前回まではエジプトVodafoneのプリペイドSIMカードを紹介してきました。
今回はエジプトの番外編としてライドシェアサービスのUberを紹介したいと思います。というのも、エジプト・カイロではプリペイドSIMカードとUberの組み合わせが移動手段として最強だと思うからです。
エジプト・カイロの交通事情
エジプトに旅行に来る人の大部分が訪れるであろう都市がカイロです。
カイロ自体も世界遺産に登録されているエリアがありますし、ピラミッドがあるギザは隣町になります。
この町での旅行者の主な交通手段は「タクシー」か「地下鉄」です。
しかしカイロのタクシーは旅行者泣かせでもあります。
- メーターがないため、相場かわからない観光客はぼったくられる
- 慣れていない通貨(エジプトポンド)での支払いが困難
- 乗車拒否される
- 行き先を伝えにくい
- ・・・
などなど、とにかく面倒くさいのです。
地下鉄アクセスしにくいエリアに行く場合はタクシーを使うしかなく、苦戦する旅行者も多いと思います。
Uberとは
次は今回の主題のUberの話です。下記が公式ページになります。
Uber自体はいろいろサービスを広げていますが、今回紹介するのはライドシェア(乗車)サービスなので、こちらのページを参考にした方が良いかもしれません。
Uberのライドシェアサービスは、基本的にはアプリで行き先を指定すると車を自動的に配車してくれ、決済までしてくれます。ドライバーは国によって異なりますが、エジプトの場合は車を持っている一般人です(タクシードライバーではなくUberに登録した一般の人)。
具体的には次のような流れで使います。
- ユーザー: Uberアプリで行き先を入力する。
- ユーザー: Uberアプリに金額が表示されるので、納得したら配車リクエストをする
- Uber: 周囲のドライバーを呼び出す
- ドライバー: ドライバーアプリの画面に行き先が表示されるので、納得したらリクエストを受ける (=マッチング成立)
- Uber: リクエストしたユーザにドライバーが決まったことを通知する
- ユーザー: ドライバーが到着するのを待つ(Uberアプリにドライバーの位置が表示される)
- ドライバー: ユーザを見つけたら目的地まで乗せる (移動中の現在地はスマホアプリにリアルタイムに表示される)
- ユーザー・ドライバー: 目的地に着いたら両者がアプリで到着を入力する
- ユーザー・ドライバー: お互いの評価をアプリに入力する
- Uber: ユーザのクレジットカードの課金して、手数料を差し引いた分をドライバーに渡す
文字で書くと面倒なように見えるのですが、実際にはスマホアプリを操作するだけなのでかなり簡単です。
Uberの登録
Uberを使うためには、Uberにアカウントを作成する必要があります。登録は無料ですが、乗車料金を決済するためにクレジットカードが必要です。
また、SMSでの認証があるので、SMS受信可能なSIMカードも必要です。データ通信のみのSIMカードの場合はSMSを受信できない場合があるので注意してください。通話可能なSIMカードを利用しているのならば大丈夫だと思います。
Uberの登録は、日本でもできますので、旅行前に済ましておきましょう。
アプリのダウンロード
まずはアプリをダウンロードします。iPhone用とAndroid用の両方が用意されています。
アプリはインストールするだけなので簡単だと思います。
ユーザ登録
プロモーションコード「rredko」を入力してから利用していただくと、初回の乗車が無料(上限はあると思います)となります。是非ご利用ください。
早速Uberアプリを起動してみましょう。
ユーザ登録にはUber用の新規アカウントを作るか、他のSNSアカウントを流用する必要があります。
アカウントが増えすぎると面倒なので私は「その他のソーシャルメディアのアカウントで登録する」を選択しました。
私が登録したときにはFacebookとGoogleのアカウントが使えました。私はGoogleを利用しました。
Googleを選択すると画面に利用するGoogleアカウントが表示されます。
スマホでGoogleアカウントを利用してれば、利用中のGoogleアカウントが表示されるはずなのでそれを選びましょう。
これで画面が変わり、メールアドレスや名前などが入力済みの画面となります。ここでSIMカードの電話番号を入力して次に進みます。
スクリーンショットを取り忘れてしまったのですが、ここでSMSによる認証画面が入ったはずです。次のようなSMSが送られてくるので、SMSに記載の4桁の数値を入力してください。
