私は一応ソフト屋なのですが、やはり最低限のハードウェアの知識を知っておきたいと思いちょっと手を出して見ました(と言ってもソフト屋や向けの本ですが)。
- コンピュータの構成と設計 第5版 上
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既に語り尽くされた感のある定番の本です。
上巻では、コンピュータの基本的な構成要素を説明した後、CPUの動きを説明しながらMIPS(RISC型CPU)の命令セットを構築していきます。もちろん、ときどきx86アーキテクチャにも触れますが、基本はMIPSアーキテクチャです。
この本を読んでいるとRISCと言うアプローチがとてもシンプルで優れていることが実感できます。PCの世界ではx86が全盛ですが、組み込みの世界では様々なRISCアプローチのCPUが活躍しています。MIPSの命令セットの概要を知っていれば、そんなときに役に立つかもしれません。
どちらかと言うと、下巻の方が面白いのですが、下巻の理解度を深めるためにも読んでおきましょう。
オススメ度:★★★★☆
第3版が出版され、サイズが小さくなり、値段も安くなりました。内容も増強されているようです。
第5版が出版され、Kindle版が追加となりました。。
また、別冊として「コンピュータの構成と設計 第3版 <別冊>歴史展望」も発売されました。
- コンピュータの構成と設計 第5版 下
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上巻より下巻の方が面白いです。そして役に立つと思います。
下巻では、パイプライン・キャッシュ・マルチプロセッサという現在のCPUの高速化を支える重要な技術に触れられています。また、近代OSの必須要素の仮想記憶に付いても記されています。
これらを知っていると知っていないとでは大きな差があります。特にコードチューニングするときには必須の知識です。ある意味、PC WatchのCPUの記事を読む際にも必要になります。
決して簡単な本ではないですが、じっくり読めばある程度は理解できるはずです。
本のタイトルから敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、読むべき本だと思います。
オススメ度:★★★★★
第3版が出版され、サイズが小さくなり、値段も安くなりました。内容も増強されているようです。
第5版が出版され、Kindle版が追加となりました。。
また、別冊として「コンピュータの構成と設計 第3版 <別冊>歴史展望」も発売されました。
- CODE コードから見たコンピュータのからくり
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この本は、コンピュータが動く仕組みをかなりローレベル(ハードウェアより)から説明した本です。プログラムはなぜ動くのかに比べるとずっとハードウェアよりです。しかし、基本的な情報工学の知識があればソフト屋さんでも問題なく読めます。また、いろいろな例を挙げることにより理解をしやすいように工夫をしています。
内容としては、AND・ORゲートなどの基本的な論理素子の話から、それらを組み合わせた論理回路、メモリ、プログラムカウンタへと徐々にステップアップしていきます。最後の方は駆け足ですが、OSなどの話も出てきます。
少しページ数が多い(約500ページ)ですがサイズが小さいためカバンに入れて持ち歩け、通勤電車でも読むことができます。なかなかお勧めの本です。
オススメ度:★★★★☆
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