UbuntuをWindows11上で動かす その3: Windows Terminalの設定

UbuntuをWindows11上で動かす その3: Windows Terminalの設定 Ubuntu
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前回はWSL2を利用して導入したUbuntu (20.04LTS)の初期設定を行いました。

今回はこのUbuntuを使いやすくするためにWindows Terminalの設定をします。

この記事はWindows Terminal バージョン1.11.3471.0で確認しています。

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Windows Terminal

Windows Terminalは、コマンドライン操作用のターミナルアプリケーションです。

英語にはなりますが、下記がオフィシャルな情報になります。

Windows ターミナルの概要
Windows ターミナルの概要と、それによってコマンド ライン ワークフローを改善する方法について説明します。

Windows Terminalはタブ表示やGPUレンダリングなどに対応しており、従来のPowerShellやコマンドプロンプトに比べると大幅に高機能化しています。

Windows Terminalは、Windows Subsystem for Linuxのターミナルとしても使うことができ、Microsoftが推奨する使い方でもあります。

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Windows Terminalのインストール

Windows11の場合はWindows Terminalは既にインストールされているかもしれません。

Windowsのスタートメニューに「Windows Terminal」が見つからない場合は、Microsoft Storeで入手しましょう。

Windows Terminal - Microsoft Store の公式アプリ
Windows ターミナルは、コマンド プロンプト、PowerShell、WSL などのコマンドライン ツールおよびシェルのユーザーのための、高速、効率的、強力な、生産性を向上させる最新のターミナル アプリケーションです。主な機能には、複数のタブ、ウィンドウ、Unicode および UTF-8 文字のサポート、GPU アクセラレータによるテキスト レンダリング エンジン、カスタマイズできるテーマ、スタイル、構成が含まれます。 これはオープン ソース プロジェクトで、コミュニテ...

インストールをするとWindowsのスタートメニューに「Windows Terminal」が追加されるはずです。

Windows Terminalの設定

WindowsのスタートメニューのWindows Terminalを選択して起動してみましょう。

デフォルトではPowerShell用のターミナル画面が開きます。

PowerShellが起動したWindows Terminal

ここでタブエリアにある下向きのアイコンを選択してみましょう。

Windows Terminalのメニューアイコン

これでWindows Terminalを操作するメニューが表示されます。

メニューから設定を選択

まずは「設定」を選択しましょう。これでWindows Terminalを設定するためのタブが生成されます。

なお、上の4つは利用できるプロファイルです。プロファイルを選択すると、そのプロファイルに結びつけられたアプリのタブがWindows Terminalに生成されます。

私の場合(Windows 11の場合?)は、Windows Terminalがデフォルトでインストーされており、その状態でWSL2をインストールしました。

このため、自動的に「Ubuntu」のプロファイルが生成されています。

Windows TerminalをWSL2のあとにインストールした場合は、WSL2のプロファイルは自動的にできないかもしれません。

プロファイルの作成

既にUbuntuのプロファイルがあればこの作業は不要です

最初にUbuntu用のプロファイルを作成しておきましょう。

画面左のアイコンから「+」を選択し、表示された画面で「新しいプロファイル」を選択します。

新しいプロファイルの作成

次の画面では

  • 名前:  Ubuntu
  • コマンドライン: wsl.exe -d Ubuntu
  • 開始ディレクトリ: %USERPROFILE%
  • アイコン: ms-appx:///ProfileIcons/{9acb9455-ca41-5af7-950f-6bca1bc9722f}.png

アイコンはUbuntuのロゴなど任意のpngファイルを指定可能です

を入力して「保存」を選択します。

プロファイルの設定を入力して保存

これでUbuntuのプロファイルができたはずです。

再びWindows Terminalのメニューを表示させ「Ubuntu」を選んでみます。

作成したプロファイルを選択

これで新しいタブが生成され、Ubuntuのプロンプトが表示されればプロファイルの設定完了です。

Ubuntuが起動したWindows Terminal

プロファイルの編集

Ubuntuのプロファイルで正しく起動できることを確認できたら、プロファイルを調整して使いやすくしましょう。

プロファイルを編集するにはWindows Terminalのメニューから「設定」を選び、左のアイコンからUbuntuのプロファイルを選択します。

Ubuntuのプロファイルを編集

これでUbuntuのプロファイルの設定画面になります。

まず修正したいのはUbuntuを起動したときのディレクトリです。デフォルトの設定(%USERPROFILE%)では、Windowsのユーザディレクトリ(一般的には「c:\Users\Windowsのユーザ名」)になってしまいます。