続いてクレジットカードの登録です。スキップもできますがあとで必要となりますので、登録しておきましょう。
最近のAndroid版Uberでは支払い方法としてGoogle Payが選べるようです。iOS版ではApple Payが使えるかもしれません。
これでクレジットカードの登録画面になります。この画面ではクレジットカードの番号・有効期限・セキュリティコードを入力します。セキュリティコードはクレジットカード裏側のサイン欄にある3桁の数値です。
これでアカウントの作成完了です。
プロモーションコードの入力
これはおまけです。プロモーションコードを入力しなくてもUberは使用できます。
Uberを誰かから勧めてもらった場合は、プロモーションコードを教えてもらってください。
最初の乗車前にプロモーションコードを入力しておくと
- プロモーションコードをもらった人: 初回乗車が無料 (多分上限は約1500円)
- プロモーションコードをあげた人: 次回の乗車に使える1500円相当のクーポン
という特典がもらえます。
ちなみに私のプロモーションコードは「rredko」なので、よろしければ使ってください。
プロモーションコードの入力にはUberアプリを起動して左上のメニューアイコン(「三」のアイコン)を選択しましょう。
これで次のようなメニューが表示されるはずです。メニューの中から「お支払い」を選択します。
「お支払い」メニューの中に「プロモーションコードを追加する」という項目があるので、これを選択しましょう。
これでプロモーションコードを入力する画面になるので、教えてもらったプロモーションコードを入力します。
Uberの使い方
いよいよUberを使ってみましょう。本当なら日本で予行練習をしたいところですが、日本でのUberの配車サービスはエジプトとはちょっと違うので、あまり参考にならないと思います。
日本では白タクは違法行為なので、Uberはプロのタクシー・ハイヤーを呼び出すサービスとなっています。
Uberの使い方は「配車リクエスト」「乗車」「乗車完了」の3段階があります。
ここでは私が帰国の際に、カイロ市内からカイロ国際空港へ移動したときを例に、それぞれの段階について紹介します。
配車リクエスト
自分の場所の情報も重要なので、配車のリクエストはGPSが届く場所(屋外)で行うことをお勧めします。屋内でもUberアプリの自分の位置が正確であれば問題ありません。
早速Uberアプリを起動します。Uberアプリに「行き先は?」という入力欄があるので、行き先を入力しましょう。
検索で見つかりやすくするために英語名を入力するのがお勧めです。今回はカイロ国際空港に行きたいので「Cairo airport」と入力しました。
すると候補の地名が出るので行きたい場所を選びましょう。私は「Cairo International Airport」を選択しました。
目的地の英語名がわからない場合は、Uberアプリの地図上から選択することもできます。
これで予定ルートと予定価格が表示されます。通常の移動の場合は「uber X」を参照してください。
実際の価格は走行ルートで変わるようですが、私が試した感じでは実際に支払った価格は予定価格の±10%て程度に収まったのでかなり参考になるはずです。
ここで「UBERXを確認」を選択すると周囲のドライバーの状況が表示されます。この場所ではドライバーがたくさんいるので、すぐにマッチングできそうです。
ここまできたら配車のリクエストを出しましょう。配車リクエストをした画面でuberXのアイコンを選択します。
次に現在位置が間違っていないかどうかを確認する画面が表示されます。問題なければ「配車を確定」を選択します。
位置がずれていたり、車が入りにくい場所だったりする場合は、地図を動かして自分の位置を示すピンを適切な場所に動かしましょう。
車でピックアップしやすい場所を選ぶのがポイントです。
これで配車のリクエストがUberに送信され、Uberを介してドライバーとのマッチングが始まります。
周囲にUberのドライバーがいなかったり、移動先がマニアックな場所だったりすると、なかなかマッチングしないこともあります。
カイロ市内から空港だと需要が多いのですぐにマッチングしました。マッチングすると画面がかわります。
ドライバーは4分で到着するようです。
そしてマッチングしたドライバーの情報と現在地が表示されます。現在地はリアルタイムに更新されます。
画面の下部には、マッチングしたドライバーの名前・評価・車種・ナンバー等が表示されます。
乗車
あとはピックアップ予定の場所で、指定された車が来るのを待つだけです。
Uberアプリの画面にはリアルタイムでドライバーの場所が表示されるので、いつ頃にドライバーが来るかはわかります。
