coLinuxとは何か?
一言で言うと「Windows上で動くLinux」です。もちろんフリーでオープンソースです。
coLinuxをWindowsにインストールすると、Windowsにlinux.sysというデバイスドライバがインストールされます。coLinux用に改造されたLinuxカーネル(Linuxのコア部分)は、
ディスクなどのI/Oデバイスやメモリへのアクセスをこのデバイスドライバ経由とすることで動作します。
VMWare, Virtual PC, Bochs等のエミュレータは、PC/AT互換機全体をエミュレーションしておりソフトウェアが大規模になりますし、速度のオーバヘッドが大きくどうしても動作が遅くなってしまいます。しかし、coLinuxは必要最小限の部分しかエミュレーションしないので、非常に快適に動作します(ブートがびっくりするほど早いです)。
カーネル以外のソフトウェア(各種デーモンやツールなど)は、ハードディスクのイメージを1つのファイルにしたディスクイメージ使用することによって読み込みます。更に最近のバージョンでは、別パーティションのLinuxディスクを読み込むことができるようになったようです。つまり、WindowsとLinuxのデュアルブートをしている場合はLinux環境を生かしたまま移行することができます。
何ができるのか?
使う人により可能性は無限です。例えば以下のような用途がありそうです。
- Linuxの学習
- 新しいPCやHDDを用意することなくLinuxが使用できます。また、デュアルブートにする必要もないので、新たにLinuxをインストールするより安全と思われます。
- Windows上でのLinuxツールの活用
- 使い慣れたツールがWindows上でそのまま使えます。特に、GCC、Perl、Ruby等のツールは重宝するでしょう。(まぁ、Cygwinがあればいずれもどうにかなりますが・・・)
- サーバアプリの構築
- coLinuxでApache等のWebサーバを動かせば、サーバーサイドスクリプトの開発などができます。動作確認はそのままWindows上のIEで行えるので快適という噂です。
何ができないのか?
linux.sysドライバでは全てのデバイスをエミュレーションしているわけではありません。なので、いくつかできないことがあります。
- 直接のグラフィック画面の利用
- 現在はビデオデバイスがエミュレーションされていません。colinux-consoleでできるのはテキストの入出力のみです。なので、GUIを用いるにはVNCを使うか、Windowsで動くXサーバを入手する必要があります。
将来はサポートされるようになるかもしれません。
- サウンドの利用
- あまり困ることはないとは思いますが、音も出ません。
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