これではUbuntuとしては不便なので、Ubuntuでのホームディレクトリが開くようにします。

このためには「開始ディレクトリ」に「\\wsl$\Ubuntu\home\ユーザ名」を指定します。ここでユーザ名はUbuntuにおけるユーザ名です。

起動ディレクトリを変更

設定を変更したら右下の「保存」を選択します。

続いてフォントを修正します。これは個人の好みなので必須ではありません。

デフォルトでは「Cascadia Mono」というフォトになっています。このフォントで表示すると次のようになります。

Cascadia Monoの例

いわゆる半角文字は似ている文字も見分けやすくなっていますが、ちょっと日本語(全角文字)の感覚が広くなってしまっています。

そこで下記で配布されているMiguフォントを利用してみます。

Miguフォント : M+とIPAの合成フォント

あらかじめMiguフォントをダウンロードしておきましょう。

Ubuntuのプロファイル編集画面で「外観」を選択してフォントフェイスで「Migu 1M」を選択します。

フォントをMigu 1Mに変更

フォントフェイスを変更したらあとは右下の「保存」を選択します。

これでフォントが次のように変更になります。

Migu 1Mの例

これで半角文字と全角文字のバランスが良くなったと思います。

なお文字が小さすぎる場合は同じ画面でフォントサイズを変更できるの調整しておきましょう。

デフォルトのフォントサイズは「12」です。

ウィンドウサイズの変更

Windows Terminalはデフォルトでは120×30のサイズで開かれます。

これだと狭い場合はWindows Terminalの設定を開き、左のアイコンで「スタートアップ」を選択しましょう。

スタートアップには「起動サイズ」という項目があるのでこれを変更して「保存」します。

Windowサイズの変更

私は120×60に変更しました。

既定プロファイルの変更

Windows Terminalは起動するとPowerShellが立ち上がるようになっています。

PowerShellよりUbuntuの方が使う機会が多い方はこれでは不便だと思います。Windows Terminalの起動時にはUbuntuが使えるようにしておきましょう。

Windows Terminalの設定を開き、左のアイコンで「スタートアップ」を選択し、既定のプロファイルを「Ubuntu」に変更します。

既定のプロファイルの変更

これでWindows Terminalを起動すると、すぐにUbuntuが使えるようになります。

PowerShellを使いたい場合は、Windowsのスタートメニューから「Windows PowerShell」を選択するか、Windows Terminalを立ち上げてからプロファイルとして「Windows PowerShell」を選択します。

Windows Terminalの使い方

Windows Terminalはキーボード操作用の環境なので、細かい操作はマウスではなくキーボードで行います。

キー操作は設定メニューの「操作」を選ぶと一覧を表示させることができます。

Windows Terminalのキー割り当て

これらのキー割り当ては追加・変更することもできます。

多くの機能がありますが、活用したいのが「タブ」と「ウィンドウ」です。

Ubuntuで複数の作業を同時に行う場合はタブを活用しましょう。デフォルトでは「shift + ctrl + t」で新しいタブを追加することができます。

タブの追加

このとき新しいタブでは既定のプロファイルが利用されますので、既定のプロファイルはUbuntuにしておくことをオススメします。

一方、あるデータを見ながらファイルを修正などする場合は、ウィンドウ機能(ペイン機能)を使って画面を分割すると使いやすいと思います。デフォルトでは「alt + shift + 」で上下に分割することができます。

上下に画面を分割

また「alt + shift + +」で縦に分割することもできます。

左右に画面が分割

2つのファイルを比較したい場合などは縦分割の方が良いかもしれません。

ペイン機能については公式で詳しくされているので参照してみてください。

Windows ターミナル ペイン
Windows ターミナルでペインを分割する方法について説明します。

まとめ

今回はWindows Subsystem for LinuxのターミナルとしてWindows Terminalを導入しました。

MicrosoftがWSL用に推奨しているターミナルアプリケーションだけあって、導入も簡単です。UTF-8に対応しているので日本語の表示なども全く問題ないのもうれしいところです。

何を使ったら良いのかわからない場合は、まずはWindows Terminalを試すと良いでしょう。

次回はターミナルを多重化してみます。

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