アプリの表示はやや遅れるので、気持ち早めに到着します。注意してください。
それっぽい車が来たら、色・ナンバーでマッチングしたドライバーかどうかを判断しましょう。
到着したドライバーに「Uber?」と確認して、うなずいたら車に乗りましょう。1人なら助手席に乗る方がコミュニケーションがとりやすくて良いようです。
乗車すると画面が変わり、到着予定時間やドライバーの情報が表示されます。
また予定ルートと現在地もリアルタイムに表示されるので、おかしな方向に進んでいないかどうかも確認できます。
あとは到着するまで車に乗っているだけです。
ドライバーはおしゃべりの人も結構いますので、到着するまでコミュニケーションをとりましょう。
ドライバーの中には、あの辺は危ないとか、現地の方しか知らない情報を教えてくれたりします。
乗車完了
Uberアプリを見ていれば目的地に近づいてきていることがわかります。
降りたい場所(例えば空港であれば出発ロビーのちかく)にきたらドライバーに「OK」といって止めてもらいましょう。
支払いはする必要はないので、そのまま車を降りればOKです。
このとき画面にドライバーを評価する画面(スクリーンショットを忘れました)がでるので、評価をしましょう。
評価は★の数でつけます。特に不満がなければ★5にしておきましょう。
支払い内容の詳細はUberアプリでも表示できますが、メールでも送られてきます。下記はメールで通知された領収書です。
配車時の見積もりは88~104エジプトポンドで、実際の支払いは94.84エジプトポンド(約600円)でした。
この金額が登録したクレジットカードに課金されます。
Google Mapを使った配車
上記の例ではUberアプリで目的地を入力して検索しました。しかし、使い慣れたGoogle Mapを使うこともできます。
カイロ国際空港をGoogle Mapで検索したのが下記の画面です。正しい目的地であれば「経路」を選択します。
最初は自分の車で移動する場合のルート情報が出ます。これを配車サービスを使った場合の情報に切り替えるには手を上げているアイコンを選択します。
これで配車サービスを使った場合の見積もりが表示されます。
ここで「uberX」のアイコンを選択してから「アプリを開く」を選択しましょう。
これで目的地が入力された状態でUberアプリが起動します。
ただし、Google Mapで表示される見積金額と、Uberアプリで表示される見積金額は大きく異なります。
金額はUberアプリの方が正確ですので、Google Mapの方は参考程度と理解しておきましょう。
カイロでUberを使うメリット
ポイントは
- 配車リクエスト時に行き先をが決まっていて、ドライバーをそれを納得してリクエストを受けている
- 行き先を伝える必要はありません (乗車時に確認されますが)
- 乗車拒否されることはありません
- 支払いはUberを介して行われる
- 事前の料金と異なる価格をふっかけられることはありません
- 現金を支払う必要がないため、釣り銭詐欺にあう可能性もありません
- お互いに評価する
- 運転が乱暴なドライバーやぼろい車などは淘汰される
- 逆に態度が悪いユーザーも排除される(リクエストを受けてもらえなくなる)
というところです。
これを見るとカイロのタクシーで面倒だった点が解決されていることがわかると思います。
カイロで出会ったある日本人旅行者は「Uberはカイロのタクシーのクソなところを全て解決した」と言っていました。
まさにその通りだと思います。
ただしUberを利用するにはインターネット接続が必須となります。そのためプリペイドSIMカードが必要です。
カイロを訪れる個人旅行者には「プリペイドSIMカード」と「Uber」は必須と思います。
金額的にもガイドブックに書いてあるタクシーの金額より安く移動できたと思います。
ただ、Uberの料金は需要と供給によりダイナミックに変わるようなので、金額的にお得かどうかと言うのは一概には言えません。
例えば、雨の日などはタクシーの需要が高いので、Uberの金額が上がるようです。
まとめ
今回はエジプトのカイロでUberを使ったところ非常に便利だったことを紹介しました。
カイロでタクシーを使いこなすのはいろいろ面倒ですが、Uberなら簡単に利用することができます。プリペイドSIMカードとUberアプリはエジプト・カイロを旅行するには必須と思います。
これでエジプト編は終わりにして、次回は台湾のプリペイドSIMカードを紹介します。
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