては速度をある程度落としているのかもしれません。どうしても高速なデータ通信が必要な方は別途SIMカードを買った方がよさそうです。
使用状態の確認
HanaCellのSIMカードは、アメリカではデータ使い放題(9.99ドルプラン以外)となっていますが、2GBを超えるとスピードが128Kbpsに制限されます。
そのため、使い放題といってもどれくらいデータ通信を行ったかを把握しておきたいところです。
HanaCellのマニュアルではこの方法案内されていませんが、実はT-Mobileのコマンドを使って行うことができます。
このページでは4つのコマンドが紹介されています。
調べたい内容 | コマンド |
---|---|
データ通信量 | #932# |
SMS | #674# |
通話 | #646# |
プリペイドの通話 | #999# |
通話アプリでコマンドに記載された番号に発信するとその結果が画面に表示されます。
これまでのデータ通信量を調べたい場合は「#932#」に発信します。
結果はこのように表示されます。
これまで180.07MBのデータ通信を行っていることがわかります。
上記の結果には、もう一つ180.50MBという数値があるのですが、これはいまいちわかりません。
渡米前に日本でちょっと使ったのでその分を合算した数値なのかもしれません。★
制限がかかった128Kbpsでもなんとか使えるとは思いますが、使い勝手は確実に落ちます。データ量をチェックしながら、うまくWi-Fiなどを使ってデータ量を節約しましょう。
また、私が利用した29ドルのプランではSMSは無制限となっていますが「#674#」で確認したところ次のように表示されました。
「2通SMSを利用したけど無制限に利用可能」ということのようです。
通話を確認するための「#646#」では次のようになります。
「10分通話したけど無制限に利用可能」ということになります。
なお、今回はプリペイドではないので「#999#」では次のようになります。
アメリカで使用する際の注意点
HanaCellのSIMカードは、そもそもがアメリカのT-MobileのSIMカードなのでアメリカでの利用では全く問題ありません。
しかし注意する必要があるのは、アメリカで使用するスマートフォンのスペックです。
実はアメリカの携帯電話会社は、他の国では使われていない周波数でLTEや3Gを展開しています。
そのため、アメリカで売ることを前提としていないスマホ(=日本国内向けのスマホ)では、アメリカでLTEや3Gを利用したインターネット通信ができない可能性が出てきます。
私が調べた限りHanaCellが利用しているT-Mobileの周波数は下記の通りです。
4G | 1900(バンド2), 1700(バンド4), 700(バンド12) |
---|---|
3G | 1900(バンド2), AWS(バンド4) |
2G | 1900MHz |
LTEは850MHz(バンド5)を使っているという話もありますが、真偽不明です
私が使用したMi5sではLTEのバンド2・4・12に対応していなかったので、LTEで接続できなかったのです。
また、3Gについては、Mi5sは海外のスマホということもあってバンド2に対応してたので、使用できたという形になります。
HanaCellのSIMカードと自分のスマホを組み合わせアメリカでしようと思っている方は、ご自分のスマホのスペックを確認しておきましょう。
ちなみに、アメリカで利用する際に無難なのはiPhoneやNexusシリーズのような全世界で発売されているモデルです。
アメリカで使用するスマホについては下記を参照してみてください。
まとめ
今回は日本で買えるる海外SIMカードHanaCellをアメリカ・ニューヨークで使用したことを紹介しました。
元々がアメリカT-MobileのSIMカードなのでアメリカでの使い心地は快適です。ただ、アメリカのキャリアは周波数がちょっと特殊で私の手持ちのスマホではLTEになら買ったのが残念です。
次回はHanaCellのSIMカードをカナダとメキシコで利用したことを紹介します。
コメント