前回はnginxのプロキシ・キャッシュをRAMディスクにおいた場合の効果を測定しました。
これまでWordPressを高速化するためにいろいろな手を打ってきたので、まとめをしたいと思います。
これまでの最適化
これまで実施した最適化は次の通りです。
- Apache2にmod_pagespeedを導入
- サーバをApache2からnginxに変更
- nginxのphp-fpm設定を最適化
- WP SuperCacheプラグインを導入
- nginxのプロキシ・キャッシュを設定
- WP Super CacheのデータをRAMディスクに配置
- nginxのプロキシ・キャッシュのデータをRAMディスクに配置
最適化するたびにPingdomというサイトでパフォーマンスを確認してきたので、まとめて比較してみたいと思います。
なお、下記の点にご注意ください。
- トップページというのは https://scratchpad.jp/
- 単一ページというのは https://scratchpad.jp/google-nexus7-42/
- 測定は複数回行って平均を取っているわけではないので、そのときたまたま遅かった・早かった可能性がある
- キャッシュ系の最適化をした場合は、キャッシュの効果を見るために2回実行して2回目を採用した
読み込み時間の比較
各最適化後の読み込み時間をまとめると次のようになります。
トップページ | 単一ページ | |
---|---|---|
初期状態 | 7.11 | 13.58 |
Apache2+mod_pagespeed | 8.05 | 10.77 |
Webサーバをnginxに変更 | 5.53 | 8.69 |
php-fpmのパラメータ最適化 | 4.65 | 10.1 |
WP Super Cacheプラグイン導入 | 4.11 | 5.66 |
nginxのプロキシ・キャッシュ有効化 | 3.34 | 5.05 |
WP Super Cache + RAMディスク | 4.21 | 4.61 |
nginxのプロキシ・キャッシュ + RAMディスク | 3.52 | 4.07 |
これをグラフにしてみます。縦軸は読み込み時間なので、数値が小さいほど高速ということになります。
一部、読み込み時間が遅くなっているときもありますが、全体的にはグラフは右下がりで、最適化の効果が出ていることがわかります。
改善率の比較
少し見方を変えて前の状態からどの程度高速化したのかを表す改善率を見てみたいと思います。改善率がマイナスの場合は遅くなっていることを意味します。
トップページ | 単一ページ | |
Apache2+mod_pagespeed | -13.2% | 20.7% |
Webサーバをnginxに変更 | 31.3% | 19.3% |
php-fpmのパラメータ最適化 | 15.9% | -16.2% |
WP Super Cacheプラグイン導入 | 11.6% | 44.0% |
nginxのプロキシ・キャッシュ有効化 | 18.7% | 10.8% |
WP Super Cache + RAMディスク | -26.0% | 8.7% |
nginxのプロキシ・キャッシュ + RAMディスク | 16.4% | 11.7% |
これをグラフにしてみます。
WebサーバをApache2からnginxに変えたことと、WP Super Cacheプラグインを導入したあたりが大きな効果があったことがわかります。
まとめ
今回はこれまでのWordPressを高速化する試みをまとめてみました。
全体的に順調に高速化できたと感じています。最適化はとりあえずここでいったん終わりにしようと思います。
次回は最終的な設定ファイルを紹介したいと思います。
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